9人に1人が乳がんになる時代。発達でこぼこ子育てに振り回され、ママ自身の健康を後回しにしていませんか?乳がんは早期発見・早期治療で、治る病気です。さあ今から、自己チェックを習慣化しましょう! “ともに生きるがん=乳がん” 検診へ行こう!! |
私、乳がん経験者です
5年前の43歳の誕生日、私は数日前に検査(針生検)を受けた病院に呼び出され、乳がんの告知を受けました。
長男が4歳、長女が2歳のときでした。
実録まんがで読んだことがあった「がん告知を受けて、ガーン」を、そっくりそのままに体験してしまいました。
さかのぼること8ヶ月前、乳がんを疑った私は、近くの病院を受診し、エコー検査を受けました。
数ミリの丸い“何か”が見えましたが、授乳中であったため「母乳で機械が大変なことになるから」とマンモグラフィーを敬遠され、医師に「良性だと思う。断乳してまで検査することないよ」と言われ、卒乳後に再度、来院するよう、勧められました。
5ヶ月後、検査依頼をしましたが、「卒乳直後だから」と検査を後回しにされてしまい、さらに3ヶ月後にエコー検査を受けたところ、数ミリだった何かは、2cm弱の「ミッキーマウスの横顔」にそっくりな形に広がっていました。
検査の結果、クラスⅤ(確実に悪性)、グレード3(悪性度が高い)と判明。
告知から1ヶ月も経たないうちに、外科手術を受ける運びとなってしまいました。
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子育てママに知ってほしい~乳がんについて
乳がんの発症が多い年齢を知っていますか?
実母が57歳と69歳のときに左右の乳がんを経験していたため、なんとなく『乳がんの発症が高い年齢は50歳代後半くらいからかなぁ、そのくらいの年齢になったら気を付けよう』と高をくくっていました。
しかし、調べてみると、日本人女性は世界と比べて特異で、30歳代から急増し、40歳代半ばで一度ピークがくると分かりました。
手術を受けた病院のデータを見ても、最も多い乳がん発症年齢は“44歳”!
『10歳以上、ズレてたー!!』『私、乳がん発症年齢だったんだ…』と、かなり衝撃を受けました。
乳がんは、早期に発見すれば治る(寛解する)病気です
さらに、生存率のデータを調べてみました。
ステージⅠ(しこりが2cm以下、リンパ節へ転移がない)…5年生存率100%、10年生存率97.6%
ステージⅣ(しこりの大きさを問わず、他の臓器に転移)…5年生存率40%、10年生存率18.3%
(国立がん研究センター2020年3月公表)
私の場合、しこりがギリギリ2cm以下であったため、ステージⅠでした。
あと少し、検査が遅れていたらと思うと、ぞっとします。
乳がんは、早期に発見し、早期に治療(標準治療)を受ければ、生きられる、治る(寛解する)病気なんです。
だから、ママ自身の体を後回しにせずに、しっかり、自己チェックしてほしいのです。
発達でこぼこの子育てをするママこそ、自己チェックで乳がん予防をしてほしい理由
我が国の第一子出産時のママの平均年齢は30歳を超えています。
つまり、子育て中のママが、ドンピシャ、乳がん発症年齢と重なっているのです。
私は、二児とも高齢出産で、両親は既に他界していましたし、夫の両親も高齢で、頼ることができませんでした。
入院日までに、子どもの預け先を見つけなければなりませんが、手術前の検査も山のように受けねばならず、考える時間も探す時間も余りなく、更に、悪性度が高かったため、6ヶ月かけて、抗がん剤治療を受けることも決まってしまいました。
8ヶ月前、他の病院でマンモグラフィー検査を受けていたなら…
せめて、あのときに、同じ病院で、検査(針生検)を受けていたなら…
3ヶ月前、再検査を断られたときに、エコー検査だけでも強くお願いしていたなら…
そうしたら、全摘術でなく、温存術で済み、入院日数も少なくて済んだかもしれない…
抗がん剤治療も受けずに済み、夫が数日、仕事を調整するだけでよかったかもしれない…
自分の甘さを責めました。
落ち込む暇もなく、子育てを支援してもらえそうな人や団体に、片っ端から連絡しました。
親戚はほぼ全滅でしたが、相談支援員さんにも相談したところ、10人以上の方々が集まってくださり、そこから波及して、更に多くの方々が助けてくださいました。
入院の前日までサポートブックなどを使って打合せを繰り返し、なんとか乗り越えることができましたが、発達でこぼこの子どもの預け先さがしの難しさを痛感しました。
発達でこぼこの子どもを育てるママは、子育てに手がかかり、どうしても、子どものことばかりを考えてしまいがちですよね。
ですが、発達でこぼこの子育てをしているママだからこそ、ママ自身の体を後回しにせずに、しっかり、自己チェックを習慣化し、乳がんを予防してほしいです。
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1日1分でいい、鏡の中の自分を見つめよう
自分の体の異変に気づいたのは、お風呂上り、鏡に映った胸にアザが見えたから。
人差し指の爪より一回り小さい大きさでした。
濃い赤紫色のクレヨンで描いたような…けれど、触っても、まったく違和感なしで、虫さされのような腫れもなく、ただ、皮膚の色だけが違っていました。
3日ほど経つと、アザは消失し、元通りの肌の色に戻りました。
初期は、自覚症状がありません。
私自身も、手術を受ける当日まで、まったく自覚症状がありませんでした。
ですから、“乳がんは、目や、指先で触った感覚で見つけるもの”と覚えておいてください。
☑ 1日1分でいい。お風呂上りに、鏡に映った自分の姿を見つめてほしい…
☑ 月1回でいい。胸をクルクルと撫でて、小豆のようなしこりがないか、チェックしてほしい…
この2つの自己チェックだけでも、十分に、早期発見につながります。
乳がんは、生きられる病気です。
もし、異変に気づいたら、すぐに病院を受診してください。
そして、定期検診も忘れずに。
愛するお子さんのためにも、子どもだけでなく、ママ自身の体も大切にしてくださいね。
執筆者:松木なおこ
▼ママの生き方についても発信しているななほし主宰:石澤かずこの無料メルマガへのご登録はこちらから