本当はいつも笑顔でいたいのに、発達障害の子どもの子育ては大変で笑顔でなんかいられない…と悩むママに朗報!たとえ「作り笑顔」でも、ママの笑顔は最強の子育てツールになるんです。笑顔でいることでママにも良い効果が!?シリーズでお伝えします。 |
いつも笑顔でなんていられない…「育てにくい子」の子育て
私は発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)の2つのタイプを併せ持った小学生の女の子を育てています。
幼少期は特にADHDの特性である衝動性が激しく、行動面の困りごとが目立ちました。
とにかく動きの激しい娘に振り回され、口を開けばいつも子どもを注意している!気が付けばいつも怒ってる!と、笑顔とはかけ離れた日常を送っていました。
また、5歳を過ぎた頃から、ASD傾向の特性が強く出始め、子どもの不安感やネガティブな感情に巻き込まれてしまっている自分がいました。
もともと、どちらかというとポジティブな性格だった私は、「こんなはずじゃなかった」と、気分も落ち込み、うまくいかない子育てにどんどん自信をなくしていきました。
一方で、「このままじゃダメだ、子どもにはいつも笑顔のママを見せていきたい」という思いもあり、笑顔について今一度振り返ってみることにしたのです。
すると、ママの笑顔が最強の子育てツールとなるだけでなく、ママ自身にとってもよい効果をもたらせることがわかりました。
笑顔が感情を作り出す?!作り笑顔の仕組み
「笑顔」というと、私もかつては、嬉しい・楽しいといった感情から自然に湧き上がるもので、ポジティブな感情なしに笑顔は作られるはずがないと思っていました。
しかし、笑顔にはそれ以外にも、感情とは関係なく意識的に作り出される「作り笑顔」と呼ばれる笑顔が存在します。
今回はこの作り笑顔に焦点を当て、子育て中のママがいつも笑顔でいることがどれだけ大事なことなのかを脳科学的に詳しく解説していきます。
実は、作り笑顔と感情の関係にはおもしろい事実が隠されていたのです。
まずは、笑顔と表情筋の関係についてお話ししていきます。
人が笑顔になるときには顔の筋肉である、表情筋を使うことになります。
この表情筋が刺激を受け、それが脳へと伝わるとポジティブな感情が生まれるという仕組みです。
表情が感情を作り出しているとも言い換えられます。楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいという感情が生まれるというわけです。
実は顔の筋肉は、感情を司る脳のエリアと密接に関係しています。
ある実験では、笑顔に似た表情を作ることで脳はポジティブな感情を生み出していることがわかったそうです。
歯でペンをくわえて笑顔に似た表情を作ると、口をすぼめてペンをくわえた場合よりもポジティブな感情が多く生み出されたという結果が報告されています。
ですから、脳科学の視点からも笑顔でいることは大事なポイントと言えます。逆に、悲しい顔をしていれば自然と悲しいという感情が湧いてきてしまいます。
不思議なことに人間の脳は、表情が感情を生み出す場合もあるということです。
人間の脳は、表情次第で感情をコントロールできてしまうとも言い換えられます。
脳をうまく騙して笑顔をポジティブに活用しよう!
私たちの脳は、自分自身の表情に意外と騙されやすいということがわかりました。この仕組みをポジティブに活用してしまいましょう!
出来るだけ笑顔でいること、笑顔が難しいときでも口角だけでも上げるように意識することを実践してみてください。
先ほどのペンをくわえた実験結果からもわかるように、笑顔に似た表情を作るだけでも感情はポジティブに変化させることができます。楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいのです。
「脳をうまく騙す」という感覚で、心から楽しくなくても、まずは作り笑顔からスタートしてみてくださいね。
さらに、笑顔でいると、笑顔を向けた相手にも安心感を与えるという大きな効果があります。
人には「返報性の原理」というものがあり、笑顔を向けた相手も無意識に笑顔を返そうとしてくれるのです。
ママが笑顔でいることで、子どもも自然と笑顔になり、子どもの気分もポジティブになる。感情がポジティブになれば、思考・行動もポジティブになっていく。
ポジティブな人の周りにはポジティブな人が集まっていく。まさに「笑う門には福来たる」というわけです。
いかがでしたか?育てにくいと感じる発達障害の子どもの子育ては、正直大変なことも多いです。
笑顔でいることが理想的なのは頭ではわかっていても、なかなか難しいという場面も多いですよね。
しかし、ママが笑顔でいること、笑顔を作ろうと意識することの効果は
①自分自身の感情をポジティブにする
②子どもの感情までもポジティブにする
③自分の周りをポジティブで埋め尽くす
ということにまで至るということを、脳科学が証明してくれているのです。
ぜひ、ご自身の脳をうまく騙し自分の周りをポジティブで埋め尽くすイメージを持って、毎日を口角上向きで過ごしてみてくださいね。
育てにくい発達障害の子を育てるママが笑顔でいられるよう、心から応援しています。
執筆者:永作瑛里
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