不安が強く、新しいことが苦手な発達障害・グレーゾーンの子どもたちに明るい未来を手渡したいなら、ママがその乗り越え方を知っていることが大事。今回は、私の初めてのダイビングの経験から、未知の経験への恐怖を乗り越えた先にどんな景色があるかを、皆さんにお見せします。 |
ダイビングに挑戦する理由
私が初めてダイビングに挑戦したときの話です。
私はもともと、海がそんなに得意ではありません。
海辺で遊べばベタベタするし、砂がつくし、シュノーケリングも海がしょっぱかったり、鼻に水が入ったり、寒かったり… で、なかなか楽しいと思えないタイプの人間です。
それが、旅の中で水深30メートルの海底に潜る挑戦をする… 考えただけでも超怖い!!
けれども、私にはある目的があるから、絶対に逃げないでやりきって帰ろうと心に決めていました。
子どもも大人も、挑戦するときに向き合う感情は「恐怖」
何か新しいことに挑戦するとき・未知の世界に足を踏み入れるとき、まず向き合わなくてはいけない感情、それは恐怖です。
私たちの子ども、発達障害やグレーゾーンの子どもたちは、未知のこと・初めてのことが苦手な子どもが多いです。
「普通」の子どもたちが難なくクリアしてしまうようなことだって、頑張って頑張って、恐怖を乗り越えてやり遂げているんです。
お母さんたちだってそう。
子どもの成長のため、よりよい関わり方を探して、私と出会ってくださる。
けれど、今までのやり方を捨てて新しいやり方に変えるのは、きっと怖かったり、難しかったりするはずです。
正直、やったことのない世界へ飛び込むんだから、恐怖でいっぱいになるときもあります。
初めてのことが苦手な子どもたちに「恐怖」を乗り越えた先の未来を魅せてあげたいから
そんな、日々頑張っている初めてのことが苦手な子どもたちや仲間のママたちに、
『こっちだよ!「怖い」を超えた先にこんな世界が待っているよ!』
そうやって導いてあげたいから、あえて、私が最初に「恐怖」を乗り越える挑戦をしよう。
これが、私がダイビングに挑戦しようと思った理由です。
子どもを伸ばす。誰かの成長を引き出す。
いろんなやり方があるかもしれませんが、一番効果があって説得力があるのって、やっぱり、自分が先に体験しておくことだと思うのです。
ダイビングに挑戦して感じたこと
初めてのダイビング、不安で不安で前日の夜は眠れなかった私でしたが、プロのインストラクターさんの導きで、笑顔で潜れるようになっていきました。
一つ乗り越えるとまた一つ大きなチャレンジが待っていて、一つ一つ乗り越える中で、私の感情は大きく動き、変化していきました。
恐怖や悲しみから逃げずに向き合ったら、乗り越えられた
ダイビング3日目。
この日は浅瀬の練習ではなく、水深30メートルのところにある沈没船へ冒険に出かけましたが、この挑戦、私は途中で挫折しかけました。
海底に着くまでは、ロープをつたって自分で降りていかないと行けません。
潜れば潜るほど水圧が体にかかり、うまく耳抜きができなければ耳に激痛が走ります。
呼吸の仕方を間違えれば肺に障害が残ります。
呼吸の仕方を間違えれば肺に障害が残ります。
万が一、海底でマスクが外れたら…
万が一、海底でパニックを起こしたら…
万が一、海底でパニックを起こしたら…
私は、耳抜きが全然うまくできなくて、どんどんみんなが潜っていく中で、一人なかなか深いところまでたどり着けませんでした。
頑張っても頑張っても耳から上手に空気を抜くことができず、 ボンベの空気もどんどん少なくなるし、このまま、沈没船を見ないままタイムリミットが来ちゃうんじゃないかって、すごく悲しくなりました。
悲しい気持ち、不安な気持ち、怖い気持ち…
ネガティブな気持ちが湧いたとき、人って逃げ出したくなります。
逃げてしまった方が、きっとその場は楽なんです。
だけど、私は、怖いときこそ、自分のペースで一歩、一歩でもいいから前に進みたいと考える人間です。
たとえ、沈没船まで行けなくても、みんなが見た景色を見れなくても、ここで諦めるのはいやだ、と感じました。
その結果がこれです。
海底にやっと辿り着いた私を可愛いカメちゃんが出迎えてくれました。
ヌ〜っと私の方にまっすぐ泳いできて、目と目があったんです。
そして私は、カメの隣を寄り添うようにスーッと泳ぎ始めました。
気づいたら、さっきまで感じていた恐怖や諦めたい気持ちを乗り越えられている自分に気づきました。
好奇心に素直になり、自己肯定感が湧き上がった
この挑戦を終えた瞬間に、私の中で自分でも驚く大きな感情が動きました。
楽しい!楽しい!
