子どもの行きしぶり…行かせる?休ませる?とママが悩んでしまう理由。我が子を理解し我が子に合った対応を身につけませんか

「幼稚園行きたくない!」と訴える我が子に、行かせるべきか、休ませるべきなのか…とママが翻弄されていませんか。この記事では、ママが子どもの行きしぶりに翻弄されてしまう理由に迫りながら、行きしぶりを解消させるコミュニケーションのコツをご紹介します。

激しい行きしぶり、行かせる?休ませる?と悩んでいませんか

夏休みが終わり、二学期が始まりましたね。
長い休みが終わり、久しぶりの登園モードにスイッチが切り替えられなくて、なかなか登園できないお子さんもいらっしゃるかと思います。
かくいう私も、次女が幼稚園の年少に入ったときに、彼女の激しい行きしぶりに毎日頭を抱えていました。
夜、「明日幼稚園?」と問いかける次女とのやりとりから始まり、
「幼稚園行きたくない…」と涙を流す次女を、あの手この手で説得しようとしたり、
「いい加減にしなさい!幼稚園は行くものなの!」と力でねじ伏せようとしたり…
朝は朝で、泣き叫ぶ次女を抱えてバス停まで連れていき、通園バスの先生に引き剥がされるように連れて行かれる毎日。
ものすごくかわいそうなことをしている気がして、休ませるほうがいいのかな…と思いつつ、
幼稚園に行けないのは「イケナイこと」だから、なんとか行かせないといけない…とも思っていました。
目の前で泣く次女を見ながら、どうしたらいいのか…本当に八方塞がりでした。

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ママが子どもの行きしぶりに翻弄されてしまう理由

行きしぶりを乗り越えた今だからわかることがあります。
あのときの私が、次女の行きしぶりに翻弄されていた原因は大きく分けて2つでした。

①「我が子がなぜ行きしぶるのか?」を知らないから

一つは、なぜこんなに行きしぶるのか」の知識がなかったから。
結論から言うと、我が子の行きしぶりの根っこには「感情の脳」の成長が少しゆっくりであるという次女なりの理由が潜んでいました。
ちょっとしたことがすごく怖かったり。
すごく悲しかったり。
すごく辛かったり。
すごく痛かったり。
「感情の脳」の成長がゆっくりだから、幼稚園で起こるいろんなことに圧倒されてしまっていたのでした。
それを学んだことで、初めて次女の気持ちを理解できました。
「そうか、だからこの子は癇癪も強いのか!」
「ちょっと転んだくらいでこの世の終わりみたいに泣いちゃうのは、演技じゃなくて本当に痛いのか!」
といろんなことが繋がって、理解できるようになりました。
理解できるようになったことで、いまでは、次女の「行きたくない」を穏やかに気持ちよく送り出してあげることができるようになりましたよ。
このように、幼児期の困りごとのほとんどは、その要因となっている脳を育てれば解決します。

②「幼稚園に行かないこと」でどうなるのかを知らないから

もう一つは、幼稚園に行かないことがどんなに悪いことをもたらすのか(またはもたらさないのか)の知識がなかったから。
3〜4歳になったら幼稚園(または保育園)は行くもの。
6歳になったら小学校には行くもの。15歳になったら中学校は行くもの。
それは私たちにとっては当たり前すぎて、「なんのために、行くの?」という問いを考えたことなんてありませんでした。
だから、「行かない!」と言われると、「いや、行くものだから!」と反射的に説得したくなります。
ですが本来、幼稚園だから・学校だから、行くべきなのではありません。
幼稚園や小学校で得られる経験が、本人たちの成長にとって大切だから行くのです。
このように、ママ自身が「知らないこと」で翻弄されてしまうのです。
ですから、
我が子の発達の状態はどうなのか?と我が子を観察・理解する力や、
「今」に必要なのはどんな経験や学びで、それを体験させてあげられる場所はどこなのか?という我が子の特性に合わせた知識
の充実を目指していきたいですね。

行きしぶりを根本から解決!脳を育てる2つの対応

とはいえまずは、目の前の登園しぶりに対応していきたいですよね。
今回は、行きしぶりの根本に隠れている脳の未熟さを解消していくための、脳を育てる2つの対応をお伝えしますね!

