子どもが言うことを聞かないのは一体なぜ?③ ~負のループを断ち切ろう!“聞かない”編~

何度叱っても、反抗するばかりでちっとも言うことを聞かない子どもたち。それ、もしかしたら彼らからのSOSかもしれません。この状況を打破する戦略は、とことん子どもを“褒める”こと。言うことを聞かないのに“褒める”って一体どういうことでしょうか?

子どもとのバトル勃発?

何度叱っても、子どもがちっとも言うことを聞かない!

ちょっと反抗的な態度をとってきて、親のほうがイラっとしちゃう…

そんなつもりはなかったのに、いつの間にか親子バトルにつながってしまった、ということはないでしょうか?

なんとかして、素直に言うことを聞くようになってほしい!

全お母さんの願いかもしれません。

「言うことを聞かない」には3パターンある

あなたは、子どもが「言うことを聞かない」と感じるときの彼らの様子をしっかり観察したことはありますか?

私は、息子を観察していて、「言うことを聞かない」には3パターンあるなと感じています。

①大人の声かけが子どもの脳まで届いていない、つまり「聞こえていない」パターン。

②その指示内容の行動を習得していないから、スキルの問題として「聞けない(やり方がわからない)」パターン。

③何か理由があって、意思をもって聞くことを拒否している「聞かない(指示されたことをやりたくない)」パターン。

うちの子は、聞こえているし分かっている…絶対パターン③だ!というお母さん。

こちらの例は、「じゃあなぜ、その指示内容をやりたくないと思っているのか?」ということが大切なポイントになります。

今回は、このパターン③について考えていきたいと思います。

シリーズで解説しています▼▼

子どもが言うことを聞かないのはなぜ?

もう一歩踏み込んで考えよう

「聞かない(指示されたことをやりたくない)」場合の「言うことを聞かない」は、シリーズでお伝えしているこれらのパターンの中でも一番幅が広いです。

そして、もっとも解決しなければならない問題が隠れていることがあります。

ですので、さらにもう一歩踏み込んで、なぜ指示されたことをやりたくないと思ってしまうのか考えてみましょう。

たとえば、子どもにとってハードルが高すぎて無理、やりたくない…と思ってしまうのかもしれませんし、今の行動に熱中していて気持ちの切り替えがうまくできないことが原因かもしれませんね。

このような場合は、子どもの目線に合わせたラインにハードルを下げる、切り替えさせる楽しい声かけや工夫で解決できる可能性が高いです。

シリーズでお伝えしている聞けない編もぜひあわせてご覧ください。

声かけの工夫はこちらを参考にしてくださいね▼▼

いや、なんだか違う。うちの子、大きな理由なくただ反抗しているように見えるんだけど…

そんな風に感じているお母さん。

よく発見してくれました!

ここが一番解決したいポイントなんです。この直感にしたがって、ぜひ動き出してほしいのです。

SOS!二次障害につながってしまう前に

特に早急に手を打ちたいのは、反抗することが習慣となり、本心を素直に引き出せない場合―つまり、いつもいつも、わざとあまのじゃくな行動をとっている場合です。

子どもがお母さんの言うことを聞かない
→お母さんが怒る
→子どもが反抗的な態度をとる
→さらにお母さんが怒る
→親子の関係が悪くなる
→子どもがお母さんの言うことなんて聞いてやるものか!と思う
→やっぱりお母さんが怒る…

あなたの家庭の親子関係は、このようなことになっていないでしょうか?この負のループは、すぐにでも断ち切ってほしいのです。

なぜなら、この状態が続くことによって、二次障害の1つである反抗挑戦性障害(過度に反抗的になってしまう状態)を起こしてしまう可能性があるからです。

子どもは生まれつき反抗的なわけではありません。

イヤイヤ期や思春期の度を越えたような反抗的な態度は、この負のループという環境が作ってしまうと言っても過言ではないのです。

二次障害とは?詳しくはこちらから▼▼

子どもを褒めることをためらわないで

「言うことを聞こう」と思えるお母さんって?

しつけや、謙虚さに重きを置く日本人は、どうしても身内であるわが子に対して辛口な物言いになることが多いように思います。

このくらいできて当然だから、できていないときに叱る。そして、できているときには褒めない。

他人と比べて、身内であるわが子のできていないところを気にして注意する。

そんな文化があると感じます。

だけれども、いつもお小言や嫌味ばっかり言うような上司より、いつも褒めて認めてくれるような上司のほうが、がぜんやる気が出る!と思うのは私だけじゃないと思います。

子どもだって一緒です。

いつも怖い顔をしてお説教ばっかりのお母さんより、いつも笑顔で褒めてくれるようなお母さんの言うことは「聞こう!」と思うものです。

だから、子どものことはしっかり「褒めて(肯定して)」ほしい、そう思います。

“褒める”は負のループを断つ戦略

言うことを聞かない状態なのに褒めるってどういうこと?と思うでしょうか。

そういった状態のときほど、肯定の声かけを意識してほしいのには理由があるんです。

というのも、素直に「言うことを聞く」ようになるのは、普段の親子関係が良い、という前提があってのことだからです。

ですから、親子関係に悩むお母さんにチャレンジしてもらいたいことは、子どもを日常的にとことん褒めること。

特に、真面目で、正義感が強いお母さんだと少しハードルが高いと感じるかもしれませんが、「これは負のループを断ち切る戦略だ!」と思ってぜひ挑戦してみてほしいのです。

当たり前のことでいいので、最低でも1日30回褒めて(肯定して)ください。

お年寄りに席を譲ったとか、テストで100点だったとか、そんな特別なことでなくて構いません。

朝起きてきた、着替えた、幼稚園や学校へ行けた…こんなことで大丈夫です。

お母さんが褒める→それが子どもに伝わる、ということは脳科学的に意味があることですので、必ず負のループを断ち切ることにつながっていきます。

基本にして最重要!「褒める」は黄金テクニックです▼▼

わが家でも「最近、息子のコンディションが悪いな…」というとき、肯定の声かけを20%増しにするよう心がけています。

そんなこと本当に意味があるの!?と思うかもしれませんが、あります!ちゃんと素直さが復活します。

きっとあなたのお子さんの行動も変わってきますので、ぜひ試してみてくださいね。

【わが子の褒めるところが見つからない…と悩んでいるママへ】
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執筆者:大塚 ひかり

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