発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)傾向の子どもの中には、空気を読みすぎてストレスを溜めてしまうタイプもいます。そんなお子さんへ、お母さんがおうちでできるエネルギーチャージ法を2ステップでご紹介します。〇〇〇での会話がオススメですよ! |
空気を読みすぎる子はいつもヘトヘト
ここ数年、コロナ禍の不安定な生活が続きましたが、皆さんのお子さんは、元気に過ごせていますか?
私には発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)の特性をもつ、非常に敏感なタイプの小学生の娘がいます。
訳もわからず突然、学校が長期の休校となり、連日報道されるニュースで恐怖にさらされる日々が訪れました。
もともと学校への行きしぶりもあった娘にとっては、なんとか登校できていた矢先の大混乱でしたので、
休校から心の準備なしに突然新学期を迎え、環境がガラッと変わり、なんだか慌ただしく過ぎていく毎日に、どんどん元気をなくしていきました。
ASDタイプで周りの空気を読みすぎる、ひといちばい敏感な娘は、先の見えない毎日に疲れてしまったのだと思います。
今までなんとか頑張れていたことにも、気持ちが向かなくなり、日に日にグッタリしていく娘。
学校に行けなくなってしまう日が増えていき、「この子の不安を取り除いてあげたい、どうしたら不安感を減らしてあげられるのだろう?」といつも考えていました。
発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)には2つタイプがある!その理由は?
コミュニケーションが苦手とされている、発達障害・ASD傾向の子どもは、一般的には「空気が読めない」というイメージのほうが強い方も多いのではないでしょうか。
しかし、逆に空気を読み過ぎてしまって辛い思いをしているタイプの子もいるのです。
それぞれのタイプを詳しくご紹介していきますね。
◆空気が読めない鈍感系ASD
まずは、一般的に言われている、空気を読むのが苦手なタイプです。
他人の感情や周りの空気に鈍感なためにコミュニケーションに苦手さを抱えてしまう、いわゆる「K・Y(空気が読めない)」タイプです。
このタイプは他人の感情やその場の空気がわからないから、自分本位な思考や発言になり、周りとのギャップが生まれてしまいます。
鈍感タイプは自分の思ったことを素直に受け止め口に出すので、本人にストレスは溜まりづらいですが、周りにストレスを与えます。
◆空気を読みすぎる敏感系ASD
次に、空気を読むことに敏感すぎて他人の目を気にし過ぎるタイプです。
周りとのトラブルは起きにくいのですが、必要以上に周りに気を遣うので、本人の中で知らず知らずのうちにストレスを溜め込みやすく、気がついたら本人がヘトヘトになっている場合があります。
敏感タイプは、周りにストレスはない代わりに本人がストレスを感じてしまうので、うつ病や引きこもりなどの二次障害につながるリスクもあり注意が必要です。
「ASD」でもタイプが分かれる理由
同じ発達障害・ASDなのに全く真逆のタイプに分かれるのはなぜなのでしょうか?
その理由は、脳の扁桃体という部分が大きく関わっていると考えられています。
扁桃体は主に感情を司る脳のエリアです。
ここになんらかの障害が起きると、鈍感にも敏感にも影響が出てくるのです。
要するにこの部分の働きがうまくいかないことが原因で、鈍感すぎたり、逆に敏感すぎたりといった問題が起きてしまうのです。
まずは「ASD傾向」といってもどちらのタイプなのかを理解して、適切な対応を考えていってほしいと思います。
空気を読みすぎるASDの子どもに安心を与える!エネルギーチャージ法
ひといちばい敏感で空気を読みすぎるタイプのお子さんは、頑張り屋なお子さんです。
そんなお子さんのためのエネルギーチャージ法を、娘の実体験から2ステップでご紹介していきます。
STEP1:今以上にネガティブを増やさない
空気を読めすぎるが故に、周りに気を遣いすぎてしまって自分がいっぱいいっぱいになり、エネルギー切れになってしまうお子さんですから、
まずは、今以上にネガティブな情報を与えない意識が大切です。
おうちでお母さんと過ごす時間は、心が落ち着ける「ポジティブな情報」で溢れさせてくださいね。
ただでさえ空気を読みすぎるタイプのお子さんですから、ママ自身の空気感、表情や声、仕草などの言葉以外の情報にも細心の注意を払ってください。
具体的には、ママの笑顔を見せることがオススメです。
▼詳しくはこちらの記事でお伝えしていますので、あわせてお読みください▼▼
STEP2:ネガティブを吐き出させる
そして最も重要なのが、お子さんの中に今あるネガティブを吐き出させてあげることです。
知らず知らずのうちに溜め込んでしまったネガティブは、毎日ママがおうちで吐き出させ心のお掃除をしてあげましょう。
具体的には、その日の振り返りを一緒にすることです。
そのオススメの場所は、ズバリ、お風呂!
わが家では毎晩、お風呂で1日の振り返りを行なって、楽しかったこと・嫌だったこと・頑張ったことなどをお互いに話すことを習慣にしています。
裸でスキンシップもとりながらリラックス状態にすることで、話しやすい環境を作ります。敏感っ子には環境づくり、雰囲気づくりも大事なのです。
「うんうん、へぇ〜、それから?それから?」とひたすら聞き役に徹しつつ、笑顔と優しい相づちで安心感を与えます。
お風呂での心のお掃除が習慣になり、おウチでのエネルギーチャージができるようになった今では、娘はまたいろんなことに活動的になってきました。
何かあれば、帰宅と同時に自分からネガティブを吐き出してくれるようなことも増えましたし、何より毎日安定して過ごせていますよ。
おうちでのママの対応次第で、空気を読みすぎる子どものストレスは大きく減らしてあげることができるのです。
心が安定してこそ輝ける敏感っ子を、全力でサポートするママを心から応援しています。
執筆者:永作瑛里
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