療育のメリット・デメリットとは?「療育は通わせるもの」ではなく、子どもやお母さんの行きたい!を大切に

今療育に通っている、もしくは通わせようと思っているお母さんへ。通わせないといけないの?と悩んでいたり、効果が感じられないとモヤモヤしていたら療育のメリット・デメリットを見てみませんか?大切なのは子ども・お母さんの行きたい!です。

発達が気になる幼児=「療育に通う」が一般的ですが…

「療育」という言葉は、発達が気になる幼児のお母さんであれば一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

なぜなら、発達が気になる、発達障害の診断名がついた、などで相談した場合その結果により療育を勧められるというのが一般的な流れになっているからです。

またはご自身で調べるなどして、療育機関の門を叩くことになったお母さんもいらっしゃるでしょう。

療育(児童発達支援とも言います)は、子どもに合わせた支援内容で、困りごと、苦手にアプローチし、自立した生活を送れるよう、

専門家(心理士、作業療法士、理学療法士、保育士など)や専門家でなくとも沢山の子どもたちを見てきた経験のあるスタッフが、伸ばしたいところや苦手なところを、遊び感覚で取り入れながら支援してくれる場です。

子どもの発達を支援するためにある制度なのですから、受けられるならば受けたほうがいいと考えますよね。

けれど、
勧められたけれど、そもそも療育って通わなければならないの?
どんないいことがあるの?
通わなくてもいいんじゃないの?

など、疑問が湧いているお母さんもいるかもしれません。

療育に通わせるのが大変? 実際に通っている息子と私の場合

実際に療育に通っている我が家のお話しをさせていただきますね。

息子は自閉症スペクトラム(ASD)傾向で体の不器用さがみられるということで、年中から療育を開始し、現在は2つ目の療育に通っています。

最初の療育では、主に体を動かすことがメインの内容でしたが、乗り気でないときは好きなパズルを取り入れたりと、まさにオーダーメイドの個別対応

初めての場所が苦手な息子でしたが、楽しく遊べる場所だと分かると、すんなり通うことができていました。

その施設は療育に通える期間が誰でも半年間と決まっていたので、次に民間療育事業所の利用を開始。

そこでは、体操をメインにするグループクラスに入りましたが、息子の拒否反応がはっきりと…。
教室から出たがる。
活動に参加しない。
予定を伝えると、出発を嫌がる。

クラスを変えてみましたが、今度は終わる時間が遅く、就寝時間にこだわりのあった息子は行きたがらず

息子の発達を促すための療育なのに、嫌がるところに連れて行く意味があるのか、と疑問に思いました。

そもそも連れていくまでの時間がお互い苦痛!

逆効果かもしれないと、数か月お休みをしました。

その後、早めの時間に終わる個別クラスの枠が空き、本人も行きたがる様子があったので、そちらでお世話になることに。

現在、息子は新しい遊びができると期待して行くのを楽しみにしています。

私自身もこれまで沢山相談をさせてもらい、単に話しを聞いてもらうだけで楽になったことも多くありました。

正直、効果を期待して通うというよりも、私の相談の場と息子の居場所を増やすという感覚で通っています

療育のメリット・デメリット

では、実際のところどうなんだろう?と思われる方へ、療育のメリット・デメリットを見てみましょう。

療育のメリットとは

専門家や経験のあるスタッフの指導が直接受けられる。
(家ではやらないことも、療育の場ではプロが上手く誘導してくれ取り組めることが多いのです。)

遊びの場が増える
(活動内容は遊び感覚で取り組めるものがほとんどで、子どもからしたら安心して遊べる場に行っている感覚です。
お母さんも安心してお任せ、見守ることができます。)

家庭・園以外の人と定期的に関わりが持てる。

◆グループ内で子どもが活動に参加できなかったり、うまくやり取りができなくても、発達でこぼこの保護者同士、お互い様精神で理解してもらいやすい。

子どもの変化を見ながら相談できる。
(定期的に通うので、子どもの様子をずっと見てきているからこそ、そのときの困りごとの相談や、できるようになったことなどを話し、アドバイスしてもらいやすいです。)

◆困りごとに対して、プロならではの具体的なテクニックを教えてもらえる。

園と連携して、子どもの成長を見守ってくれる。
(保育所等訪問支援という「児童福祉法」に基づくサービスがあります。実施できるかは事業所にもよりますが、幼児の園での様子を直接見て、園に対応のアドバイスをしてもらうこともできます。)

就学に向けての相談ができる。
(個別相談があったり、説明会を実施する事業所もあります。)

◆発達検査ができる事業所もある。

発達に関する話しができて、お母さんの息抜きになる。
(ママ友に話しても分かってもらえない、そもそもママ友に話せないなど、デリケートな発達の話が気兼ねなくできます。
個人的にはこれが一番大きなメリットだと思っています!

子どもは体を動かしたり、手先を使ったり、先生と会話でやり取りしたりしながら遊ぶことができる自分の居場所が増え、保護者は子どもを安心して預けられ、定期的に発達に関する困りごとを相談できる。

まとめると、これが療育に通うメリットではないかと考えます。

療育のデメリットとは

圧倒的に支援の量が足りない。
(実際に療育に通っていても、イマイチ効果が感じられないと思っている方もいるかもしれません。
例えばたった週1回1時間、月2回2時間程度を療育で過ごしたところで…と思いませんか?
子どもと一番長い時間を過ごしているお母さんのコミュニケーションを変えていくという方法がいかに有効であるかは、ここにあると言えます。)

元療育の先生が語っています!療育に効果がないと感じる理由とママがおうちで子どもを伸ばす方法がなぜ有効であるかはこちらの記事をぜひ読んでみてください!▼

子どもが嫌がる場合、連れ出すのが大変。
(支援内容が合っていない、先生との相性、場所が嫌などで、行かせるためにプチバトルが起きたり、イライラしたりと、子どものためのはずがこれでは本末転倒じゃ?ということも。)

そもそも空いていない!
(発達相談、発達検査も数か月待ち、療育施設も空き待ちの状態が多いのが現状です。)

見学、体験して決めるまでも大変。
(候補が上がったとしても、見学、体験してみて支援内容が子どもに合っていそうかを判断しなければならなず、時間と手間がかかります。)

送迎が負担。
(仕事をお休みしなければならなかったり、園を早退させてからの送り、などの負担も。)

◆通えたとしても小学校入学前まで。
(小学校からは、「療育」ではなく「放課後等デイサービス」という名前での福祉サービスとなります。
事業所によっては、療育も放課後等デイサービスもやっているのでそのまま同じ場所に通えることもあるかもしれませんが、支援内容は変わりますし基本的には療育は未就学児までで終了。
就学後の放課後等デイサービスは新たに選び直すことが必要です。)

まとめると、思ったほどの効果が感じられない、通ったとしても子どもが嫌がる場合がある、保護者の時間的負担、手間が発生するというのがデメリットと言えるでしょう。

家庭でのコミュニケーションをベースに、療育は子ども・お母さんの行きたい!を大切にしましょう

療育は公的な福祉サービスです。
サービスの対象であれば利用したい人が利用するもので、通わせなくてはならない、というわけではありません。

結論は、療育は子ども・お母さんが行きたい!と思う場所なのであれば行こう!です。

子どもの発達は待ったなしです

利用できるものは利用しつつ、子どもの発達の基盤である家庭でのお母さんとのコミュニケーションを整えることが何よりも大切です。

子どもと一番長い時間一緒にいるお母さんとのコミュニケーションが子どもにとっての一番のサプリですよ!

執筆者:菅 美結

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