イヤイヤしたほうが、我慢する力が育つ!?1歳2歳のイヤイヤは、お母さんの〇〇で成長のチャンスに変えましょう

1歳2歳ごろに起こるなんでも「イヤイヤ」する時期。やめさせないと、わがままな子になってしまうのでは…と心配になりますよね。実は、しっかりイヤイヤしてお母さんが〇〇したほうが、我慢する力が育つのです。イヤイヤ期を成長チャンスに変えましょう!
 
 

今日もイヤイヤ発動中!このままでは、わがままな子に育ってしまうの?

子どもが口を開けば「イヤ!」という時期。子どもが1歳後半くらいから、2歳・3歳にかけてそういう時期あったな〜、という経験のある方も多いのではないでしょうか。
我が家には5歳と2歳の子どもがいます。2歳児の息子はただいまイヤイヤ期真っ只中。
悪気はないことはわかっていても、忙しい毎日の中でなんでも「イヤ!」と返されると、だんだんイライラしてきます。
特に、一番困るのが、時間が迫っているのにイヤイヤ発動したとき!
登園時間に間に合わない!今すぐ出かけなきゃいけない!そんなときに限って、「上着は着ない」「その靴は履かない」など、大人には理解しがたい「イヤ!」に巻き込まれてしまいます。
ただただ可愛かった、赤ちゃん時代が懐かしい…と思いながら、「イヤじゃなくて、出掛けないと間に合わないの!」と叱りつけて、無理やり自転車に乗せる…そんな日を経験したこともあります。
「イヤ」と主張する姿は「わがまま」とも感じてしまい、将来わがままな子になってしまわないように、イヤイヤをやめさせて、今のうちから我慢させないと…。
そんな風に思うとつい叱ってしまう。
そして、「イヤイヤ期」がなければ、我が子がただただ可愛く、イライラせずに子育てできるのに…と思ったことのある方、きっと私だけではないのではないでしょうか。
では、どうして「イヤイヤ期」はあるのでしょうか?
イヤイヤ期の脳の状態を知ると、子どもに必要な発達段階だと理解していただけると思います。次の章でお話ししますね。

子どもの「イヤイヤ!」の脳に迫る!

ズバリ、イヤイヤ期は、脳の中でも「前頭葉」が未熟なために起こります。
私たちの脳の中には、いろいろな部分があり、場所によって働きが違いますが、イヤイヤ期に関係する脳は、とてもざっくり分けて2つあります。
一つ目は、命を守るために本能的に不快を感じて「イヤ!」と発信する部分。
二つ目は、その「イヤ!」を言葉によって理解して制御する部分(前頭葉)
前頭葉は、年齢とともに少しずつ発達していきますが、実は、完成するのは20歳ごろと言われています。
この脳が発達してくると、「イヤ!」という気持ちを表に出さずに、我慢しようとすることができますが、
2歳児はこの部分がまだ未熟ですので、「イヤ!」という感情がコントロールされることなく爆発します。
これが「イヤイヤ期」なのです。
「イヤ!」という感情の爆発は一見、悪いことのように思われますし、大人にとっては勘弁してよ〜、ないほうがいいわ…と思うかもしれませんが、実は、命を守るための大事な機能
例えば、腐ったものを食べたとき。お腹を壊さないように、本能的に「美味しくない、イヤだ」と感じてペッと吐き出すことができるのも、この機能が働いているためです。
子どもを守るためにも必要な脳の機能ですから、「イヤイヤ期、なくなってほしい…」と思うお母さんの気持ちもわかりますが、子どもにとって必要な発達段階としてぜひ、受け入れていってほしいと思います。
とはいえ、このまま「イヤ!」を受け入れ続けると、なんでも自己主張するわがままな子に育ってしまうのでは…と心配なお母さんへ。
実は、この時期にしっかりと「イヤイヤ」させたほうが、「我慢する力」がつくのです。

イヤイヤしたら成長のチャンス!お母さんの〇〇で我慢する力が育ちます

「イヤ!」をコントロールする脳(前頭葉)が未熟なイヤイヤ期に、その代わりをしてくれるのは、実はお母さんから安心感を得ることなのです。
「イヤ!」の感情が表出したときに、抱っこしたり頭を撫でたりなど、お母さんや身近な大人が受け止めて安心感を与えることで、
前章の二つの脳、イヤ!と発信する脳とコントロールする脳でやりとりされます。
そして、このやりとりこそ、我慢のネットワークを育てていくのです。
我慢する力を育てていくためには、まず、しっかりと「イヤイヤ!」を主張させる。
そして、表出した「イヤイヤ!」を、スキンシップなどを通じて大人が受け止めてあげる。
イヤ!と主張する→受け止めてもらえる、という一連の流れをすることで我慢ができるようになる。なんだか不思議な感じがしますが、これが脳の発達の仕組みなのです。
私は、息子が「イヤ〜〜!」と泣き叫びだしたときには、「よーし、成長チャンスきたぞ!私は今からこの子の”前頭葉くん”になる!」と思うようにして(笑)、「イヤなんだね。」と声をかけながらただただ抱っこするようにしています。
すると、抱っこされた安心感で「イヤ」がコントロールされ、ケロッと泣き止んで切り替えることが多いです。
ママのスキンシップが、子どもの未熟な脳の代わりになる。
そう思うと、ママである自分は我が子にとってなくてはならない存在なんだと感じ、私自身も満たされた気持ちになります。
決してわがままなわけでも、お母さんを困らせるために言っているわけでもなく、我慢する力を育てるための大事な発達段階ですから、
イヤイヤしたら、「よし!脳が成長するチャンスがきたぞ!」と、お子さんを伸ばす機会へと変えていってくださいね。
執筆者:永崎りん
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