暴言を吐く子どもに困っていませんか?暴言を吐かれると、お母さん自身が責められたと感じてつい言い返して、親子で言い合いに発展してしまうこともありますよね。暴言は、子どもからのSOSかもしれません。うまく受け流すセリフを身につけるのがポイントです。 |
暴言を吐く子どもに反応して、言い合いになっていませんか
「ママのばか!」「きらい!」「ママのせいだ!」
子どもからこんな暴言を浴びせられ、「そんな言い方するんじゃありません!」と親子ゲンカになっていませんか?
我が家には、注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向の5歳の娘がいます。
人が好き、世話好きな優しい子ですが、彼女自身にストレスが溜まると、先ほどのような暴言を吐くことがあります。
娘の暴言を聞くと、
「こんな言葉、どこで覚えてきたの?!」
「親に向かってバカなんて許せない!」
「他で悪い言葉を使わないように、しっかり叱らないと…」
「せっかくこっちがやってあげているのに文句言わないでよ」
などと感じてしまい、私自身が否定された気持ちになって腹が立ち、イライラにまかせて感情的に言い返してしまい、言い合いの喧嘩に発展する…
そのときは、言いたいことを言ってスッキリしても、「子ども相手に言いすぎたな…大人気なかった」と後味悪く感じてしまうことがよくありました。
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幼児が暴言を吐くワケ。「SOS」かもしれません
ここで、子どもはなぜ暴言を吐くのかを考えてみます。
発している言葉が本当の気持ちとは限らない
まず、親として知っておきたいことは、幼児の場合、「発する言葉=本当の気持ち」とは限らないということです。
大人でも、「この気持ちはなんて言い表したらいいのかわからない…」ということ、あると思うのですが、子どもは常にそういう状態。
なぜなら、まだ言語発達も途中ですし、語彙だってそんなに多くありません。
何か「不快」を感じたときに、自分の知っている限りの「不快」を表す言葉を使って、その気持ちを表そうとしているのです。
私の娘の場合、例えば、まだ眠いから寝たい…というシチュエーションで、「もう、この布団、しつこい!」と、暴言を吐いたことがあります。
明らかに使い方は間違っていますが、「しつこい」という、自分の知っているネガティブな表現を使って、不快な感情を表しているのです。
ですから、たとえお母さんに向かって「ばか!」と言ったとしても、お母さんに対して文句を言うつもりで、その言葉使っているとは限らないということ。
真に受けて「あ〜わかりました、お母さんがバカってことね!あなたは親に向かってバカなんて言ってひどい子どもね!」なんて返してしまっては、また別のバトルが勃発してしまいますね。
頑張りすぎて疲れを溜めているかも
さらに、ADHD傾向の子どもは、環境の変化に弱くストレスをためやすいですし、頑張りすぎていることに気づかず、自分では気がつかないままに疲れを溜め込んでしまうこともあります。
幼児のうちは、それらの体調的な不快を自覚できないのも当然ですから、「なんだか嫌な感じなんだけど、どうしたらいいの〜」という心の叫びが、暴言となって現れてしまうのです。
ADHD傾向の子どもは多弁と言われる、口達者な子もいますから、「暴言吐くモード」になっているときには、暴言を浴びせられてお母さんとしてもつらいですよね。
けれど、子どもとしては、「言語化できない不快な感情」をなんとかわかってほしいために、必死で「暴言」という形でSOSを出しているのです。
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子どもに暴言を吐かれて親子ゲンカする前に
娘の暴言をきっかけに言い合いへと発展してしまうときが、かつては多くあったのですが、よくよく振り返ると、言い合いにならないときもあることに気がつきました。
言い合いに発展しないときは、「私が娘の暴言を受け流せている」ことが多かったのです。
逆に、「私のことを責められた!」と、自分自身への文句として捉えてしまうと、つい言い返してしまっていました。
けれど、先ほどお話しした通り、子どもの暴言は、相手を責めるためではなく「自分のSOSを伝えるため」である場合がほとんど。
それならば、子どもの暴言を聞いたとき、お母さんは「自分に対して言われた」と受け止めるのではなく、「何か嫌なことがあるのかな?」とSOSの発信として捉えてあげてほしいのです。
暴言を吐かれてイライラしたら、このセリフ!
とはいえ、暴言を吐かれるとお母さんだって無条件にイライラして言い返してしまうのもまた、とても気持ちがわかります。
ですので、もし子どもの暴言を聞いたときには、「こう答える!」とセリフを決めておくことがおすすめです。
そのセリフとしておすすめしたいのは、「そっか〜。」
これは、否定も肯定もしない、ただただ受け止める言葉です。
暴言を吐かれると、つい、「ううんそうじゃなくて」「いや、その言い方はちょっとさ〜」など、間髪入れずに「否定」から入ってしまいませんか?
「やめて」「でも」「〜ない」などの否定の言葉から返されると、お母さんがどんなに正しいことや子どもをフォローするために言っていても、それ以降の言葉は届きにくくなります。
ですから、まずは、「そっか〜」と、否定も肯定もせずに受け止めてみる。
そして、間髪入れずに返事をするのではなく、「この子は何を不快に思っているのかな?」「なんていう言葉をかけると届くかな?」と少し考えてから、返事をすることがおすすめです。
人の怒りは6秒経つとおさまるとも言われますから、お母さん自身もイライラすることなく、その子にとって本当に必要な言葉を選んで伝えてあげられるはずです。
子どもはお母さんのことが大好きです。決して、お母さんのことを傷つけるために言っているわけじゃないのです。
そのことを理解してあげた上で、暴言を聞いても「そっか〜」からはじめて、親子の言い合いを回避していってくださいね!
執筆者:永崎りん
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