図鑑もテレビも毎回同じものばかり…この子興味の幅が狭いかも、もしかして自閉症なの?と心配になっているママに知って欲しい。好きなことがはっきりしている子は、成長するチャンスがたくさん。好きの力を活用し興味の幅を広げるサポート法をお教えします! |
電車しか興味ない息子に悩んだ過去
我が家の息子は、1歳を過ぎたあたりから乗り物を見るのが大好き。
特に電車に強い興味を示し、一日中電車の図鑑や映像を見ていても飽きないくらい、のめり込んでいきました。
周りの子は、親子教室で楽しそうに運動していたり、公園に行くと同年代の子と遊具で遊んでいるけど、うちの子は電車ばかりで身体を動かすことやお友達と遊ぶことに興味なさそう…。
なんでだろう?と疑問に思い、「子ども 電車しか興味ない」とウェブ検索すると、“自閉症”の文字。
当時の私は、自閉症という単語に反応し、動揺してしまいました。
電車が大好き、好き過ぎて、他のものに目もくれない…それ、うちの子も!というお母さん、たくさんいらっしゃると思います。そして、過去の私のように不安に思っている方に知っておいて欲しいことがあります。
興味の幅が狭い子は自閉症なの?
自閉症=発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)の特性は、興味関心の幅が狭く偏りがある、と言われていますが、乳幼児期は、発達の個人差がとても大きく「恐竜ばっかり」「昆虫ばっかり」など、好きの範囲が狭いことや偏りが目につきやすい時期でもあります。
それが、自閉症の発達特性なのか、それとも一般的な幼児の発達なのか、専門家でも見分けが難しいと言われています。
ですが、ここで重要なのは、自閉症か自閉症じゃないか、ではなく、興味の範囲が狭いとどうなるのか?と考えることです。
なぜなら、興味の幅を広げるサポートの必要性が分かるからです。
興味の範囲が狭いと、行動の幅が狭まることがあります。
脳は実際に行動し経験することで発達しますから、行動の幅が狭まると発達しにくくなる、これが一番困ることです。
行動の幅が狭まらないように、興味の幅を広げるお手伝いをしてあげたいですね!
ですが、ここで注意してほしいことがあるんです!
次章で私の失敗談に基づき、子どもの興味の幅を広げる際の注意点についてお話ししていきますね。
診断名や言葉に振り回されず、しっかり子どもの得意と苦手を理解する視点も重要!こちらの記事が参考になりますよ▼
撃沈!私がとった間違った対応とは
電車ばかりの息子の将来が心配になり、電車以外のことに興味を持ってほしい一心で
・息子の意思に関係なく、習い事をさせたり
・電車関連の本やおもちゃなどを隠したり
電車からわざと遠ざけるようにしていました。
ですが、我が子の興味は変わりなく電車一色。
逆に電車に対して執着するようになり、電車に乗るときはこの車体じゃないと乗りたくない、などこだわりがひどくなってきました。
その子の“好き”を奪うことで、他のものに興味が移ることは残念ながらあまりない、と思い知った出来事でした。
その後、発達の学びを通して、子どもの脳が発達するには、正解や正論よりも、楽しさ・好き!の気持ちを活用することで伸びる!と、ヒントを教えていただきました。
子どもの好きを奪うより、好きの気持ちを活かせばいいんですよね!
さぁ、どうしたら、新しい世界は広がるのか?
我が家の例を参考に、子どもの“好き”から興味の幅を広げるお手伝いの仕方をお話ししますね。
子どもの“好き”を活かして興味の幅を広げるサポートとは
息子は現在6歳になりますが、身体を動かすことも好きでお友達と一緒に遊ぶこともできるようになり、「電車だけ」だったあの頃からは想像できないほど、息子の世界が広がり始めました。
私が息子に対してやったことはひとつ。
“子どもの興味があることを一緒に好きになってとことん楽しむこと”
具体的には、息子の好きな電車についてたくさん会話や体験をしました。
◆たくさん会話をする
一緒に図鑑を見ながら、「この新幹線は何県が終点なのかな~?何両あるの?」など質問したり、
電車のことを教えてくれたら、「良く知ってるね、すごーい!教えてくれてうれしい!」と褒めたり、
たくさん会話するのはもちろん、電車アニメを一緒に観て楽しんだり、テーマソングを覚えて一緒に歌ったりしました。
好きなことはどんどん吸収するので、電車と関連した会話を通して、文字の読み書き、数の概念、地理、空間認知など学びの要素として情報を入れてあげることもできますよね。
◆一緒に体験する
実際に電車に乗ったり、見に行ったりしました。
電車を見に行ったときは、絵を描くことも楽しみました。
実物をみて描くことは、じーっと見る力(観察力)、立体的なものをみる力(空間認知)が養えるのでオススメです。
今は難しい時期ですが、電車を見に外出することで、外の世界に触れたり身体を動かす良い機会となりますね。息子は、好きな電車を見に行くために目的地まで歩くことで、ずいぶんと体力がつきました。
そしてなにより、たくさんの会話と体験を積みかさねることで、自分だけの世界から人と関わるということにも興味を持つことができるようになります。
お母さんが自分の好きなことを好きになって一緒に楽しんでいる姿を体感することで、他人と物事を共有する楽しさが芽生えるキッカケとなり、人間関係の広がりにもつながります。
もし、子どもの興味に付き合うって大変そう…と思ったら、“子どもを楽しませてあげる”という視点から、“自分も楽しむ”や“子どもの将来の力につながる投資”など、視点を変えることでハードルがグンっと下がるかもしれません。
お母さんも一緒にワクワクして、お子さんと楽しい会話や経験がたくさんできるといいですね!
是非、お子さんの“好き”を認めて一緒に楽しんでください。
お母さんが想像しているよりも、もっとずっと広い世界を子どもは広げてくれる、そんな可能性を秘めているかもしれませんよ!
執筆者:ひきのなつき
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