褒める育児をしているつもりなのに子どもの困りごとが減らず、なんだかうまくいかないな…と感じたことはありませんか?それは褒めること以外の対応に原因があるかもしれません。私が経験して見直したコミュニケーションを3回の記事に分けてご紹介します! |
褒める育児がうまくいかない
「褒める育児」というのをみなさんも一度は聞いたことがあると思います。
一般的に褒める育児とは?と検索してみると
・褒めていると子どもに自信がつきチャレンジする子になる
・具体的にこまめに褒める
・顔をみて褒める
などがあります。
その一方で褒める育児のデメリットの意見も、ネットで見られるようになりました。
・調子にのった
・褒められるのを待つようになった
・自分からやらなくなった
などがよくあげられています。
褒める育児の項目をみると決して間違った対応ではないように感じますが、なぜうまくいかなかったり、
デメリットがあると考えられるようになったのでしょうか?
私も子どもが何かできたときに褒めることを意識してやっていましたが、うまくいかなかった経験があります。
褒めているのに子どもは自信がなく、チャレンジも全然せず、ママべったりでいつも「ママやって!」と言うのです。
当時の私はどうしてだろう?と理由がわかりませんでしたが、「褒める育児」のやり方を知り、私には3つの問題があることが分かりました。
今回はその中でも、子どもが褒められない行動をしているとき=「困りごと」の対応をどうしていたか?
のお話をしていきたいと思います。
まずは困りごとの原因を知ろう
2,3歳の幼児期の子どもは体も脳もまだまだ発達の成長段階ですよね。
日常のあらゆる刺激を受けて、できないことが少しづつできるようになっていくので、年齢相当の「できないこと」はたくさんあります。
ですが、実際の育児をしていると、周りのお友達はできているのにうちはまだ全然できない…と気になってくる時期でもあります。
我が家の息子は、できることと、できないことの差が大きい部分があり、できないことや思い通りにならないことがあるといつも癇癪をおこしたり、大声で泣いたり、物を投げて壊したりしていました。
1日の中で息子のそのような様子の時間は長ったので、私は「どうして育児書どおりに何度やってもなおらないんだろう?」と、ちょっとした育てにくさを感じ、子どもの感情に巻き込まれイライラしてしまうことも多くなっていました。
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脳の仕組みを理解しよう
そのようなちょっとした育てにくさの原因は、脳の発達が関係していることがあります。
脳には大きくわけて8つのエリアがありますが、例えば癇癪を起こしてなかなか泣き止まないという困りごとは、脳の思考系や感情系エリアの発達がゆっくりだと考えられます。
言われたことや起こったことに対し、物事を判断したり考えたりする思考系エリアで処理できず、合わせて自分の気持ちを作り出す感情系エリアのコントロールもきかない状態、といった感じです。
逆に思考系や感情系エリアが発達すると、我慢ができたり、物に当たらなくなってきます。
人は誰しも得意不得意があり、脳のバランスが均等にとれている人はほとんどいませんが、苦手な部分がすごく目立ってしまうと、毎日それに対応しているママは「何でこうなんだろう?」と感情的に叱ってしまったり、ため息をついてしまったりすることもあると思います。
しかし、それを繰り返すと子どもは不安になりやすくなり、自信のなさにつながったりすることがあるのです。
そして、脳はマイナスに感じた情報は反応しないことがわかっていますので、怒られながら言われた内容は理解するまでには至っていません。
ですから、うちの子はこういった特性があるんだということを理解し、その対応も感情的なものではなく冷静に対応することが大切なのです。
困りごとが起こったときの対応
3つのポイントに気をつけてカウンセリング
3つのポイントとは笑顔で、ゆっくりと、優しくです。
例えば子どもが思い通りにならずグズグズしだしたときは、笑顔でやさしくゆっくりと、
「嫌だったんだね」「〇〇したかったんだね」と子どもの気持ちを言葉にして、共感し、気持ちの整理をしてあげます。
いわゆるカウンセリングのような感じです。
子どもは気持ちを言語化されることで、理解してもらえたんだという安心感から、次第に落ち着いていきます。
褒める育児を意識されている方は、困りごとが起きていないときは笑顔で接している方も多いと思いますが、
この中の「ゆっくりと話す」というのをさらに意識すると、もっとママの話がお子さんに伝わりやすくなりますよ!
私もこの3つを心掛けて話すことで、私の言葉が息子に伝わりやすくなり、激しい癇癪も1か月くらいでおさめることができました。
子どもから離れる
カウンセリングの方法でも落ち着かず癇癪になっていく場合は、優しく「ママは向こうに行ってるね」と伝え、子どもの安全を確認し、離れます。
離れたら、家事をしたり本を読んだりして子どものことは気にしていない様子でいます。
その間、ママは癇癪が落ち着いたときにかける「褒める言葉」を考えておきます。
「落ち着けたね」でもいいですし、声をかけるとぶり返しそうなら笑顔でうなずくだけでもいいです。
子どもがママ!と呼んだり、少し癇癪が落ち着いて違う様子が伺えたら、準備していた言葉や対応をしてくださいね。
なぜ離れるかと言うと、脳は注目されるとその行動を強化するからです。
褒められたからまたやろう!という気持ちになるのがまさにそれです。
ですが、逆の好ましくない行動も注目すると強化されてしまいます。
子どもが「泣いていればママがかまってくれる!どうにかしてくれる!」思っているときにママが注目してしまうと癇癪が強化されてしまいます。
ですから、好ましくない行動のときは、愛のあるスルー(離れる)ということをするのです。
息子の場合はこうしました!
当時の息子はまだ3歳で、ママべったりでしたので、癇癪を起こしたときに離れるとすぐに泣きながら私の足元にきてしまいました。
その場合は、離れるということは一度やめて、抱っこをして共感する「カウンセリングの対応」に戻りました。
また、息子は言葉をたくさんかけると脳が処理しきれずに混乱して、癇癪をぶり返すことが多かったので、共感の言葉も1,2回。あとは黙ってうなずくか笑顔でいることが合っていました。
そして息子から「のどが乾いた」や「あっちに行く」など癇癪を起こしていたときとは違う言葉が出てきたら、「うん」と笑顔でうなずき何もなかったように接します。
すると息子も少しずつ笑顔になり、またすぐに遊びに戻ることができました。
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このように対応していくと、褒めているときのママの表情や語調と、困りごとを対応しているときのママの表情や語調に差がなくなっていくことがお分かりいただけますでしょうか?
子どもにとって、いつも一緒にいるママが安定した態度で言葉をかけてくれることはとても安心し、ママの声かけも子どもの脳に届きやすくなります。
私もそうでしたが、癇癪の対応は子どもの感情に巻きこまれそうになるので、冷静に対応することは少し大変かもしれません。
ですが、ご紹介した対応を徹底してやるとお子さんの変化をとても感じやすいです!
ぜひこれを機会におためしください^^
私が褒める育児がうまくいかない原因になっていた2つ目のことは、こちらの記事でご紹介しています▼
今日もお子さんとの楽しい時間がすごせますように。
執筆者:宮代さちこ
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