匂いに敏感な子どもが苦手だった動物園を楽しめた訳とは?〜感覚過敏の克服方法

お子さんが匂いを気にして行動にブレーキをかけてしまうことはありませんか?それは感覚過敏があるからかもしれません。本人にしかわからない感覚過敏をどうやって克服させていったらいいのでしょうか?それは好きな刺激と組み合わせて行くことで克服できるんですよ!

匂いに敏感な子ども。せっかくのレジャーも楽しめないなど困っていませんか?

普段生活をしている私たちは、音や光、匂いなどの様々な刺激のなかで暮らしています。

幼児期の子どもは特に気にする子も多く、それが原因で生活の中で嫌がったりぐずったりと困りごとになってしまうケースもあります。

リフレッシュしようと連れて行ったレジャーや旅先などでも、匂いが原因で楽しめなくなっては、お子さん本人も連れて行った家族もつらいですよね。

そんな感覚に敏感なお子さんの対応方法をお話したいと思います。

匂いに敏感で、動物園を楽しめない息子

現在4歳になる我が家の息子も小さいころから匂いに敏感です。

特にトイレは今でも苦手で、公衆のトイレは場所を選びますし、自宅のトイレも消臭スプレーを必ず「シュー」としてから入ります。

息子が匂いに敏感だなと感じたのは、2歳半頃。

そろそろトイトレをしようとトイレに連れて行ったら「臭い!」と言って飛び出してしまい、トイトレが全く進まなかったことがきっかけでした。(因みに掃除はばっちりしてありました 笑)

その後、試行錯誤の結果、私のおんぶで行くことが息子にヒットしたので行くこと自体はクリアでき、匂い問題は息子が私の肩に顔をうずめて用を足し、終わったら息子は急いで出るといった感じで進めていき、トイトレはなんとか完了しました。

また、同じころ動物園に連れて行ったときには「臭い!臭い!」と言って動物から離れてしまい、

「あっちに行く!」と、動物のいない広場のほうに行き、広場で遊んで帰るといった感じで、動物はほとんど見ませんでした。

私自身も少し匂いに敏感なところがあるので、息子の気持ちはわからないではないのですが、すごく気になる様子なので、敏感な子で困ったな…このままで治るのかな?と感じていました。

感覚過敏とは?

息子は匂い以外に、音と光にも少し敏感です。

音はだいぶ慣れてきたようですが、2歳ごろは冷蔵庫の小さな機械音を気にして毎日不安がっていました。

光は今でも朝だけ苦手で、窓から入る光や電気が眩しすぎるようで、日によっては電気を全て消しても20分近く毛布を頭からかぶって目を慣れさせてからでないと動き出せません。

どちらも私や主人には全く気にならない程度のものです。

このように感覚過敏は本人にしかわからないものですので、どのくらい対処したらいいのかわかりづらいですよね。

感覚過敏が起こる理由

では、なぜ感覚過敏が起きるのでしょうか?

それは、脳が関係しています。

匂い、音、光など、その感覚を受け取る脳のエリアがあるのですが、その発達が未熟だと刺激を多く感じたり、または、鈍感になったりします。

目、耳、鼻に原因があると言うよりも、それぞれがキャッチした情報を脳が処理するところを少しづつ改善していく必要があるのです。

また、息子のように「少し過敏」という状態ですと、体調が良いと我慢できてしまうこともあります。

ですが、我慢をし続けたり、「気にしていないで早くしなさい!」など周りの理解を得られずに言われ続けてしまうと、脳は発達せず感覚過敏が和らぐことも難しくなってしまいます。

感覚過敏は少しずつ慣れていくことで、大人になると和らぐことが多いと言われていますので、ご家族やお母さんが対応方法を知って一緒に脳の発達を促してあげるといいですね!

感覚過敏への対応法

苦手な刺激と好きな刺激を合わせて克服していこう

感覚過敏を和らげていくには「快刺激」と言われる「本人が好きな刺激」を一緒に与えていくと良いと言われています。

例えば、先ほどお話したトイトレの例では、息子にとって私が快刺激となっていますので、

【苦手な刺激トイレに行くこと + 【快刺激】お母さんのおんぶ

【苦手な刺激】トイレの匂い + 【快刺激】お母さんの肩、ぬくもり

といった感じで苦手な刺激と掛け合わせていることになります。

幼児期のお子さんなら、苦手な刺激があるときに大好きなお母さんが一緒に手伝ってくれることは、とても大きなポイントになりますので、一緒に克服に向けて焦らずに取り組んでほしいです。

匂いが気になる動物園にも行けた!

もう一つの我が家の例をご紹介します。苦手だった動物園に行けたことです。

きっかけは普段私のスマホで写真を撮りたがる息子に、使っていないデジカメを「好きなだけ撮っていいよ!」と渡したことでした。

写真を撮ることに興味をもっていた息子はカメラに大喜びで、家でも外でもパシャパシャと一生懸命撮っていました。

こんなに夢中になるなら、カメラが快刺激となって、動物園にもいけるんじゃないか!?と思い、息子に「このカメラを持って動物を撮りに動物園に行ってみない?」と聞きました。

すると息子は「行きたい!!」と言ってくれたのです。

早速週末に動物園に行ってみました。息子は入り口からシャッターを切りまくり、どんどん園内を進んでいきます。

そして私は、
「真剣に撮ってる姿、かっこいいね~」
「ママにも見せてほしい~!」
「すごく上手に撮れてるね!」

と、息子の行動を肯定するコミュニケーションをとりながら園を進みました。

すると、動物がいても匂いのことは言わず、写真と動物に夢中です。

匂いの気になりにくい3月に行きましたが、全くにおわないかと言ったらそうではありませんので、

息子が気にしなかったのは、「カメラ+肯定のコミュニケーション」の快刺激があったからだと感じています。

そして、次の日には「今度は違う動物園にも行ってみたい!」と話してくれました。

感覚が敏感な子どもは、日常生活で様々なストレスを受けやすくなります。

本人しかわからないことを周りが「そんなおおげさな…」などと否定せずに、理解しサポートしてあげるかで、今後の生活のしやすさ、ひいては生きやすさにつながっていきます

お子さんと一緒にいる時間が長いお母さんだからこそ、お母さんが「快刺激」になってあげたり、お子さんの好きな物から「快刺激」を見つけてあげて、一緒に少しずつ克服していきましょう!

今日もお子さんとの楽しい時間がすごせますように。

執筆者:宮代さちこ

 

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