グレーゾーンは、脳が伸びると卒業できます。けれど、人生ではどうしても壁にぶつかることがある。いま、発達障害・グレーゾーンの子どもに授けたいのは「立ち直る力」なのです。非認知能力の一つである「立ち直る力」を授けていきませんか? |
発達でこぼこの子どもたちに「立ち直る力=レジリエンス」を授けませんか?
今日私から、一つの提案をしたいと思います。
それは、グレー(パステル)の卒業を目指すのをやめましょう!という提案です^^
正確にいうと、卒業させる動きをしながら、同時にある力を子どもたちに授ける試みをしませんか?という提案です。
そのある力とは…「立ち直る力=レジリエンス」です。
発達のでこぼこを卒業するだけでは足りない、ある問題
発達のでこぼこは、脳の未発達からくるものですから、グレーゾーンの問題は脳が伸びれば卒業できてしまいます。
ただ、卒業させる方向の働きかけだけでは、どうにも不十分なことが子育てをしていると多々あります。
それは、人との相性と環境の問題。
どんなに本人が成長したって、本人のことを理解してくれない先生や友達、本人がすごく苦手な環境にぶち当たることがこれからの人生で必ず起こってきます。
発達の子どもたちは、その脳の特性から、壁にぶち当たったときにへこたれないで乗り越える力が少しだけ弱いです。
だからこそ、取り組みたいのが、本人自身の「立ち直るチカラ」を徹底的に伸ばしてあげること!
少しくらい気持ちが折れたっていい。
傷つくことだって、挫折の体験だって、きっとこの先の人生でキミに必ず降りかかるだろう。
そんなときに、ポキッと折れたまま立ち直れない子には絶対になってほしくない。ですよね!?^^
「非認知能力」の中核を担う「立ち直る力」
「非認知能力」という言葉を聞いたことがありますか?
知能や学力など、いわゆる数字で測れる能力ではなく、人として豊かに生きる力の根本を支える力です。
なんだか大切そうだな〜というのは知っていてもふわっとしていて、一体どうしたらいいのか、よくわからない!というのが本音ではないですか?
実は、「立ち直る力」は、非認知能力の中核を担う力の一つです。
学術的にもたくさんの研究がされていて、とても注目されている力ですが、子どもの研究はまだまだ少ないです。
また、研究論文を見ているとどうやったら「立ち直る力=レジリエンス」を測れるか?!という尺度を作る研究はものすごくたくさんあるのに、
どうやって育てるのか?
育つとどんないいことがあるのか?
といった研究は、ないに等しいのです。
ですが、客観的に考えても、壁にぶち当たったときに、へこたれないで立ち直れる力を我が子に育ててあげることができたらどんなにいいだろう?って思いませんか?
発達障害の子どもに「立ち直る力」を授けることができたら
私には、忘れられない注意欠陥多動性障害(ADHD)の男の子がいます。
彼と出会ったのは、私がまだ大学生で、発達障害のソーシャルスキルの研究をしていた頃でした。
クラスで悪者扱いされて心が折れてしまったADHDの男の子
彼は、学校で先生にクラスの悪者扱いをされていました。
クラスメイトもいつも彼のことを煙たがるようになり、何かトラブルがあると決まって彼のせいにされていました。
彼は、みんなと同じように45分間座って授業が受けられませんでした。
たったそれだけ。それだけのことで彼はクラスの悪者になっていきました。
悪者にされ続けた結果、どうなったか。
ADHDタイプの子は、心の傷がたまると攻撃的になる子がとても多いです。
あるとき彼は、先生のことを殴ってしまいました。
1年生ですよ。きっと殴った彼の拳も心も、さぞ痛かったろうに。
精神病扱いされて学校に行けなくなり、私がいた大学の相談室に「治療」にやってきたのでした。
心がぽきっと折れてしまった彼を回復させるの2年の月日が必要でした。
初めは会話すら成り立たなかった。
視界に入ろうものならギロッと睨まれて、一度お腹に全力パンチを食らったこともあります(苦笑)
それでも信じて、彼の話を聞き続けた。
彼の心が回復するには2年の月日が必要だったのです。
「立ち直る力」を授ける知識と技術があれば、もっと早く彼を救えたのに
今、「立ち直る力」の研究を進め、あのときの私に今の知識と技術があったら、2年という大切な月日を無駄にすることなくもっと早く彼を立ち直らさせてあげることができたととても悔しい気持ちでいっぱいです。
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、どんなにその子が成長しても、やっぱり少しだけ人と感性が違うところがあります。
それを面白くないって思われてしまうことだって人生の中で経験するでしょう。
脳を発達させて、グレーゾーンを限りなく薄くしてあげることも大事。
それと同時に子ども自身に「立ち直るチカラ」をつけてあげることも本当に、本当に大事です。
目の前の子どもの「立ち直る力」を育ててあげたい!というママ、ぜひ個別相談会にいらしてくださいね。
詳細はこちら▼
執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)
▼発達でこぼこキッズの脳を育て、立ち直る力を授けていきませんか?メルマガで最新情報をお届けしています