字の書き取りに時間がかかる原因は目と手の連携!?幼児期にやっておきたい遊びながら苦手を鍛えるトレーニング10選

小学校に上がると、板書などノートに文字を書き写す作業がありますよね。字を書き写すのに苦労すると、学習意欲が下がってしまうことも。書き取りに時間がかかるのは、目と手の連携がスムーズにいかないことが原因かもしれません。その苦手を底上げする遊びトレーニングをご紹介します。

文字の書き取りが苦手だと自信もやる気もなくなる!?

小学生になると、黒板を見ながらノートをとったり、見本の字を見て書く宿題があったり、書き取り書き写す機会が格段に増えますよね。

わが家の息子が小学1年生の終わりに、隣の席の子から「字を書き写すのが遅い」と言われショックを受けていたことがありました。

息子の中では、「字を丁寧に書ける」ことが自信となっていたため、スピードについてはノーマーク。

家では誰とも比べられず私からは褒められマイペースにやっていたので、余計にショックだったのでしょう。

確かに息子は文字を書き写す作業がゆっくりなので、そう指摘されても仕方がありません。

書き写すスピードが遅いことで、周りから指摘されたり時間内に書き終われないことがあると、「書く」ことに自信がなくなってしまうこともありますよね。

それだけでなく、書くのが遅く授業についていけない、授業が分からない、分からないから楽しくない、楽しくないからやらない…と、学習に対する意欲の低下につながってしまうこともあります。

ですが、親としては必要以上に自信をなくし新しいことを知れ学べる学習のチャンスを逃して欲しくないですよね。

そこで!

なぜ字を書き写すことに時間がかかってしまうのか原因を探るとともに、どうしてあげたらいいのか?を発達の観点からお話していきますね!

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書き取りに時間がかかり過ぎる原因は「目と手の連携」

黒板の文字をノートに写す「板書」に時間がかかったり、大変さを感じる理由は様々あると考えられています。

視覚機能視覚過敏が関わって書き写し作業が苦手になる場合や、ワーキングメモリの弱さ目と手の連携の苦手さが原因の場合もあります。

今回こちらでは、目と手の連携の苦手さにスポットを当ててお話しますね。

目と手の連携の苦手さとは?

板書の写しやノートをとる作業は、目と手を連携させて行う動作です。

「板書を書き写す」動作を細かく分けると、

・黒板の字を目で追いながら
・ノートのどの部分に書くのかを確認し
・鉛筆を握る手を動かし
・指先の力を調整する

このような動作が組み合わさっているのです。

これは目と手の協応と言って、目から入った情報を元に手の力を調節し動かす動作のことです。

字を書き写すことは、目と手の協応運動です。

この動きに慣れていなかったり苦手があると、見本を見ながら字を書き写すことに時間がかかったり大変さを感じてしまうのです。

目と手の使い方が不器用な子のトレーニングはこの遊び

この「目と手の連携」をどうしたら鍛えられるか?が気になるところだと思います…が、

見て書く練習をたくさんさせたところで、やる気や自信を失ってしまっては本末転倒

そこで、まずは外に出かけましょう~!

目で見ながら手や体を動かす」を意識して遊ぶことで、間接的ですが目と手の連携の強化につながります。

楽しくてトレーニングにもなるお外遊びをご紹介します。

シャボン玉つぶし

大人がシャボン玉を作り、飛んでいくシャボン玉を追いかけて手でつぶしていく遊びです。

とても簡単にできるので、小さい子でも楽しめると思います。

水鉄砲で射撃

先ほどのと似ていますが、飛んでいくシャボン玉を目で追い水鉄砲で打つ遊びです。大人側が指定したものを打つなど、アレンジしてもいいですね。

砂場で迷路

砂場に枝などで道を書き、そこを車などのおもちゃを道からはみ出さないように通らせます。

くねくね道や坂など斜面を作っても面白いです。

砂場でジュース屋さんごっこ

大き目の容器にお水を汲んで、そこからおたまで小さめのコップにお水を分けていきます。大きな計量カップでも代用できます。

大きな容器から小さな容器に水をうつす動作も目と手を連携させていますよね。

砂場ならこぼしても大丈夫ですので、思い切り子どもにやらせてみてくださいね。

虫とり

チョウ、バッタ、トンボ、アリ…動く標的を良く見て、タイミングよく手を動かす虫とりも目と手の連携ですよね。

いきなりは難易度が高いので、アリなど比較的スピードがゆっくりな虫さんを手や網でつかまえる遊びから始めることもできます。

魚つかみ取り

虫とり同様、動くものを手でつかまえる動作で目と手の連携が鍛えられます。

はじめは、小さな池や小川で川上からさかなのおもちゃを流して、手や網ですくったり。

慣れてきたらレジャー施設などで本物の魚のつかみ取りをすると楽しいです!

ボールキャッチ

キャッチボールは難易度が高いので、初めはボールを転がして取ったり、上から落としたボールに触ったり。

そのボールをだんだん小さいものにしたり、スピードを速くしたり、子どもに合わせてアレンジしていくと面白く遊べます。

巨大ボールで球技

球技は目と手や足、身体を連携させて行うものですが、難易度は高めです。

ですので、使うボールを通常の倍の大きさですると、ボールがバットに当たる!シャトルがラケットに当たる!となり、球技を楽しみながら目と手を連携させる動きができますよ。

だるまさんが転んだ

手先を動かすことがまだ難しい場合は、「だるまさんが転んだ」のような目で見て体を使う遊びもオススメです。

子どもの身体の発達は、「粗大運動」という全身を使った動きがスムーズにできるようになると、「微細運動」という指先の細かい動作もできるようになります。

好きなものを見ながら書く写生会

対象物を見ながら自分のノートに目を移し、描いていきます。板書に似ていますよね。

なかなか難しいと思うのですが、好きなものならできちゃう場合もありますよ。

うちの息子は電車好きなので、駅や電車が展示されている公園に出かけて絵を描いています。

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お子さんの好きなこと興味のあるものから、遊びに誘うのがポイント。

どの遊びでも「よ~く見てごらん」を合言葉に、ニコニコゆるい感じで楽しみながらやってみてくださいね!

これらの遊び、すでに皆さんのお子さんもやっていませんか?そうです!普段の遊びの中に目と手の連携が強化できるものはたくさんあるのです。

紙とペンを持って机の上でやるもの、最新の療育や習い事など決まりきった枠の中で訓練をさせることだけがトレーニングではないんですね。

お外遊びを楽しんでいるときに、少しだけ意識して子どもの発達を伸ばすお手伝いをしてみてくださいね(^^)

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執筆者:ひきのなつき

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