ぐずる子どもをなんとかしようと、つい叱りすぎていませんか?ぐずる子どもへの対応は、お母さんが「頑張りすぎないこと」がポイント。そして、良質なコミュニケーションを積み上げてあなたとあなたのお子さんだけの「取扱説明書」を作っていきませんか。 |
ぐする子どもの癇癪に手を焼いて、「頑張って」子育てしているあなたへ
働くお母さんが増えている時代。
家事も子育ても、「量より質」をうたわれることが多くなりました。
ちょっと育てにくい子ども、普通の子よりもちょっと大変な子のいわゆるグレーゾーンの子どもを育てるお母さんは、限りある時間の中で、どうにかしなければと対応に追われています。
そして、頑張りすぎて疲れきってしまう方を多く目にしてきました。
「頑張りすぎていたお母さん」だった私
私も、頑張りすぎているお母さんの一人でした。
息子が当時2歳のとき、児童館で泣きわめきがおさまらず、なすすべなくため息をついている私に、地域のおばあちゃんが声をかけてくれました。
「お母さん、大変ね。でも、大きくなればいつか良くなるから。今だけよ。頑張ってね。」
励ましてもらい、ありがたい反面、
いつかって、いつ?
私はいつまで頑張ればいいの?
と笑いながらも歯を食いしばったこと、よく覚えています。
癇癪が強い、怒りっぽい子を厳しくしつけるのは逆効果
今でこそ発達の特性の理解ができるので、「よくなるための対応」「我が子に合った対応」ができますが、対応を間違えると、「いつか」はいつ来るかわかりません。
特に、癇癪が強い、怒りっぽく手が付けられないタイプのお子さんは、厳しくしつけることが逆効果であったりもします。
しっかり者のお母さんほどきちんとしなくちゃ!と頑張り屋さんになりがちなので、どうかできるだけ気楽に今よりずっとずっとラクをするつもりでいてほしいと心から思います。
なぜなら、あなた自身のためだけでなく、「頑張りすぎないこと」がお子さんの発達にも良いからです。
真面目なお母さんほど、手に負えないと感じるわが子をより厳しくしつけてしっかりさせなくちゃ、と頑張りすぎてしまいます。
特に、動きが大きく落ち着かなくて、いつも目が離せない注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性を持つ子どもは、何度言っても聞かないことがほとんどです。
だから、特に厳しく叱られがち。
それでも行動が変わらないのは、叱っている声が理解できるレベルで脳に届いていないからなのです。
子どもの癇癪やぐずりをなくしたいママはいますぐこちらをチェック!▼
3歳からはじめよう|癇癪ぐずりをピタッと止めて発達をグーンと加速する!「育てにくい子」を卒業するための3ヶ月計画
子育て=脳育て。コミュニケーションで脳をぐんぐん育てませんか
発達障害・グレーゾーンの子どもの特性があらわれる原因は、脳!
「子育て=脳育て」と自然とイメージする方はほとんどいないと思います。
なぜなら、体の臓器のひとつである脳は、勝手に育っていくものでしょ?という認識だからです。
しかし、発達障害やグレーゾーンの子どもたちの特性は、脳の一部の発達が遅れている状態が原因にあり、一見普通に見えても実は…ということが起こり得ます。
それが、癇癪だったり、感覚過敏だったり、不安感の強さだったり…と現れてくるのです。
脳は、場所によって働きが違いますから、お子さんの特性のタイプによってサポートしたい部位は異なりますが、幼ければ幼いほど、得意を伸ばせば周りが付いてくるので、「どこをサポートするか」よりも「どうサポートするか」が非常に重要です。
あわせて読みたい!▼お子さんの脳タイプは?
脳を育てるための3つの栄養素
では、どうやって子どもの脳育てのサポートをするのか。脳を育てるための栄養素を、あなたは知っていますか?
①糖
②酸素
です!あれっ?なんだ、たいしたことないな。と思いますか?
そう、現代の日本でこれらの2つが不足している子どもはほとんどいません。
では、何が脳の発達のスピードを左右するのか。
それは、3つ目の栄養素である、③コミュニケーション。
発達障害の特性を持つ子どもたちは、ある一部の脳の成長が遅れている状態であるので、状態を改善するにはゆっくり発達している部分を成長させることが第一の処方箋です。
現代に脳を成長させる薬はありませんし、①糖②酸素を意識してたくさんとって脳に送る!ということは難しいですよね。
だから、ただひとつの改善策は③コミュニケーションを変えることなのです。
お花に水やりをするときに、わざわざ汚い水や、育ちに悪い影響がありそうな水を選ぶ人はいませんね。ましてや、お花ではなく代わりのきかない、わが子のことです。
ぜひ、育ちが加速する栄養(コミュニケーション)を選びとって与えてあげて、お子さんの脳を成長させてほしいのです。
あわせて読みたい!▼
質の良い栄養をお子さんの脳に与えるための2つの対応
言っても言っても変わらない。どんなに怒っても変わらない。
そんなお子さんへの対応について、すぐにできることと、時間をかけてやっていってほしいことに分けてお伝えしますね。
「頑張って伝える」のをやめて、3秒待つ
目先の対応としておすすめなのは、お子さんへ「言う」のをやめて、3秒待ってみること。
脳を育てるための最も大切なコミュニケーションのポイントは、ポジティブであることですが、
「お子さんのために」と、お母さんが必死に頑張ってかけている言葉、「ポジティブ」で「良質な声かけ」でしょうか?
きっと、怒って声をかけてもお子さんには届かないし、お母さんは疲れてしまうし…
親子ともに良いことはないはずです。
それなら、「頑張っていっぱい伝える」のを、一度やめてみてください。
我が子の「トリセツ」を作る
そして、長期的に考えて、お母さんにやっていってほしいこと。それは、わが子のトリセツをつくることです。
あなたは、頑張って頑張って、今まで子育てをされてきましたね。決して、お子さんのぐずりに対して、今まで何もして来なかったわけではありません。
ただ、今まで見聞きして得た情報が、あなたのお子さんにぴったりマッチしなかっただけ。
けれど、それはあたりまえのことなのです。なぜなら、どんな本にも、どんなネット情報にも「あなたのお子さんの育て方」は書かれていないから。
これさえやっておけば、大丈夫!といわれる子育て法でさえ、あなたのお子さんに全てぴったり当てはまるかといわれたら決してそうではありません。
では、どうすれば、ぴったりの育て方=取扱説明書を作れるのか。
それは、コミュニケーションを繰り返し、ぴったりあった対応をお母さんが見つけることです。
わが子の困りごとやつまづきごとに対して、こうすればクリアできる!を積み上げていってほしいのです。
それが、わが子ファースト、ぴったりあった質の高い関わりになります。
個別相談会では、あなたとお子さんにぴったりのコミュニケーションの方法を、オーダーメイドで作っていきますよ。
執筆者:みつぎあやこ ▼子どものぐずぐずをおさめるアイディア、発信中です!ぜひご登録ください。