「幼稚園行きたくない」と言う発達障害の子ども。その原因と行きしぶりを解消する方法はこれ!

発達障害の子どもが「幼稚園行きたくない」と言う原因は、「記憶力が良いこと」かもしれません。行きしぶりを解消するために、休日の過ごし方を見直してみませんか?意識してほしいことはたった一つ。記憶力の良さを利用して、良い記憶のみをインプットしていきましょう!

休み明けは発達障害の子どもの「幼稚園行きたくない…」が起こりやすいタイミング

夏休み明け、冬休み明け、ゴールデンウィークやシルバーウィーク。長期のお休みのあとは「行きしぶり」が出やすいタイミングです。

大人だって、「仕事行きたくないな〜」なんて思いますから、子どもなら当然のことだろうと思ったり、きっとそのうち慣れて笑顔で登園するだろうと希望を抱いたりしてしまいますね。

特にゴールデンウィーク明けは、新しい環境に飛び込んでいったばかりの大きな変化のタイミングですから、元々新しい場所への適応が苦手なでこぼこキッズたちにとっては、お休みあけは脳のエンジンをかけるのにたくさんのエネルギーがかかります。

ここで注意しないといけないのは、長期休みに入る前に保育園や幼稚園で子どもたちがどんな記憶を脳の中にためてきているか?ということです。

「行きしぶり」を繰り返す子どもの脳内では、「幼稚園へ通う」=「嫌なこと」というネガティブな記憶が繰り返し積み重なっていきます。

幼児のうちは、まだ年齢的にもきちんと記憶を整理して脳の中にしまうことができないので、「楽しいこともあったけど、このときは嫌だった」という大人のような認識ができず、「なんとなく嫌」という記憶の塊として子どもたちの脳の中に蓄えられていきます。

幼児の脳は良くも悪くも柔軟ですから、毎日繰り返される行動は「脳のクセ」として強く残っていくのです。

癇癪を伴う行きしぶりにヘトヘト…というあなたはこちらをいますぐお手にとって読んでみてください!▼

行きしぶりの原因となる「記憶」

では、行きしぶりの元凶となる「記憶」について解説をしていきます。

お子さんの「記憶」の状態を知るチェックリスト

まずは、お子さんの「記憶」の状態を知ることが大切です。下記のチェックリストに取り組んでみてくださいね!

(このチェックリストは、「チェックがあるから発達障害です」というものではなく、チェックが多ければ多いほど行きしぶりの根っこに記憶のケアが必要なお子さんかもしれませんよ〜という目安として使ってくださいね^^)

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<「記憶」対策の行きしぶりチェック>

✔ 人の気持ちを想像するのが苦手
✔ 空気を読むのが苦手だったり逆に深読みしすぎたりする
✔ こだわりや融通の効かなさがある
✔ 暑さ、寒さに弱い
✔ 自分なりのルーティンが強く、崩れると不安になったり機嫌が悪くなる
✔ 抱っこが嫌い
✔ 友達がいなくても割と平気
✔ 昔のことをものすごく鮮明に覚えている(特に嫌だったこと)
✔ 急に昔のことを思い出して怒り出したり、悲しくなったりする
✔ 人が怒られていると、自分が怒られているように感じるようだ
✔ 思い通りにいかないとひどく怒ったり泣いたりする
✔ なぜか絶対に懐かない人がいる

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いかがでしたか?一つも当てはまらない、という人のほうが珍しいかもしれませんね。

たくさんチェックがある=「社会性の特性」があるかも

チェックリストにたくさんチェックの入ったお子さんは、脳の特性として「社会性」の特性を持っています。

注意が必要なのは、良くも悪くも記憶力がいいこと。特に、ネガティブな記憶に関してピカイチの強さを持っていること。

嫌なことを優先的に、しかも強いインパクトを持って記憶してしまうし、それをなかなか忘れられない、という脳の特性を持っています。

記憶というのは、いろんなきっかけで思い出されます。

幼稚園の帽子をかぶる、とか
幼稚園のカバンを見る、とか
ランドセルを背負った瞬間、とか。

一気に蘇った「なんか嫌な記憶」に圧倒されてしまうと「なんとなく、学校行きたくない」「幼稚園行きたくないっ!」と子どもの脳が反応します。

子どもの心を守る防衛反応でもあるため、この脳に染み付いた記憶をポジティブなものに塗り替えていく作業が伴う分、対策が難しいし、放置すればするほど修正が大変になっていくというわけです。

子どもの脳タイプについて詳しく知りたい方はこちら▼

「記憶力がいいこと」を逆手にとって対応しよう!

