「あれどこ置いたっけ?」探し物が多い発達障害の子どもはいつも物をどこに置いたのか忘れてしまい探し物ばかりしていませんか?「どうしてちゃんと片付けておかないの?」と言ってしまうこと多いですよね。発達障害の子どもが物をどこに置いたか忘れないための解決のヒントをお伝えします。 |
発達障害の子どもの探し物が多い日常にうんざりしませんか?
「あれ?どこに置いたっけ?」「お母さんハンカチどこにある?」「ないない~」
こんな朝の光景よくありませんか?
子どもが幼稚園に持って行くハンカチ、お箸、または大事なおもちゃを失くしてしまい探し物をしていることって多いですよね。
発達障害の子どもが物をどこに置いたか忘れて、探し物が多いことはよくあることです。
発達障害の子どもはその特性から
・物をどこに置いたか忘れる
・すぐに物を失くしてしまう
・見つけることができず探し物ばかりしてしまう
ということが起こります。
朝からパニックの子どもに「ちゃんと片付けしていないからでしょ」「どうしてちゃんと置いておかないの」と怒ってしまうお母さんも多いはずです。
子どもが物を失くす→お母さんが怒る→子どもも怒る→また失くす
というスパイラルが続いてしまい、いくら注意しても探し物がなくならない。
注意すればするほどできない…逆効果になってしまい、もううんざりしちゃいますよね。
【お片付け特集】第4話は、探し物が多い発達障害の子どもが物をどこに置いたのか忘れない解決のヒントをお伝えします。
どこに置いたか忘れる原因3つとは
発達障害の子どもはどうして物を置いた場所を忘れて探し物ばかりしてしまうのでしょうか?
原因は主に3つあります。
◆整理整頓・片付けが苦手
発達障害の子どもはもともと整理整頓や片づけが苦手な傾向があります。
そのため、置き場所を決めていない→物を失くしやすいことが頻繁に起こってきます。
整理整頓や片付けが苦手なので「物が多い」「どこに置いたらいいのかわからない」「片付けの仕方がわからない」こんな状態が続いています。
そのため、どうしても探し物が多くなってしまいます。
◆ワーキングメモリが低い
発達障害の子どもはワーキングメモリが低いことが多く、どこに置いたか覚えておけません。
片付けをしても、それをどこにしまったのかを忘れてしまうので、結果として探し物が多くなります。
また、子どもは「ハンカチはかばんに入れた」と思っていても、記憶があいまいで、実は机の上の置きっぱなしだったということもあります。
◆不注意で衝動的
不注意・衝動的という特性も関係しています。
不注意で物を失くしやすくかったり、探し物が目に入らずにいつまでたっても見つけられないという状態になってしまいます。
衝動的で気になる物があるとそちらに注意を向けてしまい、今まで手に持っていた物の存在自体を忘れてしまい、無意識のうちにそこにポンっと置いてしまうこともあります。
以上のような理由で探し物が多くなってしまいます。
発達障害の子どもの特性を理解して探し物が少ないスムーズな生活ができるといいですね。
探し物がなくなるための解決のヒントとは
ここからは、発達障害の子どもが物をどこに置いたのか忘れず、探し物が少なくなるための解決のヒントをお伝えしていきますね。
◆使うもの同士で置くコーナーを決める
整理整頓が苦手でそもそも物をどこに置いたらいいのかわからない子ども。
おもちゃをどこに置くのか、幼稚園のバックやハンカチをどこに置くのかをあらかじめわかりやすく決めておきましょう。
例えば、幼稚園の準備をするときに、物を探しながらあちらこちら動きまわっていると時間がかかります。
そのためあらかじめ「使う物同士」をまとめてコーナーを作っておくようにしましょう。
幼児にとって多くの場所はわかりにくいので3つのコーナーを作ることをお勧めします。
・幼稚園コーナー:幼稚園バッグ、帽子、ハンカチ、ティッシュを幼稚園セットして同じ場所に置くようにします。
・お出かけコーナー:洋服や靴下など外に出かけるときに必要な物をまとめて置きましょう。幼稚園コーナーの横に置けばスムーズに朝の準備ができ、朝の探し物は一気に減りますよ。
・おもちゃコーナー:リビングにコーナーを決めて置きましょう。おもちゃはここに置いているので、ここに来ればほしいおもちゃがあるという状態を作っておきましょう。
各コーナーはわかりやすく子どもが理解できるように工夫し、お部屋の環境を整えましょう。
またお母さんがスモールステップの声掛けをして元のところに返す習慣をつけていきましょう。
おもちゃをどこに置いたらわからない場合はこちらの記事も参考にしてください
◆「見える」収納が決め手
親としては見えないほうがスッキリしていて、片づいているかなと思うんですが、子どもにとって中身が見えないというのはかなり不利になっています。
ワーキングメモリが低いので、この箱には何が入っているのがわからなくなり、結果として物をどこに置いたのかを忘れてしまうのです。
それを防ぐために、使用頻度の高いものは「見える」状態で収納できるようにしておくと覚えておきやすいですよ。
中が見えやすい透明の箱や袋に入れて中が何が入っているのかわかりやすくしておきます。
また、衝動的なので必要以上に他の物に注意を向けないためにも、使用頻度の低い物や今は必要ない物は見えないようにフタを閉めておいたり、引き出しに閉まっておくなどして、注意を向けないようにしておくと効果的です。
◆必要な物だけにする
物が多いと整理整頓が難しくなり、どのくらい持っているのかわからなくなります。また、子どもは物を失くしてもまだあるからいいかと思って、失くすことに抵抗がなくなってしまいます。
物が多いと頭の中が整理しにくいため、物を少なくして必要な物だけにすることで、片付けが簡単になり、物を大切にする気持ちも育ってきますよ。
物を減らす方法はこちらの記事も参考にしてください
今回は探し物を減らすための解決のヒント3つをお伝えしました。
子どもの特性を理解してできることを増やす環境を整えてあげましょう。子どもの頃にできた習慣は大人になってからも必ず役に立つはずですよ!
次回の【お片付け特集】は、▼第5話!▼
苦手な片付けを親子で克服!ADHDキッズと親子で成功した方法とは「お片付けチーム」作戦についてご紹介します!
執筆者:石井 花保里
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