気が散りやすいのは長所!子どもがADHD?と悩むママに知ってほしい子どもへの対応法

集中力がなく気が散りやすいと、日々いろいろな困りごとが出てきますよね。しかし気が散りやすいことは、実は長所。とても素敵な可能性を秘めているんです。気が散りやすいADHDの子どもの特性を知り、将来の可能性を広げるヒントをお伝えします!

集中することが苦手な子どもにイライラ

・ごはんを食べているのに、他の何かが気になって立ち歩いてしまう
・お話しを最後まで聞けない
・お片付けの途中で遊び初めてしまう

など、一つのことに集中することが苦手な子どもは、あちこちに興味がいってしまい、今やっていることを忘れて次々に他のことを始めてしまいます。

そんな子どもの姿を見ていると、イライラしてしまったり、集中させようと注意叱責を繰り返してしまい、子どももママも辛い気持ちになってしまいますよね。

 

私の息子もとても気が散りやすく、すぐに色々なものが気になるので迷子になったこともたくさん。話をしていても次から次に話題が変わるし、食事に40~50分かかることも。

中でも一番苦労したのは宿題です!

途中ですぐに他のことを始めたり、話し出したりすることを繰り返して、いつまでたっても宿題が終わりませんでした。

「いい加減に集中して!」「いつまでやってるの?!」と私が怒りキレる。

息子は怒られたことと終わらない宿題にパニック。こんなバトルを毎日のように繰り返してしまっていました。

もしかしてADHD?気が散りやすい原因は脳にあります

そんな辛い日々を変えてくれたのは、発達や脳科学の学びでした。

当時の私に教えてあげたいこと、そして多くのママに知っておいておいてほしいと願うことは、

気が散ってしまうことは、本人が怠けていたり、わざとやっている訳ではないということです。

成長とともに気が散る度合いが改善されている感じる場合や、集中できたときに褒める・少し言い聞かせるなどで改善していく傾向にあるのならば、様子をみていくのも手です。

しかし改善の兆しがみられない場合や、本人やママたちが日常の生活に困ってしまうほど気が散ってしまう場合は、脳の機能の問題かもしれません。

注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもや、グレーゾーンで注意欠陥の特性が強い子どもたちの脳は、大脳皮質という部分の発達がゆっくりといった傾向にあります。

大脳皮質は、脳の中でも衝動をコントロールする・集中力に関わるエリアで、脳の大きさの差や機能の低下などの特徴が出やすいです。

ですから、気が散ってしまうことを本人の意思でコントロールすることは難しいことなのです。

怒っても効果はないどころか、子どもの自己肯定感を傷つけて二次的な障害を引き起こしてしまうこともあるんです。

「集中力がない」にはこんな可能性があるんです!

ところで、皆さんは集中力の高い・低いについてどんなイメージを持っていますか?

どうしても「高い=良い」「低い=悪い」というイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか?

しかしそうではないのです。

集中が続くかどうかということは、「集中する能力」の問題ではなく、「集中力が高いタイプの人」と「集中力が低いタイプの人」が存在するというだけなのです。

タイプを知って活かすことができれば、「どちらもよい!」になり得るのです!

では、それぞれにはどんな特徴があるのでしょう。

◆気が散りやすい人・集中力が低いタイプとは

【良い部分】
・気が散ってあっちこっちに意識がいくことで、同時にいろいろなことに目を向けられる!
・情報をどんどん取り入れるから、自分の思考に凝り固まらない!
・脳が自由に動きやすい!
・常識にとらわれない発想をしやすい。おもしろいことを考え付く!
・創造的で独創的、つまりクリエイティブ!

「気が散りやすい=刺激を受け取りやすい」と捉えてみると、常に新しい可能性が広がる素晴らしいタイプなのですね。

【困る部分】
・外部からの刺激を取り入れやすいため、刺激に弱く、集中が途切れやすい
・一つのことをやり抜くことが難しい
・色々な情報を雑多に取り入れ過ぎてしまい、更にその情報をより分けられない
・色々と取り入れ過ぎて、見た目や行動が「変わっている」と捉えられる
・気が散ることからくる行動や思い付きを、理解されない

◆集中力が高いタイプとは

【良い部分】
・外部からの刺激が脳に入ってきにくいため、刺激に強く、集中が途切れにくい
・何かを極めたり、1つのことをコツコツやれる
・受験勉強や資格取得の勉強、研究なども得意
・組織の中で能力を発揮しやすい

【困る部分】
・外部からの刺激を受け入れにくいため、1つのことに向かい過ぎて煮詰まりやすい
・1つの質問に対して、単発の回答しか思いつきにくい(応用方法を持ちにくい)

いかがですか?

どちらにもよい面と困った面があり、それぞれのタイプが特性を活かしあっていくことで、社会はうまくまわっていくのです。

気が散りやすいことは長所!今、親ができる対応とは

では、気が散りやすい子どもの将来のために、親ができることとは何でしょうか?

4つのポイントをお伝えします。

子どもの行動や新しいアイデアの一番の理解者になること

園や学校・社会では、集中力があって座って課題に取り組めることばかりが良いとされる傾向にあります。

そして気が散りやすいタイプは「困った子(人)」とされてしまうことが多いのが現状です。

枠に当てはめようとすればするほど、子どもが自信をなくしたり、クリエイティブな自由な発想を失ってしまうことにつながります。

だからこそ、ママが「その行動や新しいアイデアをおもしろがれる人」になれたらいいと思うのです!

お子さんが自立して社会へ巣立っていくときから逆算をしていくと、いま座らせようと躍起になるよりも大切なことが見えてきます。

気が散りやすい特性を伸ばしていくほうがハッピーですよね!

「困った」と思うことを広く発信してみること

狭い価値観の中だけにいると、どうしても「困った子」「なんとかしなくては」という気持ちにとらわれてしまいます。

子どもの「困った」を身近な人以外に広く発信してみると、その可能性に気付いてくれる人や共感してくれる人がきっといますから、お母さんの価値観も広がっていきます。

私にとっては、お母さんの小学校がまさにこの場所でした。

「この子に仕事や結婚ができるのだろうか」と悲観的に思い込んでいた私でしたが、いまでは息子と「将来の夢」をワクワクと語り合える関係になれています。

仕事の選択肢の幅をひろげること

「こんな仕事についてほしいな」「安定した仕事についてほしいな」など、子どもの幸せを願うと色々と考えますよね。

しかし、今は私たち親世代が就職活動をしたときとは社会の状況が違っています。

「安定とはなにか?」も、今後もどんどん変わっていきます。

新しい仕事がどんどん増え、逆に今まであった仕事もどんどん無くなっています。

ですからいままでの就職というイメージを一度こわして、「この子の特性を活かせる仕事って、どんなものがあるかな?」とワクワクしながら選択肢を広げてみてほしいのです。

今の「困った」が「うちの子、ちょっといけるかも!」に変わりますよ!

最低限の集中力を身に付けるサポートをすること

とは言っても、ひらめきを形にしたり、社会生活をスムーズにしていくためには、最低限の集中力は必要です。

集中力を身に付ける簡単トレーニングは▼こちら▼でご紹介しています!ぜひあわせてお読みくださいね。

気が散りやすいなど、お子さんの「困った」の裏には、必ず違う可能性が隠れています。
そんなところを見つけていけるママになって、可能性とハッピーを広げていきたいですね!

 
 

執筆者:小川綾子

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