ADHD傾向の子どもの度を超えた多動ぶりに困ってしまったときに、子どもがその場で変わる!マル秘テクニックがあったら助かりますよね。ネガティブな注目をされやすいADHD傾向の子どもには、言葉を使わないポジティブコミュニケーションがおすすめです。 |
ADHD傾向の子どもの度を越した多動ぶりに困ったことはありませんか?
公園や公共の場所で、発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向の子どもが暴れだしてしまう。そんな光景を一度くらいは見たことがあるかもしれないですね。
我が家も、子どもたちとあるキッズコーナーで遊んでいたとき、どこからどう見ても多動な外国人の男の子がキッズコーナーに飛び込んできたのです。
その男の子は、無言で走り回って娘たちが作っていた積み木のお家を見事に蹴散らし、自分の持ってきたボールを投げつけるという多動ぶりで、全く止まる様子がありません。
私はしばらく男の子を観察していました。すると、男の子と目がチラチラと合うことに気づきました。
ネガティブなコミュニケーションを浴びることが多いADHD傾向の子ども
普段、ネガティブなコミュニケーションを浴びることの多い彼のようなタイプの子どもは、ネガティブ発信にとても敏感です。
こちらが少しでも敵意を見せようものなら、彼とのコミュニケーションはそこで終わってしまいます。
しかし、男の子の視線は、コミュニケーションを取りたがっているオーラ満載だったのです。
その場で多動がおさまった!?マル秘テクニックとは
私はあることを試みました。それは…
外国人の男の子が激しく蹴散らして飛び回っているときは全く反応せず、フッと止まってこちらを見たときにニコっと笑う。これを数回繰り返したのです。
言葉を使わないでできる!ポジティブコミュニケーション
私がしたことは、ポジティブコミュニケーションです。
「きっと彼はいろんなところで怒られまくっているだろう」と推測できたので、ネガティブな注目をせず、ポジティブなアイコンタクトをとりました。
つまり、「肯定的な注目」だけを徹底的に送り続けたのです。
すると、男の子は誰かの物をわざと蹴ちらしたり、危ない行為をする多動ぶりが明らかに減っていきました。
そのタイミングで今度は、肯定レベルをあげてみました。男の子の遊びに「おぉ〜」と反応したり、ボールを渡して私と子どもたちの遊びにそれとなく誘ってみたりしたのです。
すると、表情は変えないものの目のキラキラが変わりました。
「お、この人、怒らないぞ!しかも、遊んでくれるじゃん!」という彼の心の声が聞こえました。
「お、この人、怒らないぞ!しかも、遊んでくれるじゃん!」という彼の心の声が聞こえました。
この間、言葉のやり取りは一つもありません。私が徹底して送り続けたのは、肯定的な注目のみ。それも、言葉を伴わないノンバーバルな肯定的注目です。
そうすることで、その子は、もちろん多動という特性はありましたが、度を越した危険な多動ぶりをしっかりとコントロールするようになったのです。
周りの乳幼児のお母さんからも少しずつ受け入れられる雰囲気が発せられ、彼もニコニコして我が娘たちと一緒に遊び始めました。
ADHD傾向の子どもには、ポジティブなコミュニケーションを心がけよう
もし、周囲の大人がその男の子に対して「危ないだろ!親は注意しないのか?おい、聞いてるのか!?」と繰り返し罵倒していたらどうでしょうか。
ネガティブな話し方や言葉の威力にびっくりして、周りのお客さんもだんだん眉を潜めてしまいますよね。
単なる言葉です。自分に向けて発せられている言葉でもありません。
けれども、聞いているだけで、胸が苦しくなりませんか?
言葉の威力って本当に大きいのです。
言葉の威力って本当に大きいのです。
そんな言葉を浴びる回数が多い彼のような子どもたちの心はどうでしょう。
ネガティブな言葉は、じわじわと子どもたちの自尊心を壊していくのではないでしょうか?
普段私たちが何気なく発している言葉も話し方も、人の心を壊すほどの威力を持っているかもしれません。
それを理解した上でコミュニケーションしていきたいですね。
「自分のことをネガティブに見ているのか?ポジティブに関わってくれるのか?」子どもは大人のことをとてもよく見ています。
特に、発達障害・ADHD傾向の子どもは、感じ取ることにすごく優れているお子さんが多いです。
だからこそ、コミュニケーションの基本を「肯定」モードにしておくことが大切なのです。
多動のように目につきやすい行動には、つい感情にまかせたネガティブな話し方やコミュニケーションをしてしまいがち。
だからこそ、周りの大人が冷静に「ポジティブな話し方に変換できないか? 」と考える癖をつけていきたいものです。
執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)
(お母さんの小学校★ななほし代表)
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