歯医者さんが怖い!嫌い!な繊細な子は、こうすれば大丈夫~不安を乗り越えて自信をつける、ママができる3ステップ対応法~

無類の病院嫌いの我が子が歯を抜くことになりました。発達障害の特性を持ちとても繊細な息子がこの大きな挑戦を成し遂げられたのは、子どもの特性を理解し、対応を工夫したこと。我が家の例を参考に歯医者さん嫌いを克服できるサポート方法をお伝えします。

病院嫌いの息子、歯医者さんデビュー

突然ですが、6月4日は何の日かご存知ですか?

そう!6(ム)4(シ)と読めることから、虫歯予防デーなのです!

さらに6月4日~10日は歯と口の健康週間だそうですよ。

お子さんは歯の健診はしていますか?

歯医者かぁ…虫歯かぁ…と憂鬱になっている全国のママさん!その気持ち、とてもよく分かります。

病院嫌いの子どもをお医者さんへ連れて行き、診てもらうってとってもエネルギーが要りますよね。

我が家の息子も例にもれず病院、特に歯医者さんが苦手で、乳幼児歯科健診などで診てもらうことがとても大変でした。

幸いにも虫歯はできずに今までを過ごし、歯医者さんとは無縁の生活を送っていた我が家でした。

ところがです。そんな息子(当時6歳)がなんと、歯医者さんのお世話になることになったのです。
しかも!歯を抜くことになってしまいました。

原因は、永久歯が生えてきたにも関わらず、いっこうに乳歯が抜けそうな気配がないこと。

まさかの抜歯でしたが、息子の成長の良い機会だと捉え、サポートしながら歯医者さん嫌い克服!を目指して対応を考えていくことにしました。

そして、その大きなチャレンジを「大丈夫だった!」「できた!」の成功経験にし、彼の自信につなげることができました。

次章からは、歯医者さんを嫌う理由を脳の観点から紐解き、歯医者さんなどの病院嫌いを克服するチャレンジはどうしたら成功するのか、対応策をお伝えします!

歯医者さんを嫌がる理由は?

なぜ子どもがそんなにも病院、特に歯医者さんを嫌がるのでしょうか?

我が子を例に考えてみると…

病院で、痛かった、怒られた記憶を思い出してしまって行きたくなくなる。
次は何をされちゃうの?と分からず不安で嫌。
病院特有の消毒の匂い、お揃いのユニフォーム、聞き慣れない機械音などが嫌。
そして何より、口の中を触られるのが嫌。

といった原因が挙げられます。

そしてこれらは、

・ネガティブな記憶が強いこと
・見通しが立たないことへの不安
・感覚過敏

など、発達の特性や生まれ持った脳の気質が関連していています。

特に感覚過敏については、口の中は粘膜部分でとても繊細な部位になるので、触られることが不快と思う感覚は誰しもありますが、感覚に対して敏感な傾向が強い幼児は、このような刺激を私たちが想像する何倍も何十倍も感じ取り不快に思ってしまうのです。

脳の機能によるもので、本人の気合や根性ではどうすることもできませんし、ましてやまだ幼児期…自分で対応できるほどの力はありませんよね。

大きな声で脅したりごまかしたり、そんなことでは歯医者嫌いを克服どころか助長しかねませんので、そのようなやり方はあまりオススメできません…。

では、どうしたら良いのか?

ひといちばい敏感で不安になりやすい息子がこの試練を乗り越えるために、私がとった策をご紹介します^^

こんなに不安が強いうちの子は発達障害かもしれない、と不安なあなたへの処方箋はこちら▼

歯医者嫌い克服!繊細な子どもへの3ステップ対応法

繊細で不安になりやすいお子さんへは、その不安をひとつずつつぶし、安心に変えていくことが必要です。

わが家で実際にやってみて効果があったサポートを3つのステップにまとめました!

ステップ① 事前準備で予習バッチリ

不安の強い子どもへは事前の準備をどれだけするかが、結果を左右すると言ってもいいほどのポイントになります。まずは見通しを立ててあげましょう!