怖いけど、乗り越えた先ってすっごく楽しい‼
もっともっと私、海に潜っていたい!
怖いけど、乗り越えた先ってすっごく楽しい‼
もっともっと私、海に潜っていたい!
嫌で嫌で仕方なかったスタートから考えると、信じられない気持ちが湧いていることに、一番驚いたのは私でした。
海の中は自由です。
海の中ではただただ、自分の好奇心に素直になることができました。
もっと魚を近くで見たい。もっとカメの近くを泳ぎたい。
だから、もっともっとうまく潜れるようになりたい!!
海底から上っていくあぶくを見つめていたら、地球の一部になれたような気がして、 この美しい景色を子どもたちに見せてあげたいと心から思いました。
こんな感覚、本当に初めてで、あ〜私って、こんな風に目の前のことにドキドキしながら楽しめる人だったんだな〜と気づいた瞬間、
「自分、サイコー!」 という感覚が全身を包み込みました。
私を含め、私の周りにいる人は、自分に自信のない人がとても多いです。
自信がない、自分が好きじゃない。
そうやって言い続けていては一生変われない。
私たちが見ているのは、今を幸せに生きることだけではなく、未来の子どもたちに 「自分サイコー!」って思いながら生きていける人生を手渡すことだと思います。
こんなところでくすぶってる場合ではないのです。
発達障害・グレーゾーンの子どもたちに明るい未来を手渡すお母さんになりませんか
私はこのダイビングへの挑戦で、怖いとき・不安なとき・諦めたいときの乗り越え方、そして、乗り越えた先に何が待っているかを自分の言葉で語ってあげることができるお母さんになれました。
自分が経験していなければ、どんなに相手を思って「大丈夫、きっと乗り越えた先には素敵な未来が待っているよ」 なんて話して聞かせても全く説得力がありません。
だから私は思うんです。
子どもたちが一番大好きで一番信頼しているお母さん。
そのお母さんが、怖いと思ったことから逃げずに挑戦し続け、誰かの受け売りではなく自分の経験から語れたら、子どもたちの未来の可能性ってものすごく大きく広がるんじゃないかって。
不安や緊張が強い発達障害やグレーゾーンの子どもたちに、「大人って楽しそう!幸せそう!早く大人になりたい!」と思えるような未来を、お母さんが描いてみせてほしいのです。
今子育てに悩んでいるお母さんたちには遠い道のりに感じられるかもしれません。
けれど、一つ一つ、今日は笑顔で過ごそう、今日は子どもをたくさん褒めてみよう、スキンシップをたくさんしてみよう。
そんな風に、少しずつでも変化し続けていくことで、あなたの未来も、お子さんの未来も明るく開けていくはずです。
うまくいかない日があっても大丈夫。
そんな日を乗り越えて、変化に挑戦し続けることで、必ず新しい景色を見ることができます。
そして、もしあなたが、この記事を読んでドキドキしているとしたら。
私と同じような経験をしてみたい!けれども、怖い、と感じているなら、道筋を示すことはできます。
恐怖を乗り越えた先には、必ず新しい自分の発見があります。
我が子が発達でこぼこに生まれたのには必ず意味があります。
あなたも、新しい世界の景色を見に行きませんか?
執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)
(お母さんの小学校★ななほし代表)
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