子どものネガティブに巻き込まれてしまっているママに!ママが笑顔でいることの効果を様々な角度からご紹介しています。育てにくいと感じる発達障害の子どもにぜひ実践してほしい笑顔活用術のシリーズ、第2回目は〜子は親を映し出す鏡!?編〜です。
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発達障害の子ってなんだか育てにくい
発達障害の子を育てるママがいつも感じている違和感、「うちの子ってなんだか育てにくい」という感覚…
私にも発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)の2つのタイプを併せ持った小学生の女の子がいるので、そのお気持ちとてもよくわかります。
わが子の場合は、2歳児から保育園に通っていたので、早い段階から周りとの違いを思い知らされる機会が多く、「なぜわが子はこうなのだろう?」という違和感を感じ続けていました。
小さい頃にはADHDの特性である、衝動性・不注意といった行動面での困りごとが目立ちました。
遊んでいても、何かやらかすのはないか?
お出掛けすれば、すぐどこかへいなくなってしまうのではないか?
と、片時も目が離せず気が休まらないといった状況でした。
また5歳を過ぎた頃からは、ASDの特性である、コミュニケーションの苦手さや、不安症の特性が目立ち始めました。
ちょっとしたことから、保育園のお友達とトラブルになったり、不安が強くて私から離れることを嫌がったりとそれまでの彼女とは違う一面を見せ始めました。
一見すると相反する2つの特性に、私の理解が追いつかず、娘の行動・感情に振り回されてしまっている自分がいました。
気が付けば、いつも子どもを注意していたり、子どもの感情に巻き込まれて自分までネガティブオーラ全開になってしまったりと、
「笑顔が素敵なキラキラママ」という理想のママ像とはかけ離れた生活を送っていました。
子どもの表情は自分自身を映し出す鏡?!ミラーシステムの仕組み
親子のコミュニケーションを学び始め、自分自身が子どもの行動や感情に巻き込まれてしまっていると気がついた私は、自分自身の表情を考え直してみることにしました。
そもそも、人間の感情は表情に左右されやすいということがわかっています。
▼詳しくはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてお読みくださいね。
『ママの笑顔最強説⁈育てにくいと感じる発達障害の子どもの脳に届ける笑顔活用術〜①作り笑顔で脳は騙せる⁈編〜』
さらに、表情には自分自身の感情を左右するだけでなく周りの人にも影響を与えることがわかっています。
脳には「ミラーシステム」といって、相手のことを自分ごとのように捉える仕組みが備わっています。
いわゆる「共感すること」はこの仕組みによるものです。
相手の表情から、その感情を予想し、無意識に自分も相手の感情に共感してしまうのです。
相手が悲しい顔をしていると自然と自分も悲しい顔になり、その人自身の感情も悲しくなってしまうということです。
母親のネガティブな感情が子どもに伝染してしまうと言ったような経験はこのミラーシステム=脳の共感機能によるものだと言えます。
さらに、発達障害を持つお子さんですと、この働きが非常に敏感あるいは鈍感な場合があります。
わが子の場合は非常に敏感なタイプで、私の表情や感情を即座に察知して、ネガティブな感情が伝染してしまうという場面が度々ありました。
ネガティブな感情に巻き込んでしまうと、その後の子どもの行動にまで影響してしまうことはよくあります。
お子さんの登園する前の状況に置き換えて想像してみてください。
お子さんが楽しい気持ちで登園する朝と、悲しい気持ちで登園する朝、どちらの方がスムーズに行動できていますか?
もちろん、楽しい気持ち、ポジティブな気持ちで過ごした方がスムーズに行動できますよね。
ですから、子どもの行動をスムーズにしようと思ったら、ママは自分自身の表情をできる限り意識することもとても重要だと言えます。
脳の共感機能をポジティブに活用し笑顔を増やそう
しかし、この脳の共感機能は悪いことばかりではありません。
脳の仕組みをポジティブに活用する方法をご紹介していきます。
ママの表情がお子さんの感情や行動をも左右する仕組みがあるとわかった以上、ママはご自身の表情にも気をつけなければなりません。
先ほども申し上げた通り、発達障害のお子さんですとこの働きが非常に敏感な子も多くいます。
これを逆手にとって、よりポジティブな感情を多く伝染させるよう、表情にはできるだけ気をつけることをおすすめします。
表情筋の仕組みからも、自分の表情次第で自分の感情はコントロールできますし、子どもの表情は自身のココロを映し出す鏡だと思えば、少し意識も変わってきますよね。
鏡がなくても子どもの表情や行動を見れば、自分自身の表情や行動にハッとさせられることもあるかもしれません。
また、人が相手の表情を認識する上でポイントになっているのは、「頬と眉」と言われています。
笑顔になって、口角が上がると自然と頬の位置も高くなり、目を見開くと眉の位置も高くなります。
逆に、悲しい表情の場合は、頬も眉も下がりがちになります。
最近では、「どうせマスクをしてしまうからスッピンでいいか」と思ってしまう方も多いと思います。
しかし、マスクで口元が隠れてしまうからこそ、眉をしっかり描く、アイメイクをしっかりするなどのひと手間をくわえてみてもいいと思います。
また、家でマスクをしていないときに、よりママの笑顔を強調できるよう、いつもより少し高めの位置にチークを入れるなど、メイクで表情をコントロールすることだってできちゃうんです‼︎
ママの表情が子どもの表情・感情、そして行動にまで影響することがわかった以上、これをポジティブに活用しない手はありませんよね?
子どもの行動をよくしようと思ったら、まずは自分から‼︎が鉄則です。
まずは、ママ自身が自分の表情に意識を向けることから始めてみてください。
子どもを変えようとするのは簡単なことではありません。
しかし、自分が変わろうとすること、まずはそのための意識を持つことなら今すぐにでもできます。
自分が笑顔でいることで、自分自身もポジティブな感情になり、子どもの気持ちもポジティブにすることができる。
さらには、子どものいい行動までも引き出すことができる。
そうなったら、わざわざ笑顔を意識的に作らなくても自然と笑顔で居られることが増えると思いませんか?
そんな未来を想像したら、ワクワクしてきませんか?
育てにくいと感じる発達障害の子を育てるママが、子どもの成長に、そしてママとしての自分自身の成長にワクワクしながら子育てができるよう、心から応援しています。
執筆者:永作瑛里
▼育てにくい子の子育てが楽しくなるヒントをたくさんご紹介しています‼︎