イヤイヤ期は発達段階で必要だと頭ではわかっていても、ついイライラして今日も怒ってしまった…。母親失格?と自信をなくしていませんか?ママがイライラするのは脳の仕組みで仕方のないこと。ママ自身の脳を働かせてイライラを解消する方法がありますよ! |
イヤイヤ期の一番の問題って?
なんでも「イヤ!」「自分がやる!」などと主張しては、お母さんを困らせるイヤイヤ期の子ども。
これも成長過程で、大切な時期だから仕方ない…。と頭ではわかっていても、イヤ!と主張されてお母さんのペースを乱されてしまう。
ママはイライラが募って、ついイヤイヤに反応して子どもを怒鳴ってしまった、そしてそんな自分に自己嫌悪…。
イヤ!にイライラして怒鳴ってしまい、自己嫌悪
私もそんなママの一人でした。
「ママじゃなきゃイヤ!」「自分でやりたかったのに!」など、何をしても泣いて「イヤ!」を言い続ける息子。
余裕があれば「そうなんだね〜」なんて受け流せるのに、自分が急いでいるときにイヤイヤされるとイライラして「イヤじゃない!〇〇するの!!」と怒鳴りつけてしまい、ますます泣かせてしまう…。
イヤイヤ期は、子どもにとって必要な発達段階であるという知識はもっていました。
けれど、いざイヤイヤされると、イライラすることが止められない。自分の感情コントロールができずに怒ってしまう。そんな自分がイヤでたまりませんでした。
イヤイヤ期はなぜ起こる?はこちら▼
ママがイヤイヤ期になり、怒るクセがつくことが一番の問題
イヤイヤ期ごろの1〜3歳の子どもは、まだまだ脳が未熟で理解力も乏しいですから、どんなに落ち着いて話しても、説明が伝わらないことが多いですよね。
それに加え、もし、お母さんが怒りながら伝えてしまったら…。余計にその言葉の中身は伝わりません。
どんなにお母さんが一生懸命な気持ちだとしても、怒って伝えていては子どもは変わらないのですから、それなら、怒らないほうがお互いが楽に過ごせると思いませんか?
そして、子育ては数年ではなく、ここから何十年と続いていくものです。
「子どもが泣いたり自分の思い通りに動かなかったりしたら、巻き込まれて、一緒になって怒って対応する」というやり方が子育てのベースとなって、怒り怒られる関係が当たり前になってしまうのも、お互いがつらいですから、避けたいものですよね。
イヤイヤ期の一番の問題は、
・子どもがイヤ!と言うことではなくて、ママが子どものイヤイヤに心をかき乱され怒ってしまってママ自身が「イヤイヤ状態」になってしまうこと
・子どもが自分の思い通りに動かないときに、「怒ってなんとかすること」が癖づいてしまうこと
だと気づいた私。
怒ってしまう自分をやめたい!と思ったので、子どもがイヤ!と言って私のペースをかき乱してイライラしたとき、どうしたらイライラを解消できるか?を、色々と試してみることにしました。
もし、同じように「イヤイヤ期の子どもにイライラする!」と悩んでいるお母さんの参考になれば嬉しいです。
0歳から子育てに悩まない!「お母さんの小学校」についてはこちら▼
ママが子どもの泣き声や「イヤ!」にイライラしてしまう理由
イライラするのは良くないこと、怒るのは良くないこと!だから、子どもが泣いたりイヤ!とペースを乱すようなことをしても、イライラしないでおきましょう!
…と言われて、「よし、今日からイライラしません!」と決めて実行できる人って、ほとんどいないと思います。
なぜ、ママは子どもにイライラしてしまうのでしょうか。
女性の脳は子どもの泣き声に反応するようにできているから
子どもの泣き声を聞くと、胸がキューっと締め付けられるような、なんとも言えない、追い詰められるような気持ちになりませんか?
ママ自身も苦しくなるから、「すぐに泣き止ませたい」と思います。だから、なんとかしなきゃ!とイライラが募り、怒ってしまう…となるのです。
女性の脳はもともと、子どもの泣き声に反応するようにできています。
ちなみに、男性は、泣き声を聞かせた場合もノイズを聞かせた場合でも、脳の反応はほとんど変わらないそうです。
例えば、子どもが夜泣きをしていても「私ばっかり目が覚めて、夫は全く目を覚まさない!!」という経験はありませんでしたか?
