普通より「手のかかる子」の子育てで、肩身の狭い思いをしている親子のための生きやすい世界とは

発達障害や体質などで、普通より手のかかる子が社会で生きていくとき、肩身の狭い思いをして親子共々自信をなくしてしまうことがあるかもしれません。けれど、あなたもお子さんも「悪い」わけでは決してありません。手のかかる子とそのママが生きやすい世界を、一緒に作っていきませんか?

「普通」より「手のかかる子」の子育ては大変

入園や進級の時期が近づいてきましたね。

発達障害やグレーゾーンやアレルギーを持っているなど、特別な配慮の必要な子どもを育てるお母さんは、一般的な面談とは別に、園と話し合いの機会を持っている方もいらっしゃるかもしれません。

3月はただでさえ忙しいのに、時間を作って何度も園まで足を運ぶことは大変ですし、先生へ配慮を求めることは気を遣ってしまいますよね。

私にも、発達障害グレーゾーンの5歳の娘と、ちょっと重めのアレルギー体質の3歳の息子がいます。「普通」に比べると、手のかかる子どもたちです。

発達障害グレーゾーンの特性が見られる娘

娘は、行動のコントロールが苦手な活発タイプ。

幼稚園選びをしている3歳のころは、やりたい!の気持ちが抑えられずに行動してしまうし、不安の強さから緊張すると動きを止められなくなってしまい、周りから誤解され叱られやすい子でした。

「この子、集団生活でやっていけるのだろうか」
「合わない幼稚園に通わせて、苦しい思いをさせたくない」

そんな思いで、いくつも幼稚園見学に行き、娘の特性を話して受け入れてもらえるかを聞いて回りましたが、「うちではちょっと…”そういう子”は受け入れられません」と断られたこともあります。

今通っている幼稚園には最後の最後で受け入れてもらえましたが、「うちの子、手がかかってご迷惑をおかけするかもしれません。申し訳ありません」と、事前の面談で謝ってばかりいました。

アレルギー体質の息子

また、3歳の息子は、生まれつき食物アレルギーがひどく、ちょっとでも触れると命の危険につながる食品もあり、現在もいくつかの食品を完全除去しています。

息子は2歳から保育園に通わせていますが、給食でどうしても手がかかる子のため、いくつも見学や問い合わせをして、ようやく受け入れていただける園を見つけられました。

息子の場合も、一般の入園面接とは別に何度もアレルギー関連の面談を行なっていただき、その度に「お時間をとっていただいてすみません。これからお手数をおかけします」謝り続けた記憶があります。

手がかかる子の子育てに、親としての自信もなくしてしまう…

我が子たちは確かに、特別な配慮をお願いしないといけない、「普通の子」に比べると手がかかる子です。けれど、謝ってばかりいると、

「うちの子は、園にとって迷惑な子だから通わせないほうがいいのだろうか」
「私は、わがままを言う親だと思われているのではないか。ダメな親なのだろうか」

と感じてはショックを受け、親としての自信をどんどんなくしていきました

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発達や体質に特性がある「手のかかる子」は、「悪い子」?

「普通」ってなんでしょうか?

私たち日本人は、「普通」であることを求めがちです。

それは、「みんなと同じように、同じくらいできるようになること」を良しとする学校教育の影響が大きい気がしますし、

私自身も、「普通」でいるために、周りから外れたことをしないように、と一生懸命生きてきたように思います。

そんな風に育った私が普通より手のかかる子を育てていると、どうしても「迷惑をかけてすみません」という気持ちが湧き出てきてしまうのですが、

そもそも、「普通」ってなんなのでしょうか?

みんな違う人間で、違う脳を持っている

私も、あなたも、みんな違う人間で、みんな違う脳を持っています。

脳の発達は、大まかな目安はあるにしろ、人によってスピードや順番が違います。

だから、「個性」である、得意や苦手が生まれるわけです。

発達障害やグレーゾーンの子どもは、脳の発達のでこぼこが人より少し大きくて、目立ちやすいだけ。

体の発育や体質だって、みんな違うのは当然のことですよね。

「普通」と違う=「悪い子」ではない!

発達や体質に特性があって他の子より配慮が必要だからって、その子が普通と比べて「悪い子」なのかといったら、そんなこと決してありません。

確かに、世間一般の「普通」とは違う特別な配慮が必要で、人よりは手がかかる子かもしれないけれど、それがその子の「普通」なのですから、生きやすくするためのちょっとした手助けをしていけば良いだけですよね。

子ども自身のせいでも、お母さんのせいでもないのですから、お母さんが「うちの子がご迷惑をかけて…」と謝ったり、「悪い子なのかもしれない、育て方が悪いのかもしれない」と自信をなくしたりする必要なんて、一つもないのです。

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手のかかる子とその親が生きやすい世界を作るために

発達にでこぼこがあったって、普通よりちょっと配慮が必要だって、みんな「おたがいさま」の気持ちで助け合っていける世界を作りたい。

自分の得意なことはどんどん生かして、苦手なことは「苦手だからちょっと助けてね」と言えて、快く「いいよ!手伝うね!」って言い合えればそれでいいと思うんです。

私は、我が子をそういう子どもに育てたいと思いますし、私自身そうありたいと本気で思っています。

言葉を変えることから始めてみませんか

そんな世界を実現するためには、まず、私自身の意識を変えなければと思い、面談などで園と関わる際の伝え方を変えることにしたのです。

「ごめんなさい、うちの手のかかる子がご迷惑をおかけします」と言いたくなる場面で、

「うちの子の成長のために、力を貸してくださって本当にありがとうございます」とお話しするようにしました。

「我が子は手のかかる子だから、迷惑だと思われている。可愛がってもらえないかもしれない」という思い込みはなくして、

「我が子の成長のために、力を貸していただけないか」という姿勢で、常日頃から精一杯、感謝を伝えるようにしています。

すると、園側からは「お母さんも本当に頑張っていらっしゃいますね。お子さんが元気に、そして安全に過ごせるように、園で出来ることは全力で行なっていきますから、協力して育てていきましょうね」と言っていただけて、涙が出るほど嬉しい経験をしました。

手のかかる子の子育ては、家庭だけでは大変です。だからこそ、保育園や幼稚園が子育ての強力なパートナーとして手を貸してくださると、これほど心強いことはありませんよね。

手のかかる子を育てるママ、「手がかかる」ことは、あなたのせいでも、あなたのお子さんのせいでも決してありません。

「うちの子がすみません…」ではなく、「うちの子のためにありがとうございます」という言葉に変えて、お子さんを社会全体で協力して育てていく世界を作っていきませんか?

執筆者:永崎りん

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