子どもの片付けられない問題は脳のタイプ別「片付け法」で解決!

片付けられないのは、環境だけでなく脳の特性によるものがあります。脳のタイプに合わせた片付け法を知ると、工夫するポイントがわかります。親子で片付け上手になるだけでなく、生きる上で必要な力をつけられるお片付けコミュニケーションで、親子の笑顔を取り戻しましょう!

子どもの「片付けられない」の正体

子どもがおもちゃを散らかして、家の中がなかなか片付かない、片付けが進まないと、イライラしてしまうことってありますよね。

そこで片付けが苦手になってしまう理由を見てみましょう!

生活動線が長い

わざわざ片付けないといけない場所に収納場所があったり。

わざわざ部屋のあちこちからモノを集めてこないとやりたいことが完了しないという状態になっていたり。

これは「生活動線」と言われるもので、暮らしの中で、家の中をどんな風に移動しているのか?ということです。

この動線が長ければ長いほど片付けが面倒臭くなります。

定位置が決まっていない

「片付けができない」背景にはそもそも、使う人が使いやすい場所にものの定位置が決まっていない場合がほとんどです。

使うものを使いやすいように家の中に配置されていないと、ものが探せない状況になってしまいます。

子どもの特性

幼児期の子どもや不注意の特性のある発達障害の特性を持つ子どもたちは、生活動線が長いと移動している途中で何をしていたのか忘れてしまいます。目についたもので遊びだしてしまうということが、毎日毎分起こります。

また、モノの定位置が決まっていないとどこに「戻して」いいのかわかりません

片付けはちっとも完了しないし、家中にモノが散らかっていき収拾がつかなくなることが多いです。

子どもの特性と生活動線が合っていない、戻す場所が工夫されていないことにより、片付かない事態になります。

お母さん自身も片付けに苦手意識がある?

片付けに関しては、実はお母さん自身も苦手と感じている方も、結構多いのではないでしょうか。

家の中の片付け問題に着手するとき、お子さんの特性を知るのは大前提ですが、お母さん自身の特性にもちゃんと配慮する必要があります。

発達のでこぼこというのは、全然特別なことではありません。人には得意不得意が必ずありますが、これは全て脳のでこぼこに起因しています。

発達のでこぼこって?気になる方はこちらの記事をチェック▼

発達障害かどうか気になる、発達でこぼこっこ子育てのコツは「得意と苦手」の理解です!

お片付け=子どもを発達させるトレーニング

片付けの工夫を考えることは、子育てにものすごく大切なお母さん自身の力を身につけるための素晴らしいトレーニング方法です。

なぜなら子どもの目線に立って物事を考える癖がつくからです。

さらに、お片づけを通して自分の持ち物と向き合う過程は、子どもたちが生きていく上で とても大切な力を育む素晴らしいトレーニングになります。

決める力
工夫する力
行動に移す力

そして、

自分の特性とうまく付き合っていく力

お母さんが「片付け」の本質を理解して、子どもの目線で関われるようになると、こんなにもたくさんの力を子どもたちに授けてあげることができるのです。

特に、最後にあげた自分の特性とうまく付き合う力は、でこぼこキッズたちの一生を支える力になります。おまけに家も綺麗になります。

そこで、まずは脳の特性を知っていきましょう!

脳のタイプチェック!

脳のでこぼこを知って、それぞれにあった片付けをやっていくのが一番効果が出ます!

ーーチェックリストーー

1.じっとしていたり一つのことを何時間も集中するのは苦手だ。

2.気が散りやすい反面、集中しているときは周りの音が聞こえないくらい集中してしまう。

3.思い立ったらすぐ行動してしまう。または、よく考えないで行動して失敗することがよくある。

4.空気を読むのは実は苦手。

5.広く浅く友人関係を広げるよりも友達は一人でいいタイプ。むしろ一人が結構好き。

6.結構こだわりがあり、自分ルールを柔軟に変えるのは苦手。

7.緊張しやすく、どんどんネガティブな空想が広がって不安になってしまう。

8.ちょっとしたことですぐにカッとなってしまう。その割にすぐ落ち込む。感情の起伏が激しい。

9.悲しい映画を見ると感情移入しすぎてしまい立ち直るまでに時間がかかる。

さて、どこにいくつチェックがつきましたか⁇ このチェックリスト、実はこんな構成になっています。

1〜3:「行動」タイプの脳の特性(ADHDタイプ)

4〜6:「社会性」タイプの脳の特性(アスペルガータイプ)

7〜9:「感情系」タイプの脳の特性

大人も子どもも、どれか一つのタイプだけ!ということはほとんどなくて、少しずついろんな特性を混在して持っていることが実は多いです。

大事なのは、自分は、もしくは我が子は、どの特性をどのくらいの強さで持っているのか?ということをきちんと把握すること。

そのでこぼことどんな風に付き合っていけばいいのか?を知ることが大事です。

脳の特性に合わせた片付けのポイントはコレ!

では、脳の特性に合わせた片付けの対応はどうしたらいいのか。解説しますね!

