理想の親とは?発達障害・グレーゾーンの子どもがママに本当に求めていること

発達障害・グレーゾーンの子どもにとっての「理想の親」とは?私のエピソードをお伝えするとともに、発達でこぼこのお子さんの子育てに悩むお母さんたちに知ってもらいたい支援の方法をご紹介します。お子さんのためにはまず「お母さんが」幸せになることが大切なんですよ。

私の家族のはなし

今回は、私が母との関係で気づいたことについてお話したいと思います。

ずっと「母のようになりたい」と憧れるくらい、理想の親だった私の母

私は、中学校の教員の父と、元小学校教員の母の元に生まれました。4人きょうだいの一番上のお姉ちゃんとして育ちました。
良妻賢母を絵に描いたような母。私が産まれるのを機に天職だった小学校の先生を辞め、その後ずっと専業主婦を全うしました。
4人の子どもを立派に育て上げた母。ずっと、母のようになりたいと思い続けていましたが、大人になって気づいたことがありました。

気づいた「母の人生」のこと

母には好きなことがありません
母には行きたい場所がありません
母には、「自分の人生」がないのです。
「私の人生は子育てだけだった。」
そんな言葉を漏らした母の背中がとても小さく見えて、涙が止まらないこともありました。
全て、父や私たち4人の子どもたちを軸に過ぎていった母の人生。
母は絵が上手です。字も上手だし、歌もうまい。なぜか人を惹きつける魅力も持っていて、いつも母の周りには母を慕う人がたくさんいます。
それなのに、母は、いつもこう言います。
「私なんて人並みだから」「私くらいの人はたくさんいる」「他のお母さんはもっと頑張っている」と。

子どもたちがお母さんに望んでいることって?

私は、思春期の頃、口を開けば「でも」「だって」とネガティブな言葉を発する母に嫌悪感を持っていたことを思い出しました。
理想の母だと思い込もうとしていたのかもしれません。そんな母に対して、自分が心から願っているあることに気づきました。

親が子どもに願うように、子どもも「お母さんに幸せになってほしい」と願っている

それは、「お母さんに幸せになって欲しい。」
これって、お母さんが子どもに抱く感情と全く同じですよね。親が子どもを愛するのと同じように、子どもも親のことを無条件で愛しているのです。
何かして欲しいわけじゃない。認めて欲しかったとか、もっと見て欲しかったとか、もちろんいろんな感情はあるけれど、ただ何よりも母に「幸せ」になって欲しい
私も親になり、「わが子のためにできることはなんでもしたい」と思ってここまで育ててきました。

「子どものためにやっていること」と「子どもの求めていること」は違うのかもしれません

けれど、「子どもがもっとも望んでいることは、お母さん自身が幸せに生きることなのかもしれない」と気づいたのです。
私の気づきなので、全てのお母さんに当てはめようとは思いません。
けれど、もしかすると、私たちが一生懸命「子どものためと思いながらやっていること」と、「子どもが本当に求めていること」違うのかもしれないのです。
発達でこぼこの特性がある子のお母さんは、子どものためと思って怒ったり、言い聞かせたり、子どもに合う支援方法はないかと常に模索していると思います。
しかし実は、子どもがその子らしく健やかに発達して大人になるには、私たちお母さんの生き方自体がとても大事なのかもしれません。
ここまで読まれて、「なるほど、こんな考え方もあるのか」と思われたのではないでしょうか。
じゃあ、どうやって自分の幸せを見つけたらいいんだろう?わが子は、発達でこぼこの特性があって、目を離せないし…。
色んな人に支援してもらっているのに私が自分の幸せなんて考えていいんだろうか、とも考えているのではないでしょうか?

発達障害・グレーゾーンの子どもにとって、理想の親とは

発達を促してくれるお母さん

子どもの発達支援やサポートをする上で大事なのは、「お母さんの」コミュニケーションの仕方です。
お母さんとのコミュニケーションは、発達障害の子もそうでない子も、発達を促していく上でとても重要なものです。
お子さんといつも一緒にいるのは私たちお母さんですよね。
子どもは、お母さんの感情や考えていることを敏感に察知する力を持っています。あなたがイライラしているとなぜか子どももイライラしたり、悲しいときは傍にいてくれたり。
お母さんの声かけ一つとっても、子どもに与える影響は大きいんですよね。
もしかすると、怒鳴っても言うことを聞いてくれないのに、穏やかに伝えるとスムーズに指示が通った経験もあるかもしれないですね。
そう、あなたの一言で、発達でこぼこの子どもの発達が促進されていくのです。

自分の幸せを見つけていけるお母さん

子育てに正解はないけれども、支援としてのコミュニケーションには正解があるのです。
お子さんの発達を加速しながら、自分の幸せを見つけていきませんか
コミュニケーションをスムーズにすれば、子育ても楽になります。そうすれば、お母さんも自分のやりたいことがどんどんできるようになります。
幸せに過ごすお母さんの背中をわが子に見せていくことで、お母さんとお子さんの間に、家族に、社会に良い循環が広がっていくのです。
執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)
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