遊びのルールが守れない、勝ちにこだわる幼児へ。驚きの対応法をご紹介します!

遊びのルールが守れない我が子にショックを受け、何とかしようと叱って親子バトルになっていませんか。でこぼこキッズの「勝ち」へのこだわりが関係しているかもしれません。幼児期の遊びは「正しさ」より「楽しさ」が大切!我が家の対応をご紹介します。

5歳の娘とのおうち遊び。ショックな出来事がありました

我が家には、ADHD傾向で元気いっぱいの5歳の娘がいます。

天性の世話好きで素直、表裏のない子どもなのですが、行動のコントロールが苦手。衝動的で、ときにはお節介になってやらかしたり…というタイプです。

そんな娘から、「すごろくしよ〜」と誘われて、私と二人ですごろくをしていたときの話です。

娘はサイコロの「6」が出るとたくさん進める!勝てる!ということに気づき、なんとか「6」をたくさん出そうと頑張っている様子。

けれど、これは運も大きいですから、なかなか出てこないこともありますよね。

「どうして出てくれないの!サイコロさん!」なんて怒ってしまうかな〜(よくこういう、物に当たる怒り方をするのです)と思っていたら、どうやら、知恵がつき始めた娘。

サイコロをソファの下に投げ始めて、こそこそと何かをしたあと、「ママ、6が出たよ!」「また6だ!!やったあ!」と、毎回「6」を出すようになったのです。

明らかにルールを守らず、しかも、コソコソとズルをしている!

私は、娘が生まれたときから、嘘をつかない正直で誠実な子に育てたいと思ってきたので、

娘が明らかにルールを守らずに、コソコソ嘘をついている姿に、たかがすごろくかもしれませんが正直、とてもショック受けました。

「あ!ズルしている!そんな子になって欲しくありません!」
「ルールが守れないなら面白くないからやりません!」

こんなとき、一体、どんな声かけをすれば、ルールを守れるようになるのだろう…と迷ってしまいました。

ルールが守れないのはなぜ?

子どもとルールのある遊びをするとき、子どもがルールを守れなくて遊びが成立しない、それが原因で親子やきょうだいでバトルをしたことがある…なんていうご家庭も多いのではないでしょうか。

こんな様子を目の当たりにすると、お母さんとしては

・お友達と同じような遊びをするとき、ルールを守れないと嫌われてしまうのではないか
・このままルールを守れない大人になるのではないか
・失敗すること、負けることが受け入れられない子どもになるのではないか

などと、心配な気持ちになって、「ルールを教えなければ」「叱って守らせなければ」と思ってしまうかもしれませんね。

まず、発達心理学の側面から見ると、ルールのある遊びをするようになるのは7歳ごろからと言われています。

逆に言うと、それまでの幼児は自己中心性が高く、「ルールを守りながら他の人と遊ぶ」ということはまだまだ難しい発達段階なのです。

さらに、発達にでこぼこのある子どもの中には、「勝つ」ということにものすごいこだわりをもっている子どももいます。

・この遊びに勝たなければ自分はダメだ
・負ける(=失敗する)と人生終わり

などと、大人が「そんなわけないじゃない!」と思うようなことに、ものすごく大きな不安を感じている場合があるのです。

不安を解消するために勝ち続けたい!周りにどう思われてもいいからとにかく勝ちたい!と、ルールを無視して進めてしまうのです。

子どもの「マイルール」にのって勝たせ続けるのが正解

「ルールや決まりを守らせる練習や、負ける(=失敗する)経験をさせないと、わがままな子に育ってしまうのではないか」私もそんな風に思っていた一人ですが、実は真逆でした。

マイルールを押し通し、勝ちにこだわる子どもの場合、まずは「マイルール」に乗っかり、「勝たせ続ける」のが正解です!

大人に置き換えてみると、勝ち続けるのも面白くないですよね。けれど、それって実は、「たくさん勝った経験があるから」言えること。

子どもが勝ちたがっているのなら、「勝つ」という成功体験を積みたい時期なので、とにかく勝たせ続ければ良いのです。

勝つことに満足すれば、そのうち飽きて「負ける」ことも覚えていきますよ。

もし勝たせ続けるために「マイルール」が必要ならば、そのルールを採用して勝たせ続ければいいのです。

大人はつい、正しいかどうかにこだわってしまいますが、幼児と遊ぶときに一番大切なことは楽しいかどうか

脳が成長するのは、「楽しい!」と感じるとき・子どもが喜んでその活動をしているときだからです。

もし、ルールが守れない様子を見つけて、「今、こんなズルをしていたでしょう!」なんてとがめたとしても、子どもにとっては失敗体験が増えるだけです。

我が家の場合は、「へ〜、〇〇ちゃん、6ばっかり出てすごいね〜!」と気づかないふりして乗っかりつつ、

「ママはいいんだ、1でも3でもちょっとずつでも進めればそれでいいんだ!頑張る!」と言って、「結果ではなくて頑張っていることが大事なんだよ」というメッセージ

「ママは負けちゃっても、〇〇ちゃんが笑って、楽しそうにしているのが嬉しいよ!」と伝え、「一緒に遊ぶことが楽しい」というメッセージを伝え続けました。

すると、次に遊んだときには「勝たなくても大丈夫だもんね!」なんて言いながら、こっそりサイコロを振ることはなくなりました。(勝ちたい欲の強いときは、コソコソ…とすることはまだありますが、成長過程なのでOK!と見守ります)

幼児の場合、まだ発達途上ですから、「ルールを守らないとお友達に嫌われるよ!」なんて言って、泣かせながらルールを守らせるより、勝つのに飽きるぐらい勝たせ続けたほうがよっぽどルールを守れるようになります。

親子で遊ぶときは、「正しいこと」よりも「楽しいこと」を意識して、ぜひ、「勝てて嬉しいね!」「一緒に遊んで楽しいね!」という経験を親子でたくさん積み重ねてくださいね。

執筆者:永崎りん

▼でこぼこ幼児との毎日。こんなときどうする!?にお答えします!

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