うちの子、なんだか育てにくい…と感じる背景に、ひといちばい敏感な気質を生まれもっていることがあります。「HSC」という概念が広がりつつある昨今、「じゃあ、敏感な子にはどうやって対応するのが正解なの?」という疑問にお答えします! |
育てにくいと感じる子は『HSC』かもしれません
『HSC』という言葉をご存じですか?
少しずつ広まってきていますが、一般的にはまだあまり知られていない概念ではないかもしれませんね。
ひといちばい敏感な子「HSC」とは
『HSC』は、Highly Sensitive Childの略で、「ひといちばい敏感な子」と訳されます。
「ひといちばい敏感」という気質をもって生まれた子のことで、5人に1人の割合で存在しています。
痛みに関してものすごく敏感だったり
小さな音でも聴きつけたり
人の気持ちによく気づいたり
びっくりしやすかったり
チクチクした肌触りのものが苦手だったり。
よく気がつき、体の内外のことに敏感なのです。
何に対して敏感かは人それぞれ違いがありますが、HSCには共通した4つの特徴があると言われています。
①情報を深く処理する
②刺激を過度に受けやすい
③感情移入しやすく、共感力がとても高い
④わずかな刺激にも気づく
HSCは常に五感をフル回転して、他の子より何倍もの刺激を感じ取っているわけです。
1の刺激を10にも感じるので、すぐにいっぱいいっぱいになってしまいます。
赤ちゃんの頃から育てにくく、子育てが大変な場合が多い
刺激が多すぎて受け止めきれずに「もう無理!」となっても、お母さんにはHSCが何を訴えているのかがわからないことが多く、そこがHSC子育ての大変なところです。
赤ちゃんの頃からよく泣く子だったり、
眠らない・すぐに目を覚ます子だったりします。
育て方でなるものでもなく、障害や病気でもありません。
どうにも育てにくいけれど、なぜだかわからない、と悩んでいるお母さんが、「うちの子はHSCだったんだ!」とわかって楽になることが多いようです。
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HSCの長女。敏感すぎるが故に起こる親子バトル
我が家の8歳の長女は、HSCの気質があります。
▼娘の気質については、こちらの記事でも詳しくお話ししています▼▼
特に大変なのが、朝の準備をする場面。
確認しても確認しても心配だから、「もう一回確認してよ!」と言われたり、
「あれがいるんだった!忘れてた!」って思った瞬間に「もうダメ!間に合わない!この世の終わり!」となったり…。
毎朝なんだかんだわめきながら、学校に通うための準備をしています。
ある日の出来事。
学校から「芋掘りでとってきたサツマイモのツルを葉っぱを取り除いて学校に持ってきてください」という連絡事項がありました。
朝になって気づき、案の定「間に合わない!もうダメ!」となる長女。
わめきながらも、なんとか自分の口で「手伝って!」と言えたので、私は良いよ~と言って待っていました。
けれど、娘はなぜかそのタイミングで、マンガを読み始める…
かと思えば、また急にスイッチが入って、
「なんで手伝ってくれないの!間に合わないって言ってるじゃん!!」と、わめくのです。
とても理不尽ですよね(笑)。
我が家ではあるあるの光景ですが、このような態度を取られると私もイライラ。
「せっかく手伝おうと待っていたのに、漫画読んですぐにやらなかったのはあなたでしょう!」などと、怒ってしまっていました。
子どもの怒りに怒りで対応しない!HSCは「正しく甘やかすこと」が鉄則です!
このように、敏感すぎるが故にいっぱいいっぱいになりやすいHSC。
攻撃的な態度で来られると、お母さんまでイライラしてしまったり、いつも子どもの顔色を気にしてしまったりして、
「育てにくい子だな…」と感じることもあるかもしれませんね。
そんなHSCに対して私がオススメするのは、正しく甘やかすこと。
例えば、先ほどの朝の場面で私は、「自分が忘れていたんでしょう!一人でなんとかしなさい!」と突き放すのではなく、
「じゃあお母さんが葉っぱとっちゃうね♪簡単だからすぐできるよ~大丈夫だよ!」と気持ちよく手伝いました。
すると、娘は渋い顔ながら、「う~…ありがと!」と言って、朝食を食べ始めたのです!
この「ありがとう」は、正しい甘やかしをしなかったら聞けなかった言葉です。
とっても嬉しくて、「ありがとうって言ってくれてありがと!お母さん嬉しいよー」と、心から伝えることができました。
そして、その後は全くグズグズせず、スムーズに学校に行けたのです。
自分でできることを手伝うなんて甘やかしだ!という考え方もあると思います。
けれど、とっても敏感でひといちばい刺激を受けやすいHSCだからこそ、気持ちよく手伝ってあげることで、育まれるものもあるのです。
ひといちばい敏感なHSCは、何気ない日々も、人よりもいろんなことを気にしたり刺激を受けたりしながら、頑張って過ごしています。
うちの子、もしかしてHSCかも?と感じたときには、否定ではなく肯定を増やす意識で、正しく甘やかしてくださいね!
執筆者:青山あさひ
HSCの娘をどうしていいかわからなかった私が、娘の脳に届くコミュニケーションを手に入れた軌跡はこちら▼▼
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