子どもへの声かけのコツ〜何かを身につけさせたいときはまず「“マル”=正解」の記憶をたくさん貯めよう!

幼児に何かをできるようになってほしいとき「〇〇しようね」と教える声かけをしていませんか?幼児期初期や何回言っても行動できない幼児には、まず「“マル”=正解」の記憶を与えてあげることが重要です。どうすれば良いのか、子どもへの声かけのコツをお伝えします。

子どもに何かを身につけさせたいとき、こんな声かけをしていませんか

子どもにできるようになってほしいことは、たくさんありますよね。
・お返事をする
・お片付けをする
・何かしてもらったとき「ありがとう」と言う
・相手に嫌な気持ちにさせてしまったら「ごめんね」と言う
・お友達を叩いてはいけない
このような行動を子どもに身につけさせたいと思ったとき、あなたならどんな風にお子さんに関わりますか?
きっと、こんな風にお子さんに声かけしているママが多いと思うんです。
「呼ばれたらお返事しなさい 」
「使ったら片付ける!」
「“ありがとう”って言おうね 」
「“ごめんね”って言おうね 」
「お友達を叩いてはいけないよ 」
ママは一生懸命伝えているつもりだと思うのですが、この「教える声かけ」で、お子さんは言われた通りスッと行動していますか?
3歳未満のお子さんですと、発達障害であろうとなかろうと、このような関わり方では行動は引き出せないはずです。
年齢がもう少し大きい幼児であっても、声をかけているのに何度言ってもできない!伝わらない!というお子さんが少なくないのではないでしょうか。
そうだとしたら、その関わり方ではお子さんは何歳になっても行動できるようになりません
発達障害の幼児ならなおさら。
なぜなら、お子さんの中に「“マル”の記憶」が溜まっていないからなんです!

行動のカギとなる「“マル”=正解」の記憶

幼児期のごく初期の幼い子どもたちに接するとき、とくに発達にでこぼこのある子にはその子に合わせたやり方が大切です。
ですが、その前に一つ、発達障害であってもなくてもどの子にも共通する、最も大切なことがあります。
それは、しつけや教育の前に「“マル”=正解」の記憶を作ることです!
この“マル”とは正解、つまり正しい行動のことです。
良い記憶の対比としてしか、やってはいけないことの判断や理解はできません
ですから、「この場面ではこうしたらいいんだよね〜」という正しい行動の記憶が幼児期の子どもの脳の中に作られることが、指示に従えるようになるための成長の準備として必須なのです。

 「”マル”の記憶」を貯める!子どもへの声かけのコツ

「“マル”の記憶」が、どうやったら幼児期の子どもの脳の中に形成されるかというと…
それはズバリ、自分の行動を肯定されたときです。
「お返事かっこいい!」
「積み木、箱にしまえたね〜!」
「“ありがとう”言えるの〜!」
「“ごめんね”って言えたね!」
「お友達に“どうぞ”できたね!」
こんな風にふだんの自分の行動を肯定されて、初めて「おお!これが正解ね!」という「“マル”の記憶」が作られます
そして、何度も何度も繰り返し肯定される体験を積むことで、だんだんと脳の中にしっかり「“マル”の記憶」が溜まってくるのです。
ここまでできて、初めて「お友達に痛いことしちゃったら、どうしたらいいかな?」などという「教育」的な関わりができるようになるのです。
溜まった「“マル”の記憶」が正しい行動の基準となり、その対比として、やってはいけないことへの理解につながっていきます
もし、あなたのお子さんがちっとも言うことを聞かない!!という状態だとしたら、行動を起こせるようにするための「“マル”の記憶」をたくさんたくさん作ることが先決かもしれません。
大人のペースで子どもを動かそうとせず、しっかり順を追って関わるようにすれば、発達障害の幼児であっても、その子なりのペースでいろんなことができるようになりますから、
「うちの子、ちっとも謝らない…」
「うちの子、ちっとも言うこと聞かない…」
「うちの子、いつまでたってもちゃんと片付けられない…」
と不安に思う必要はありません。
まずは幼児期の脳に「“マル“の記憶=正解」をたくさん溜めていく。
そのことを意識して、お子さんへの声かけを工夫してみてくださいね。
執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)

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