発達障害のきょうだい児は、両親から手をかけてもらえる時間が少なくなってしまいがちです。そのため不満や寂しさからすねて荒れてしまうことも少なくありません。そんなお子さんのストレスケアで、家族みんなの笑顔を取り戻す3つの方法をお伝えします。 |
「発達障害のきょうだい児がストレスを抱えている」というお悩みはありませんか?
発達障害のきょうだい児に対して
・「〇〇君は自分でできるよ!」「自分でやってね」と言ってしまう
・「ちょっと待って」「あとでね」と後回しにしがち
・できて当たり前と思い、褒めることが少なくなっている
・同じことをしても発達障害の子よりきつく叱ってしまう
こういったことはありませんか?
親はどうしても発達障害の子に手がかかり、優先してしまうことが多いですよね。
同じように目を向けたいけれど、頭ではわかっているけれど、現実はなかなかうまくいかないという話もよく聞きます。
しかしきょうだい児の不平や不満などのストレスが積み重なっていくと、どんどんすねて荒れていってしまいます。さらに放っておくと、
・自己肯定感の低下
・鬱などの精神症状
・登園しぶり・不登校・ひきこもり
・暴言・暴力・自傷行為
などに発展する可能性があるのです。
不満爆発!我が家のきょうだい児は、ストレスでどんどんすねて荒れていきました
私には3歳の双子の男の子がいます。
兄は自閉症スペクトラム(ASD)で、言葉をはじめ全体的に発達がゆっくりです。食事や着替え、トイレなど身の回りのこともまだまだ手助けが必要です。
弟は少し繊細なところがありますが、周りをよく見て何でも卒なく器用にこなすタイプです。
しかし幼稚園が長期休みに入り、一日中私と双子の3人で長時間過ごすようになったとたん、弟がストレスでみるみるすねて荒れ始めたのです。
具体的には次のような様子が見られました。
・常に「ママ〜ママ〜」と呼んでべったり独占
・少しでも兄が近づくと怒る
・何でも兄より先にしないと怒る
・少しでも気に入らないことがあるとキーキー声で叫ぶ
・叩いたり噛み付いたりが増えた
・「うるさい!」「あっち行って!」「もう知らない!」などの乱暴な言葉を使うようになった
そしてさらに私を追い詰めたのは兄弟喧嘩が増えたことでした。家にいるのに気が休まらず、一人の時間もない。あまりの喧嘩のうるささに、ここから離れたいと何度思ったかわかりません。
このままではいけないと私はパパと作戦会議をしました。そして3つのことを実践していこうと決めました。
発達障害のきょうだい児のストレスケアで、家族みんなの笑顔を取り戻す3つの方法をお伝えします!
二人っきりのラブラブ時間を作る
まず一つ目にパパの協力のもと、弟と二人っきりの時間を作るようにしました。
毎週末私は弟と、パパは兄と、二組に分かれて過ごす時間をとっています。何も特別なお出かけをしなくても大丈夫です。
近所の公園に行ったり、一緒に買い物に行ったり、お散歩がてらアイスクリームを食べたり。家事が溜まってしまっているときは、お手伝いをしてもらうこともありました。
特別な体験が必要なわけではなく、二人っきりできちんと向き合っているという姿勢が大事なのです。時間も1〜2時間でも十分です。
二人で過ごす時間はできるだけ笑顔で楽しく、たくさんコミュニケーションをとるよう心がけました。
スキンシップを増やす
二つ目にスキンシップの量を増やすことを意識しました。
子どもに触れることは、子どもの心に触れてケアすることと同じです。転んで足が痛いときに、お母さんや先生が撫でてくれたら不思議と痛くなくなった、という経験がきっと誰しもありますよね。
それはスキンシップにより、オキシトニン(いわゆる愛情ホルモン)が分泌され、安心感を与える、ストレスを和らげる、幸せを感じさせるなどの効果があるからです。
スキンシップは発達障害のあるなしに関わらず、本人にもきょうだい児にも誰にでも有効な方法です。
我が家では、
・手を繋ぐ
・頭を撫でる
・抱っこ・おんぶ・お馬さんになる
・手遊び歌を一緒にする
・体を使って一緒に遊ぶ
などを実践しました。
またスキンシップは夜寝る前にもぜひ取り入れてみてください。お子さんもママも幸せな気持ちで安心して寝つくことができますよ!
魔法の言葉で会話の質を上げる
三つ目に、普段の会話の質を上げることを意識しました。具体的には次のような言葉をどんどん使いました。
・「すごいね!」(褒める)
・「そうなんだね!」(話をよく聞き同意・共感する)
・「〜してるんだね!」(見たままを実況中継する)
・「ありがとう!」(感謝する)
これらも発達障害のあるなしに関わらず、本人にもきょうだい児にも誰にでも使える魔法の言葉です。日々の忙しさの中でも、あなたのことをちゃんと見ているよという姿勢が伝わります。
いかがでしたでしょうか?
1:二人っきりのラブラブ時間を作る
2:スキンシップを増やす
3:魔法の言葉で会話の質を上げる
以上3つの方法を我が家で実践しストレスケアをした結果、弟は心が安定していき、少しずつ本来の素直で優しい姿を取り戻していきました。2、3日ですぐに効果が出るものではありません。
我が家の場合は2ヶ月ほどで弟の問題行動が減り始めました。しかし改善されたら終わりにするのではなく、継続していくことが大事です。
発達障害のきょうだい児の問題は大きくなってからの方が深刻になる傾向があります。またケア支援の整備もされておらず不十分です。
ぜひ気になる様子がある場合は早目に手を打ちましょう。今特に問題がないきょうだい児でも、予防として実践することをお勧めします。
きょうだい児の笑顔が増えれば家族みんなの笑顔も増えていきますよ!
執筆者:平ひかり
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