子ども中心の生活でママ自身はほったらかし、気づけば育児ストレスで体調不良が続いている…ということはありませんか?子どものためにも、ママのセルフケアはとても重要です。育児うつから回復した私が実践した、ママがストレスをためずに元気でいられる方法をお伝えします。 |
育児ストレスで体調不良を感じているママへ
育児をしていると子ども中心の生活でママ自身のことはほったらかしになりがちですよね。睡眠不足でいつも疲れて、イライラして怒りっぽい…。子どもが風邪をひくと一緒にもらうなんてことありませんか?
我が家には8歳と5歳の発達でこぼこ兄弟がいます。発達でこぼこの子どもたちの特性にわけがわからず振り回され子育ての迷路にはまりました。
とうとう限界を超えてがんばりすぎて精神科に入院した経験があります。
その経験から、ママ自身のセルフケアをする大切さを感じています。
もし、あなたが、なんだかわからないけどいつも体調不良が続いている…という状態なら、子どものこと以上にママのセルフケアに取り組んでほしいのです。
この記事では、ママの育児ストレスをためずに元気でいられる方法を実践例付きでお伝えします。
ストレスフルなママの脳が危険なワケとは?!
育児をしているママはどうしてこんなに疲れを感じるのでしょうか?それは •••
・睡眠不足
・計画的に予定が進まない
・ママの自分時間がない
・周りのサポートを受けられない
・ワンオペ育児
などがあります。いつから”育児はママがするもの”というイメージがついたのでしょうか。この地球に人が生まれてから、育児はママがするものだったのでしょうか。
人間は一人で子育てするようにはできていない
私たち人間の祖先の歴史(ホモ・サピエンス)を振り返ってみると、そこには必ず集団(コミュニティ)があり人間はその中で暮らしていました。
食料をえるために狩猟や採集、生活に必要な道具はつくるなど、みんなが協力しながら生活を支えて生きてきた背景があります。育児はママ・パパだけでなくみんなで子どもを育てていました。
昭和の大家族をイメージしていただくとママパパだけではなく、おばあちゃんおじいちゃんなど三世代同居などが多かった時代は、家族みんなご近所さんも含めて色々な人が育児に関わることが自然でした。
そして人の脳は他の動物と比べると、とても大きいため未完成の状態で生まれてきます。その大きな脳を育てるためには、長い時間とエネルギーが必要になるため人の育児はとても大変です。
本来、人は育児を一人でできるようにはできていません。むしろ一人ではなく多くの人の手を借りて育てていくスタイルです。
怒りが暴走すると心や体に不調が出てくる!
昭和から平成、令和の時代になりより核家族化が進んでいる現代では、インターネットで人と簡単につながれる利便さはあるものの、昔に比べてより孤独になりやすくなっている現状もあります。
昔からあった家族や親戚、ご近所ネットワークというものが現代では、うまく機能しなくなっているため、ママ一人で抱え込み一生懸命育児をがんばろうとする人が少なくありません。
その結果、子どもに対してイライラする怒りっぽくなるというママが増えてしまうのです。
怒りという感情は、脳の扁桃体で生みだされます。扁桃体は緊張、不安、怒り、好き嫌い、恐怖などのネガティブな感情に関わっています。
そして命の危険を感じると扁桃体がすぐに反応して警報を脳内に出します。例えば、急にボールが飛んできた時に反射的にサッと避けることができるのは扁桃体が反応したからです。
もしその扁桃体が暴れ出すとどうなってしまうでしょうか。いつも頭の中が不安と怒りと恐怖でいっぱいになる状態になるので、ちょっとしたストレスや刺激で敏感に反応します。
子どもに怒りっぽくなったり、急に涙が出たり、心だけでなく体のあちこちが不調になると心と体にショック症状が出てきます。重症になると私のようにうつになり入院する場合もあります。
セルフケアでママも子どもハッピー!
