健診や発達相談のときに「様子をみましょう」と言われたことはありませんか?ですが、発達サポートでは「様子をみましょう」という助言はありません!言葉が遅い子どもに早い発達サポートが必要な理由とその方法をお伝えします。 |
発達サポートに「様子をみましょう」という助言はない
健診や発達相談のときに「様子をみましょう」と言われことはありませんか?
健診や発達相談の場では、「様子をみましょう」という言葉が、一つの処方箋のように使われているのが現実です。
そして、幼児期はとくに「様子をみましょう」となりやすい傾向にあるのです。
ですが発達サポートに「様子をみましょう」という助言はありません!
この記事では、「様子をみましょう」と言われた場合、どのように対応すればよいのかをお伝えしています。
私も「様子をみたら?」と言われ悩んでいました
私には年長の男の子がいます。
息子が2歳を過ぎたころ、「息子の言葉がゆっくりかな?」と悩んでいたときにも、
「男の子なら、そんなもんよ。」
「もう少し様子みてみたら?」
「3歳前ならそれくらい普通じゃない?」
「そんなに心配しなくても、もう少し様子をみたらいいじゃん」
と「様子をみたらいいよ」というメッセージをたくさんもらいました。
励ましてもらえて、「そのときは」とても気持ちが楽になりました。
けれど、何も変わらない現実にやっぱり私の育て方がよくないのかな…と、悩みの中に戻ってしまう…そんなことの繰り返しだったのです。
特に男の子の言葉の悩みが「様子をみたらいいよ」となりがちなのにもきちんと理由があるのです。
なぜ、様子見になりやすいのか?
そして、様子をみるだけではいけない理由はなにか?
次の章で、ある親子のエピソードを元に解説します。
「様子をみましょう」と言われる理由
言葉の発達については、「様子をみたらいいよ」と言われる傾向が特に強いと感じます。
そう感じた、あるエピソードをご紹介します。
相談しても「◯ヶ月後まで様子をみましょう」と言われる現実
私は以前、子どもの相談機関で働いており、ある1本の相談電話がかかってきたことがありました。
お母さんからの相談が多いなか、お父さんからのお電話で、とても不安そうな声で早口にお話しされていました。
相談は、3歳の息子さんのことでした。3歳児健診で、言葉の遅れを指摘され、医療機関を受診して来られたとのことでした。
診察した小児科医からは、
「まだ、診断は出せません。もう少し様子をみましょう。2ヶ月後にまた来てください」
そう言われたそうです。
2か月が経ち、
「何か検査をされるのかな…これまでの子育てとか、養育環境とか詳しく聞かれるのかな…自分たちの子育てを責められるかもしれない。」
そんな不安を抱えながらの受診だったそうです。
診察はあっという間に終わり、聞きたいことも、不安に思っていたことも聞けず仕舞いだったとのことです。
そして、お父さんはこう続けられました。
「今、何か息子にしてやれることはないんでしょうか?」
「2ヶ月何もしないなんて、不安で仕方がないんです。」
その医療機関の事情は少し聞いていたので、枠に入り切らない診察予約をなんとかこじ開けての2ヶ月後の診察。これが精一杯なのはわかりました。
「様子を見ていればそのうち発達するのではないか」という期待
「それくらい急速に変化していくなら、様子をみていれば、そのうち伸びてくるでしょう。」
「様子をみていれば今より特性がはっきりしてきて、診断もしやすくなるでしょう。」
となりやすいのが幼児期です。
ですが、子どもの発達は待ったなしです。
大人からすれば、2ヶ月様子をみるだけですが、脳の発達からみれば2ヶ月も様子をみてしまうのは、本当にもったいないことなのです。
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待っていれば、言葉は増えるかもしれません。
では、それはいつでしょうか?
その間、モヤモヤ不安を抱えながら待つのか、相談電話のお父さんのように「今できることは?」と何か手立てを探すのか。
どちらが、お子さんの伸びにつながるかは明らかですよね。
実際、このお父さんが相談するという行動をされた結果、息子さんの発達がサポートできる相談先につながることができたのです。
個別相談会では、「様子を見ましょう」とは言いません。
お子さんの様子を伺った上で、今すぐできることをお伝えしていますから、お子さんの発達を加速させるためにもぜひ、ご相談にいらしてくださいね。
執筆者:はしうえゆか
▼「お母さんの小学校★ななほし」主宰:石澤かずこのメールマガジンはこちら