幼児の脳の中では、時系列に物事を切り離して記憶を整理することができません。

昨日あったことなのか、ずいぶん前にあったことなのか、幼児期の子どもたちと話していると支離滅裂になることはよくありますよね。

特に、発達障害やグレーゾーンのある子どもたちは、大きくなっても時系列の記憶の処理が苦手なことが多いですから、よくよく話を整理して聞いてみると何年も前のことを話していた!なんてことはよくありますよね。

この特性を逆手にとって、「なんか良い感じ!」という状態を脳内に作ってあげることをオススメします^^

子どもの困りごとは「才能」かも!?あわせて読みたい記事はこちら▼

良い記憶をインプットすることにフォーカスする!休日の過ごし方

「行きしぶり」がすでに起こってしまっているお子さんにやってほしいことはたった一つです。

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休日の過ごし方を思い出してみて。「良い記憶」をインプットできていますか?

それは、良い記憶をたくさん脳にインプットすること。

そんなこと〜!?と思うかもしれませんが、意識していないと意外と実行するのは難しいのではないでしょうか?

特に、思い出してみてほしいのは、子どもたちと一緒に過ごす休日の様子。

「平日頑張っている分、休日に楽しい記憶を作ってあげたい!」と思えば思うほど、パパやママは張り切って休日の予定を立てますね。

そして、大人の計画した予定通りにイベントや予定をこなそうとして、ちっとも動かない我が子やわがまま(に見える)行動に大人がうんざりして、子どもが叱られて1日が終わるパターンです。

心当たりはありませんか?これだけは絶対にやってはいけません。

行きしぶりを起こしている子どもは、脳がいっぱいいっぱいの状態

すでに行きしぶりが始まっているお子さんは、脳がいっぱいいっぱいの状態です。

いっぱいいっぱいのとき、弱いところの特性が噴出してきます。

落ち着きのない子もっと落ち着きがなくなるし、

気持ちのコントロールの脳が育ちきっていない子は癇癪が起きたり、すぐ泣いたり、すぐ怒ったりといつもに増して喜怒哀楽が激しくなります

それを本人が努力で抑えることはできません。
彼らが平日頑張って、幼稚園や学校という「社会」に適応しようとしてきた疲れが噴出しているからです。

大人がこれに巻き込まれて感情的になってしまっては、子どもたちの脳の悲鳴は癒されることなく次の悪い記憶つながってしまいます。

ここは私たち大人が、グッと「大人」になってあげましょう。「荒れるものだ」と覚悟を決めるのです。

その上で、どうやったら良い記憶をたくさんインプットしてあげられるか?という視点で、休日の予定を見直してみてください。ギリギリセーフな予定は厳禁です。

良い記憶を蓄積する!休日の過ごし方はこれ

では、具体的にはどんな風に準備をすればいいのか?

我が家が以前行った、「良い記憶のインプットする休日の過ごし方」を例としてお伝えしますね。参考になれば幸いです^^

嗅覚過敏と感覚統合の弱さのある長女は車が苦手です。ですが、習っているチアダンスの合宿に参加するため、1時間ほど車で送迎しないといけないことがありました。

初めの計画は、せっかくだから海の方を回っておいしいランチを食べてから送迎場所へ行こうか!という計画でしたが、お疲れモードの長女を見て急遽変更

(当時、長女の場合は行きしぶりはありませんでしたが、チックが少し出ていました。)

遠回りはせず、なるべく車に乗っている時間を少なく

車中は長女が好きな「鬼滅の刃」「セーラームーン」「君の名は」の音楽をエンドレスでかけられるよう音楽リストを編集。

家にストックしてあった酔い止めではなく、長女がこよなく愛しているドラえもんのパッケージの酔い止めを新たに買って、「この酔い止めならドラちゃんが守ってくれるね!」と言葉のおまじない^^

途中で休憩しても集合場所に間に合うように出発時間を早め、お昼も私が行きたいカフェじゃなくて、子どもたちが行きたいファミレスへ予定変更しました^^

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子どもにとって「良い記憶」のみになるように、ここまで徹底的に準備するのです。

普段のお子さんが究極に言うことを聞かなくなった状態を想像しながら、どう対応する?どう準備する?と計画して、良い記憶のインプットを意識してみてくださいね。

じゃあ平日はどう過ごしたら良いの?というあなたは、こちらの記事を読んでくださいね^^

本当は、お子さんの特性を一人一人アセスメントした上で、この計画でいこう!と細かくアドバイスしたいくらいです。。。

もし、一緒に作戦を立ててほしい!という方がいらっしゃったら、個別相談へお申込みくださいね^^

【休み明けの行きしぶりをなくしたいママへ】
個別相談会でお話を聞かせてくださいね。

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執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)

▼子どもの「幼稚園に行きたくない…」という行きしぶりや癇癪に困っている方を、一人にさせません!毎日情報を発信しています

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