◆子どもの訴えている言葉の裏を読み取り、受け止める

1つ目は、お子さんが訴えている言葉の裏にある本音の部分を読み取り、受け止めてあげることです。
例えばお母さんが「幼稚園行くよ~!」と言ったときに、お子さんが「嫌だ!」「幼稚園行かない!」と泣いたとします。
この場面で、お子さんが「嫌だ!」と言った原因は何なのでしょうか。
もしかしたら、ちょうどおもちゃを出して遊び始めたところかもしれません。
お気に入りのぬいぐるみに手を伸ばした瞬間だったのかもしれません。
「嫌だ。行かない」の意味は、「おもちゃを触りたかった。」かもしれないし、「お気に入りのぬいぐるみを抱っこしたかった。」かもしれないのです。
お母さんは、お子さんの「嫌だ。」という言葉をストレートに受け取らずに、その裏にある(○○したかったのに、できなかった…)の部分を受け止めてあげます。
そして「○○したかったんだね。」「やりたかったのに、できなかったから嫌なんだね。」と声に出して代弁してあげます。
これだけで、癇癪を起こしたお子さんがすっと落ち着くことがあります。
「自分の気持ちを汲んでもらえた」「理解してもらえた」ということで、満足するのです。

◆脳に届きやすい言葉で話す

2つ目は、普段から、お子さんの脳に届きやすい声や言葉で話すこと。
脳には、届きやすい言葉と届きにくい言葉があります。
どのような言葉が届きやすいかというと、アイコンタクトをしながら、ゆっくりと間を取って優しい声で話された、わかりやすい言葉です。
アイコンタクトをすることで、「あなたに伝えていますよ。」と視覚でも伝えることが出来ます
そして、ゆっくり優しく話すことで、言葉がより脳に伝わりやすくなります。
ここでしてはいけないのは、イライラしている姿を見せること。
イライラしている様子は、子どもにもすぐに伝わります。
特に8歳未満のお子さんは、雰囲気を察する力が鋭いので、どんなに言葉が優しくても、まったく伝わらなくなってしまいます。
普段から脳に届きやすい言葉で話していると、お母さんの声を聴こうという姿勢が育ちます
脳に届きやすい言葉を使うメリットは、もう1つあります。
人は「わかる言葉」を聞いたときに、脳で酸素を使って発達します。
つまり、ゆっくり間を取って伝わる言葉で話すことにより、行きしぶりを鎮めるとともに、脳の発達を促すことが出来るのです。

我が子について学び、我が子に合った対応ができるママになりませんか?

今回は、どの子にも共通してできる方法の一例として2つの対応をご紹介しましたが、もっと詳しく個々に対応した方法…となると、なかなか一度に説明が難しいのが現状です。
そして、残念ながらインターネット上に溢れているのは「定型発達」と呼ばれる、いわば「普通の子」に関する情報と、「発達障害」の典型的な子に関する情報ばかりですが、
現場で働いている感覚としては、典型例の子はほとんど出会うことがなく、グレーゾーンで特性が薄かったり、いろんな特性が入り混じっていたりする子がほとんどです。
障害じゃないけど、育てづらい。
このゾーンにいる子どもたちは人口の10%はいると言われています。
我が子のように敏感すぎるタイプを合わせると20〜30%の子どもたちがでこぼこしているのが世の中の現状です。
ネット上にある何億もの情報が、実はあんまり人の役に立てていないという事実を、ちゃんと見ていかないといけないと私は思うのです。
子どもたちの、個々の特性に合わせた対応を学び、お子さんを育てていけるのはお母さんだけです。
未来を見据えて、我が子に人生に必要な力を身に付けさせたい!と思いませんか?
執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)
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