タイプ① 行動タイプ(ADHDタイプ)

行動タイプにたくさんチェックが入った方が困るお片づけ問題はズバリ、あちこちにものが散乱してモノの定位置が決まらないです。

あちこちにモノを置いて忘れてしまうということが多く、片付けがもっとも苦手なタイプです。

このタイプの人は常に未来を見ていますので、過去を振り返らず生きているポジティブな人が多いです。だけど、家は散らかっています(笑)

頑張って素晴らしい収納の仕組みを作っても、そもそもその場所に片付けられないという現象が起こります。

ですので、自分の1日の行動をよく観察して、モノが放置されやすい場所に収納場所を作ってしまうのが一番うまくいきます。

これはADHDタイプの子どもも同じです。

収納に子どもが合わせるのではなく、意識しなくてもできるくらい子どもの行動パターンにあった収納を考え抜くことが大事です。

玄関にランドセルが放置されるなら玄関にランドセルの定位置を作ればいい。

リビングにパジャマが放置されるなら、リビングにパジャマ置きを作ればいい。

この発想で家中を見直すと家全体が過ごしやすい環境に早変わりします。 ぜひ試してみてください。

タイプ② 社会性タイプ(アスペルガータイプ)

社会性タイプのチェックにたくさん当てはまった多くの方が陥る片付け問題は、 ズバリ捨てられないです。

このタイプの方は、自分なりの揺るぎないこだわりを持っている方も多いはずです。

一つ一つのモノには自分なりの所有する理由があって、 断捨離が流行っているし、捨てるのが大事だと言われる。でも捨てられない!ということが多いです。

また、たくさんあると混乱しやすいのも社会性の特性ですから、今すでに家の中がモノで溢れていると何から手をつけたらいいのかわからないと言うこともよくあります。

さらに、社会性タイプの方は不安になりやすい方も多いですから、大量のストックを捨ててしまうことに漠然とした不安を持つことが多いです。

このタイプの方は、知的に理解して納得することがとても大事です。

結論から言うと、モノを減らさなければ片付けはうまくいきません。

だからと言って、無理やり減らすのではなく、こうだからこれは減らしてもいいのね!困ったときはこう考えればいいのね!というセオリーをきちんと学ぶことがこの「社会性タイプ」のお母さんには必須になります。

この特性、アスペルガータイプのお子さんも同じです。

社会性の特性がある子にはその子の論理できちんと納得してから物事を進めることが必須です。

消しゴムの所有数は2個でいい。なぜなら〜

ボールペンの所有数は3本でいい。なぜなら〜

おまけのモノは決してもらってはいけない。なぜなら〜

と、「なぜなら」の部分をしっかり学ぶことで片付けの効率がグーンと上がります。

アスペルガータイプの子は知的に高かったり、真剣に地球の平和を願うような、優しい子も多いですから、この機会に環境問題について一緒に考えてみるのもいいかもしれませんね。

タイプ③ 感情系タイプ

感情系タイプの中でも、特にチェックリストの「9」に当てはまる、感受性が豊かで敏感すぎるタイプの方は他人の価値観」が気になりすぎる!と言う厄介な特性があります。

雑誌やブログなどで紹介される素敵なライフスタイルに影響されすぎて、あたかもそれが正解のように感じてしまうことが多いです。そして、そんな風に素敵にできない自分はダメだと勝手に落ち込む…。

大事なのは、雑誌のようなスタイルではなく、そこで暮らす人みんなが使いやすく心地やすい環境かということですよね。

「感情系」タイプでは社会性の特性も一緒に持っている方が多いので、その場合は社会性の強みでもある「知的に理解し納得する力」を使いましょう。

片付けができる子になるお母さんの対応とは?

子どもをよ~く観察すると、ヒントが見えてきます!

・朝起きて、どんな風にパジャマを脱いでいる?
・そのパジャマをいつもどこに置いている?
・園や学校の準備をするのに部屋を何回往復している?
・モノがあちこちになっていて探し物をしているのはどんなとき?
・おもちゃで遊ぶときはどんな風に遊んでいる?
・その遊んだおもちゃはどこにどんな風に放置される?

子どもの行動をくまなく観察するを、まずは3日取ってみてください。

次に、上記の脳のタイプに合わせたポイントを押さえて片付けの工夫してみましょう!

ADHDタイプがあれば、その子の注意の持続時間(覚えていられる時間)に合わせて、生活動線を工夫したり。

アスペルガータイプも持っているなら、こだわりの特性に合わせてモノの配置を決めてあげたり。

まずは観察して、うちの子、どうして片付けられない?家のどこを変えてあげたらもっとできるようになる?と仮説を立てることを徹底的にやりましょう。

そして、一番大事なことがあります。

おもちゃを元に戻せた、ごみを捨てられた、など子どもが自分からできたときは褒めてください!

片付けもコミュニケーション!

この親子のコミュニケーションを通して子どもの脳を発達させてあげたいですね(^^)

執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)

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