どんな場所なのか?どんな先生が対応してくれるのか、事前にチェック

歯医者さんのウェブサイトを子どもと一緒に見て、「この歯医者さん、診てもらうお部屋はこんな感じなんだね、先生はこんな人がいるね」と事前に視覚的に確認することで、初めての場所が初めて見る場所ではなくなり、不安が軽減されます。

何をするのかの詳しい説明

どうしてそれをするのか、それをしたらどうなるのか、どうやってするのか、どんな感じなのか。子どもの理解度に合わせてできるだけ詳しく説明します。

「大人の歯が真っすぐ生えてこられるように、赤ちゃんの歯を抜くよ。最初はベッドに寝て、お口を開けて…~痛くはないけど、歯を抜くときに音がしたりひっぱられたりする感じがあるかもしれないけど大丈夫だよ…~終わったら…~。」

など、本番がイメージできるようにストーリーを作りお話ししてみてください。

また、うちの場合は、私の体験談を聞かせてあげることで、「こんな感じかな?」と見通しを持て、「お母さんもできた、僕もできそう」と安心感を与えることができました。

モチベーションやご褒美を決める

これができたら、何かできるorもらえる!を決めておくと頑張れる子もいますね。

我が家の場合、 “歯が抜けている=お兄さん=憧れ”という子どもなりの等式を活用し(笑)たまたま入学式を控えていたので、「歯が抜けたお兄さんの状態で、入学式を迎える!」ことをモチベーションに頑張れました。

ステップ② スキンシップで不安とサヨナラ

スキンシップ

待合室で待っている最中は一番不安が高まるとき。そんなときに、手を繋いだりおひざに乗せてギューっとしたり、スキンシップを意識的にしてみてください。スキンシップは脳にダイレクトに安心感を与えますから、不安を和らげるためには、声をかけるだけよりも効果があります。

診察中は、手や足をゆっくりさすってあげましょう。特に歯医者さんでは、足をさすってあげることで口の中に集中している気を、そらすことができるそうです。

息子が抜歯をしてもらっているときも、ずっと足をさすっていると落ち着いて処置を受けることができました。

ステップ③ ポジティブ記憶をインプット

無事に終わったー!と一息つきたいところですが、実は処置が終わったあとが大事なんです!できた!という記憶を定着させて、自信につなげるためにお母さんができる対応がありますよ。

褒める声掛けのタイミング

終わったその場で頑張ったねー!できたねー!と声を掛けるのはもちろんですが、子どもはまだ頭の中がいっぱいのパニック状態でお母さんの声が届きにくい状態かもしれません。ですので、落ち着くまではスキンシップをとり、落ち着いたかな?と思ったところで、改めて、「できちゃったね、やったね!」と声を掛けてあげると、できた!褒められた!という情報が脳に入りやすくなり、成功記憶の定着につながります。

写真や動画に撮って見返せるようにする

治療した歯、歯が抜けた姿の写真を撮り、一緒に見返すことで繰り返し褒めることができます。「できた!」が自信となり、その記録を見返す度に、次のチャレンジへつながる自信にもなります。

約束したご褒美は忘れずに!

もしご褒美を約束していたら、その約束は必ず守ってあげてください。

我が子には、「これで入学式は、歯が抜けたカッコいいお兄さんで行けるね!」と声を掛けたら、自信満々の歯抜け笑顔を見せてくれました。

頑張ったら良いことがある、と学習する良い機会となりますね。

このように親が戦略的に準備サポートすることで、息子の歯医者さんチャレンジは成功し、ポジティブな記憶としてインプットされました。

実はその後、歯医者通いが始まり抜歯を3回経験しています。毎回がチャレンジですが「前も大丈夫だったから、今回もできる!」と乗り越えることができ、自信が膨らみ始めています^^

小児歯科専門の歯医者さんを選ぶ、感覚過敏や発達障害の特性を配慮してくれる歯医者さんを選ぶ、歯医者さんに感覚過敏があることを事前に伝えておくなど、他にもできることはありますが、全て歯医者さんにお任せするには限界があります。

対策や自信を親子でつけておくことにより、歯医者だけでなく、予防接種のときやその他病院へ行くことになったときなど、他の場面でも応用していけますよ!

私の体験が少しでもお役に立ちますように。応援しています!

初めてのことが苦手なお子さんへはこんな方法で「初めてを楽しむ」気持ちを育んでいきませんか?▼

執筆者:ひきのなつき
(ななほしママライター)

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