片付けが苦手な子どもが自分から動き出す!ASDタイプの子どもに「片付ける力」を授ける方法

「うちの子は片付けが苦手。自分でサクッと動いて片付けしてほしい!」そうお悩みのお母さんへ。ASDタイプの特性を強みに変えて、子どもが持っている力を引き出しましょう!なかなか動き出さないASDタイプの子どもに「片付ける力」を授ける方法をお伝えします。

「片付けが苦手」ASDならではの理由は?

冬休み、子どもが家にいる時間が長くなると部屋は散らかりがちに…。

お母さんがあれこれ言わなくても、子どもが自分からサクッと動いて片付けてくれたら助かりますよね。

ところが発達でこぼこキッズは、お母さんの「片付けて!」の言葉では動きにくい理由があります。

自閉症スペクトラム(ASD)タイプはこだわりが強い特性から、物を捨てることが苦手な場合があります。

管理する物が多くなれば、片付けが難しくなりがちです。

また、ASDと診断されても注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向を併せ持っていることも多く、衝動性や不注意から物の「出しっぱなし」が重なり片付けのハードルが高くなりやすい場合もあります。

息子はASDのこだわりADHDの衝動性・不注意の傾向を併せ持つタイプです。

いつも部屋は散らかった状態になりやすく、何度も片付けの声かけをすることで私も息子もイライラ…。

その経験から息子の脳では片付け=ネガティブなものとして記憶され、さらに自分から行動しづらくなるという悪循環になっていました。

このように、ASDタイプの行動はネガティブな記憶に影響を受けやすい傾向があります。

片付けの習慣を身につけさせたい本当の理由

家ではお母さんが手助けできますが、学校ではそうはいきませんよね。

片付けの苦手は、そのまま失敗体験につながりやすくなってしまいます。

ASDの子どもはネガティブな記憶が残りやすいという特徴があります。

特に、不安が強いタイプで衝動性や不注意を併せ持っている場合は注意が必要です。

他人からの指摘を、大人が思っている以上に大きな失敗体験として記憶自信を失いやすいのです。

片付けの習慣はASDタイプの子どもたちの学校生活をサポートし、失敗体験を減らすことにつながります。

だったら、子どもの「片付ける力」をおうちで伸ばしてあげたいですよね。

ASDタイプの子どもの「片付ける力」を伸ばす方法

キーワードは「こだわり・興味関心」「ポジティブな記憶」

ASDタイプの子どもはこだわりが強く、興味関心がかたよる傾向にあります。

この脳の特性をメリットとして活かしましょう!

子どもの「興味関心やこだわり」と「片付け」を結びつければ、子どもは自分から動き出します

そこで役立つのがご褒美です。

子どもの脳は行動することで発達していきます。

ご褒美を上手に使って成功体験を繰り返せば、子どもはスムーズに片付けができるようになるのです。

できたことをお母さんが褒めることで片付け=ポジティブな記憶になり、さらに自分から行動しやすくなっていきます

子どもが自分から動き出す「片付けポイントチャレンジ」を紹介!

わが家では「片付けポイントチャレンジ」と題し、子どもの片付ける力を伸ばしていきました。その方法をご紹介します。

ルールとご褒美を決める

まず、子どもと相談してご褒美を決めます。

そのときの子どもの興味関心こだわりに絡めてみましょう。

・何をしたら何ポイントもらえるのか
・何ポイント貯まったらご褒美をもらえるのか

あとになって揉めることがないように、親子でルールを確認しておきます。

息子はそのとき夢中になって集めていた水鉄砲をご褒美に決めて、

「もとに戻す」「ゴミを捨てる」を各1ポイントとし、1ポイント=10円で使えるようにしました。

はじめから目標が高すぎるとやる気が続かないので、まずは子どもが目標を達成しやすく設定するのがおすすめです。

視覚化でやる気を引き出す

子どものモチベーションを保つために、ご褒美やポイントを視覚化します。

わが家ではご褒美に決めた水鉄砲の写真を用意して必要なポイント数を書き、リビングに飾っておきました。

ポイントの管理はシールなどを使うと良いでしょう。

行動した分だけポイントが増えていくのを見ればやる気アップにつながります。

声かけの工夫

一番大切なのは、行動できたら必ず褒めて終わることです。

子どもが自分で気がつき行動し始めたタイミングも褒めのチャンスです。

目の前の物に意識を向けられたことを褒めれば、その行動が強化されていきます。

もし子どもが嫌がらなければ、行動したあとすぐに「何をしたのかな?」と質問してみてください。

子ども自身が「○○した」と言葉に出すことで、好ましい行動を認識し定着しやすくする効果があります。

楽しい雰囲気で声をかけ、行動できたことをお母さんが喜びたくさん褒めてあげるのがポイントです。

子どもに気づかせたい場面では「ポイントゲットのチャンス!」など、指示だと気づかれないポジティブな言葉をかけてみましょう。

ワクワクさせる声かけで、子どもの注意力や行動意欲がグーンとアップします。

この方法で息子は「片付け得意かも!」と自分で言えるほど行動がスムーズになりました。

ご褒美で物は増えましたが、子どもが片付けやすい環境を整えることでカバーしています。

「ご褒美がないと、何もできない子になるのでは?」と心配なお母さん。

安心してください!「できたことを褒める」これを忘れなければ、ご褒美がなくても行動できるようになります。息子も実際そうでした。

そして何よりお母さんの褒めが一番のご褒美です^^

おうち時間が長い季節は、お父さんやおうちの方々を巻き込んで、子どもをたくさん褒めて成長をサポートできたらいいですね!

この冬は戦略的にご褒美を使って、子どもの「片付ける力」を伸ばしてみませんか?

執筆者:さくらい京子

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