手を繋いで歩けなかった子どもの成長記録!衝動的な行動がコントロールできるようになるワザあり声かけテクニック

落ち着きなく突然お目当てのものに一直線…といった、子どもたちの衝動的な行動にお悩みではありませんか?その行動力という才能を叱ってつぶすのはとてももったいない!ちょっとした声かけの工夫で、叱らず褒めて素敵な行動を引き出せた記録を紹介します。

子どもの衝動的な行動に悩んでいませんか?

子どもと、手を繋いで歩きたい

落ち着きがなく、いつもうろちょろしていて、「あ!興味がある!」と思った瞬間にお目当てのものに一直線…そんな子どもの対応に困っているお母さんはいませんか?

私の息子はまさにこんなタイプ。

3歳くらいのとき、スーパーでお会計をしているほんの一瞬でいなくなり、ヒヤッとした経験があります。

手を繋ぐくらいではすぐ振り払われてしまうので、がっしりと手首をつかんで歩く私。

周りの子どもたちは、お母さんと手を繋いで仲良く歩いているのに…

どうしてなんだろう?

まるで私の声なんて聞こえてないみたい。

息子とのお買い物の時間は本当に苦痛でした。

わんわん泣かせて鎮めていた過去

愛情いっぱい育ててきたけれど、ちょうど育休から仕事復帰をして忙しくなってきたころでした。

好きでやっている仕事なのに、子どもがいてめいっぱい働けない。その子育てが順調かと聞かれるとぜんぜんうまくいってない。

完全に余裕をなくしていた私がとった行動は、大きな声で息子を叱るということでした。

こうすることで、それなりに指示に従わせることができました。

不本意ながら自分もスッキリするし、早くケリをつけることもできる。息子をわんわん泣かせて、「分かればよろしい!」と鎮圧する日々…。

後悔以外の何物でもありません。

叱ることで行動を改められない理由

一部の脳の働きの成長がゆっくりだから

もちろん、叱ることですっと行動を改められる子どももいいます。これは、叱られることが不快だと感じるためこの行動はやめようと学習することができるからです。

一方で、注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性をもつ子どもだと、分かっているけど行動を変えられないということも多いようです。

ADHDの中でも息子のようにぼーっとしている不注意タイプだと、まったく周りのことが目に入らない・耳に入らないということも起こります。

これらの原因は、自分の行動をコントロールするという脳の働きの成長がちょっとゆっくりだからだと考えられています。

「ネガティブ」がセットになった情報は届かない

ADHDなどの発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、特にネガティブな記憶が残りやすいことが多いそうです。

息子も例外ではなく、ガツンと叱ることによって心に残るのは「お母さんに怒られた」という悲しい記憶

それなのに、肝心な叱られた中身はあまり覚えていないという残念な事態。(笑)

さらに、叱り飛ばすことが日常になってしまうと「あ、お母さんがまた何か怒ってるな」と大きな声を出されることに慣れっこになってしまうこともあるかもしれません。

こうなると、「お母さんの話を聞こう」という意識はどこかにいってしまいます。

心を閉ざすまではいかなかったとしても、お耳は閉じてしまいます。

大きな声を出して伝えているのに届かないなんて、お母さんとしては叱り損ですよね。

不注意キッズを育てるコツはこちら▼▼

ADHDタイプから奪ってはいけない才能

もっとも心配なことは、否定的な声かけや叱責を繰り返した場合の子どもの未来の姿です。

中には、自信を失い自分から行動することができない大人に成長するタイプもいると言われています。

これでは、せっかくの才能が台なしです!

人の脳は行動することで発達が加速していくのに。
誰よりもその可能性を秘めているかもしれないのに。

ADHDタイプから行動力・好奇心を奪ってしまうなんてとてももったいないことだと思いませんか?

子どもの衝動的な行動にきく声かけテクニック

◆シンプル・イズ・ベスト!超短い指示

ADHDの特性がある子は、「聞く力」が弱いタイプが多いかもしれません。

このような子どもの場合、少し考えている間にもすぐ注意がそれるので、考えなくてもすっと入るような超短い指示出しがおすすめです。

「あ、衝動的な行動をしそう」と思った瞬間に一番重要なポイントをたったひとことで話しかけてみましょう。

たとえば、「お店の人に迷惑がかかるから走らないで!」ではなく、ただ「歩くよ」と伝えてみてください。

また状況によっては、見て分かる情報をセットにできるとより効果的だと思います。

たとえば「まだごはんの途中だよ!お行儀が悪い!」と言いたいところを、「座る(イスをぽんぽんとたたく)」「ごはん(お茶碗を見せる)」と伝えてみましょう。

大人視点に立つとちょっとぶっきらぼうかな?と感じるかもしれませんが、笑顔やわらかい声のトーンがあれば子どもに悪いイメージは与えません。安心してくださいね。

「聞く力」は発達加速に欠かせない!こちらも参考にしてください▼▼

◆何もしていないときこそ褒めよう

何も(好ましくない行動を)していないときこそしっかり褒めましょう。

これは、あなたのその行動は正しいですよ、ということを伝えるためです。

お母さんの超短い指示が聞けて、スーパーで走らずに落ち着いて歩けたら「歩いてるね」、座ってごはんが食べられたら「座ってごはん食べてるね」という風に。

当たり前だと思わずに肯定してあげてくださいね。

◆衝動的な行動は先回り褒めで抑える!

手を繋げなかった息子は現在小学生となり、今では少しずつ周りを見て行動することができるようになりました。

それでもまだ衝動性の残る彼と、先日一緒にスーパーへ行ったときのお話です。

コロナウイルス感染症対策もあり、わざわざ一緒にお買い物へ行くのは久しぶりでした。

過去の苦い思い出もあり、息子から目を離すことはできません。

すると、やっぱり…!隣でカートを押してくれていた息子が暴走しそう!

あ!と思った瞬間、すかさず話しかけました。

「もっと君が小さいとき、このカートで走り回って大変だったの。今はそんなことしなくなったね。さすが3年生だね!」

すると息子は「あ…まあね♪」と落ち着いて歩き出しました。

声のかけ方の工夫で、衝動的な行動を抑えて好ましい行動を引き出すことができるのだなと実感しました。

衝動性の高い子へは先回り褒めが効きます!

子どもの衝動的な行動にお困りの際は、ぜひ試してみてくださいね。

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執筆者:大塚 ひかり

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