これは、男女で泣き声に対する耐性が違うためなのです。
(我が家は第一子の娘の生まれたばかりの頃、この違いがわからずよく喧嘩をしたものです…)
お母さんの脳は泣き顔や泣き声で特別な脳の回路が働くから
さらに、お母さんは、我が子の泣き顔を見たり泣き声を聞いたりしただけで、特別な脳の回路が働くことがわかっています。
泣き顔を見る
↓
愛おしさや不安を感じる部分が働く
↓
同時に、脳の後ろの方で「なぜ泣いているのか?」を分析
↓
運動を司る部分が活性化し、すぐさま我が子の元へ駆けつけられる準備をする
このような脳の特別な回路があるため、お母さんは「子どもの泣き声」に反応してしまうものなのです。
ママ、自分のことを責めないで!
人間はもともと、そういう風にできているから、お母さんが我が子の泣き声をスルーできず、ついイライラしてしまうのは当たり前のことなのです。
私もかつて、「イヤイヤ期の子どもが泣くことは子ども自体が悪いわけでもないし、発達段階で当然のことなのに、子どもに対してイライラするなんて、私は人間として未熟で母親失格なのかもしれない」と、
「イライラしてしまう未熟な自分」に落胆して、母親としての自信を失っていました。
けれど、「もともと、泣き声や泣き顔に反応してしまう脳の作りになっている」と知ると、仕方ない!私自身のせいではないんだ!と少し気持ちが楽になりました。
もし、あなたも「イライラする自分」を責めているなら、自信をなくす必要はありません。
イライラしてしまうのも当然のこと、そして、お子さんへの愛情があるからイライラするのだ、と思ってくださいね。
ママのイライラ解消法とは
イライラするのは、脳の仕組み上、仕方のないこと。けれど、「仕方ないから子どもを怒っていい」わけでもありませんよね。
私は、「イライラしてもOK。けれど、子どもにイライラをぶつけてしまうのはやめよう」と決めて、イライラをどうやったら解消できるかを自分自身で研究してみました。
◆イライラの理由を自分自身に説明してみよう
一番効果的だったのは、イライラの理由を自分に説明すること!
イヤイヤしている子どもを目の前にすると、お母さん自身も強いストレスを感じています。
そういう状態だと、お母さん自身の前頭葉(我慢する機能)の働きが鈍くなっています。
前頭葉の働きが鈍くなると、「自分がなんで怒っているのか?」を考える余裕がなくなり、イライラの感情を我慢することができず、子どもを怒ってしまうのです。
そんなときは、「私は、〜だから怒っているんだよね」とイライラの理由を説明してみてください。
この「説明する」という行動をすることで、お母さん自身の前頭葉の活動が高まり、扁桃体(感情を司る部分)の過度な活動が抑制されます。
さらに、子どもにどのように接すれば効果的か、ということを自分で考え直すきっかけにもなりますね。
大事なのは「言語化」してみることですから、頭の中で言葉にしたり、小さな声でつぶやいてみたり、紙に書いてみたり、やりやすい形を試してみてください。
「私の前頭葉を働かせるんだ〜!」と思うと、それだけでも子どものイヤイヤが気にならなくなったりするものです。(笑)
ただし、ママ自身の脳を働かせるための行動で、決して「子どもに嫌味を言う」ためのものではありませんので、その点は注意してくださいね。
◆「イライラを感じたらやること」を決めておく
他にも、イライラしていない落ち着いているときに、「イライラを感じたらやることリスト」を作っておくのもオススメです。
私の場合、イライラするとカーッとなって何を書いていたかさえ忘れてしまっていたので、息子がイヤイヤを起こして私もイライラしやすい場所(出かける前後の玄関)にリストを貼っておきました。
リストには、
・その場を少し離れる
・甘いものを食べる
・声を出して笑う
・心の中で〇〇の歌をうたう
・好きな音楽を聴く
・自分をぎゅーっと抱きしめる
などを書きましたが、あなたはどんなことがリストにあるとワクワクしますか?
ぜひ、落ち着いているときにワクワクしながらリストを作って、子どもがイヤイヤしたら好きなことをするチャンス!くらいに考えられるようになると良いかもしれませんね^^
イヤイヤ期は、子どものせいではないとはわかっていても、ママ自身のペースを乱されてイライラしてしまうものです。
ママも、自分自身を責める必要はありませんから、イライラが起こってしまったら自分にどう対応するか、日頃から作戦を練っておいてくださいね!^^
執筆者:永崎りん
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