育児はある程度の長い時間かかるため、長距離マラソンのようなものです。ちょっとママが頑張れるだけでは、息切れを起こしてしまいます。
ストレス、疲れ、ちょっとした体調の不調などをそのままためないようにする、自分が今どんな状態なのかにすぐ気がつければ、体調を崩してしまうことを防げます。
ふだんなら体調不良になったら病院に行く、薬を飲む、早く寝るなどといった対処をしますが、体調を崩してから対処するよりも前に対処していたらどうでしょうか。
調子が良いときから、あらかじめ調子が悪くなることを前もって準備をする。
そして調子のいい状態をキープするために日頃から調子を崩さないようにしておけば、笑顔で育児を楽しめて子どももそんなママを見てハッピーになりますよね。
今は人生100年時代!子育てだけじゃなくママ自身の長い人生健康寿命を伸ばすためには、ママのセルフケアは必須の時代です!
育児ストレスによる体調不良は〇〇で予防!
病院へ入院した直後は、食事のお盆を持つこともできずベッドまで運んでもらうほど弱り寝たきりでした。
その当時の私は「苦しい、寝られない、不安、絶望」といったものに覆われていました。回復したころ看護師さんから「いのうえさんクライシスプラン作ってみませんか?」がきっかけでした。
自分のトリセツ「クライシスプラン」とは?
みなさんクライシスプランってご存知ですか?
クライシスプランとは、「自分の調子が悪いときはどのようなときで、どのように対処したらいいのか?調子が悪くなるときのサインは何か?」を一覧表にして見える化したのもです。
つまり自分の取扱説明書=トリセツですね。
クライシスプランの立て方(実践例付き)
最初にご自身のトリセツくを作っていただくのに注意点があります。それは今まさに、疲れている、睡眠不足などの不調を抱えているママはやらないでくださいね!
もしくは「ちょっとがんばればできる」など少しでも無理する場合もNG!トリセツ作りはとても脳に負荷がかかる作業なので、元気になってから取り組んでくださいね。
▼自分のトリセツ実践例
調子が良いときの自分 | 調子がちょっと悪いときの自分 | 自分の対処法 | 調子が悪いときの自分 | 自分の対処法 |
家族にお願い | 家族にお願い | |||
よく笑う 子どもとよく遊ぶ おしゃれをする 趣味に没頭 料理をする 読書をする 楽しそう 生き生きとしている お花や景色を見てキレイだなと思う |
頭が痛い 疲れている イライラする 笑顔が少ない 肩がこる 子どもをせかす お花を見ても何も思わない 心から楽しめない |
料理はしない 好きな飲み物とおやつでプチカフェ 好きな音楽を聴く 子どものテレビタイムをいつもより長めにする |
子どもの声をうるさく感じる 言葉が乱暴になる ちょっとしたことで子どもを怒る 眉間にシワ 大きなため息 笑顔がない |
ストレスになっている刺激から離れる 何もしないで休む 一人でお風呂に入る 早く寝る |
子どもの相手 自分時間を作る |
子どものお世話 ママのリフレッシュタイム |
上記の「自分のトリセツ実践例」をもとに、
調子が良いときの自分
ちょっと調子が悪いときの自分
調子が悪いときの自分
に分けて、そのときの自分の状態を書いてください。その次に調子が悪くなったときの自分なりの対処法を書きます。これだけです!
すぐに思い浮かばないというママは、スキマ時間でメモに記録して時間があるときにこのシートを参考にまとめるのもオススメです!
あと一つ、家族にしてほしいこともあわせて書いておくとバッチリです!
パパやお子さんに「ママがこんなふうに調子が悪くなったときは、〇〇してもらえるかな?」と前もって伝えておくことができるので、ママだけでなく家族もママの体調を気にしてくれるようになりますよ!
クライシスプランの使い方
トリセツを作ったらその後の使い方が大事になってきます!そのポイントは3つ!
①毎日見えるところに貼って、今日の自分の体調の状態をシートを見ながらチェック!
※朝イチが◎、気がついたときでもOK。
②体調も日々変化するようにご自身の体調にあわせてトリセツの更新をする!
※ご自身のタイミングでときどき見直しをしてください。
③あなただけの異変ポイント見つけて、傾向と対策をつかむ。
これが習慣になると心や体のちょっとした違和感を感覚的にキャッチでき体調不良に悩まされることがほとんどなくなります!
退院したての頃の私は、毎日壁に貼った自分のトリセツを見ては自分の状態を確認していました。今では習慣になったので紙を見なくてもちょっとした変化がわかるようになりました!
ぜひ、セルフケアの一つにママのトリセツも取り入れてみてくださいね!
執筆者:いのうえまゆみ
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