落ち着きがない2歳の我が子は発達障害なの?と心配なママに知ってほしい、脳の発達のこと

落ち着きがない2歳の子ども。周りの子と比べても活発に見えて「もしかして発達障害…?」と心配になっていませんか?困りごとが起こる理由は脳にあります。大切なのは「発達障害かどうか」より、我が子の脳の発達・特性について知ることです。

周りと比べて落ち着きがない我が子、発達障害なの?と心配していませんか

幼児のうちはみんな活発で、落ち着きがないもの…と思っていたら、どうやらうちの子は周りに比べて特別落ち着きがない!?と感じているママへ。

発達障害という言葉が一般的に知られるようになってきましたから、他の子よりもちょっと活発な様子を見ると「もしかしてうちの子、発達障害なのかな…」と不安になってしまいますよね。

現在小学1年生の私の長女は、新生児のころからバタバタよく動き、歩き始めも早く、危なっかしくてずっと目が離せないような子でしたが、第一子でしたので他の子と比べる機会もあまりなく、「子どもは活発なものだろう、このくらい普通だろう」と思っていました。

しかし、娘が2歳後半になって第二子である息子が生まれた頃から、動きの活発さや考えるより先に行動してしまう衝動性の高さを感じるようになりました。

顕著に落ち着きのなさを感じた出来事は、3歳児健診。
同じ月齢の子どもたちが落ち着いて席に座る中、娘は緊張していたためか、廊下をずっと走り回っていました。

その様子を見て、「この子の落ち着きのなさや衝動性の高さは、もしかすると発達障害なのかもしれない」と思うようになりました。

「発達障害」という言葉が頭に浮かぶと、「この子の将来はどうなってしまうのだろう」「もう「普通」では生きられないのか」などという考えばかりが頭をめぐり、突然社会から隔絶されたような気分になったことを覚えています。

目の前の娘は、可愛く大好きな娘。
昨日の娘と何一つ変わっていないのに、自分の見方が変わってしまったことにも大きなショックを受けました。

落ち着きがないのは、私の育て方が悪かったのではないか。
早く気づけなかった私は、母親失格かもしれない。
早く落ち着かせないと、発達障害と診断されてしまうかもしれない。

そんなことばかり考えては涙が出て、娘を落ち着かせようと必死で娘を叱りつける毎日でした。

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脳の発達について知ることで、心配しなくて済む

発達障害は脳の特性。ママのせいで起こるわけではない

そもそも発達障害とは、脳の一部の発達がゆっくりだったり、うまく働かなかったりすることで起こります。

また、一般的な病気と違って、脳の画像を見てここの状態がこうだから、などと検査をしてわかるものでもありません。

まず知ってほしいのは、発達障害は生まれ持った脳の特性なので、ママの育て方が悪いから起こっているわけではないということです。

また、幼児はもともと誰しも、脳の発達の途中にいます。発達障害なのか、これから発達してくるのか、それはまだ判断のできない時期でもあるのです。

発達のスピードや順番は人それぞれ。それこそが個性

脳は、それぞれの場所で役割が決まっていて、場所ごとで発達していく時期は違います。
そして、発達していく順番やスピードも、人によって違います。

これが、いわゆる「脳のでこぼこ」と言われるものであり、個性を作り出しているものなのです。

私の娘の場合、運動や言葉の発達は早いほうでした。
しかし、それらを「コントロールする脳」の発達が、他に比べてゆっくりだったために、衝動性の高さや落ち着きのなさとして現れていたのです。

このような脳の発達のでこぼこは、子どもも大人も誰だって、大なり小なり持っています。

そして、脳に未発達な部分があるなら、その部分を伸ばしていけば良いだけ。

ですから、お子さんの「普通」とは違うように見える行動を見つけたときに「発達障害かどうか」で嘆く必要はなく、

「この行動の背景には、脳のどの部分が関わっているのかな?どういうところを育てていけばいいのだろう?」といった視点を持つようにしてみてほしいのです。

お子さんの脳タイプはこの記事でチェック!▼

落ち着きがない2歳の子どもの脳を育てるために

脳を育てるためには、得意なことを活用!

脳は、苦手な部分を成長させるより、得意な部分から成長させるほうが、早く効率良いです。

なぜなら、脳は行動することで伸びるから。苦手なことより、得意なことのほうが何度もやりたくなりますよね。

そして、脳はある部分が成長することで、苦手な部分もグーッと引き上げられて伸びていくことがあります。

ですから、苦手なことを無理やりさせたりできていないことを否定したりするのではなく、子どもの得意なことや好きなことをきっかけにどんどん行動させて、脳全体を伸ばしていきましょう。

得意なこと・好ましい行動の見つけ方

とはいえ、2歳児といえば、自分でできることも増えるし、イヤイヤ期とも重なるし、さらに落ち着きがないタイプの子どもは好奇心旺盛で行動力もありますから、ママにとっては「やめて!」と言いたくなること、たくさんしますよね。

得意なことと言われても、なかなか見つけられません!それどころか、やめて!しか言うことありません!というママも多いはず。

そんなママにまず取り組んでほしいことは、お子さんの行動を一つ一つ分類すること。

お子さんの行動を、以下の3つで分類してみてください。

好ましい行動
・まだできない行動
許しがたい行動

この3つのうち、絶対にやめさせなければならないのは許しがたい行動、つまり、自分や人を傷つけたり、ものを壊したりするような、危ない行動です。
逆に言うと、これ以外の行動は叱る必要がありません。

もしかすると、普段「やめて!」と叱っている行動も、実は、脳の発達が未熟でまだできない行動ではないでしょうか?
まだできない行動は、叱るのではなく、手伝う・環境を調整するなどで対応してあげましょう。

そして、注目すべき行動は、好ましい行動のみ。
すでにできていて、もっと増やしたい行動がこれに当たりますが、好ましい行動を見つけたら徹底的に褒めます。

「パジャマ着ようとしているんだね」
「トイレに行くって言えたね」
「弟のお世話をしようとしてくれたんだね」
「お皿を持ってきてくれて助かるよ!」

肯定的な注目を増やして、それを言葉にして伝えるようにすると、子どもも褒められて嬉しくなり、お母さんの話をもっと聞きたい!と耳を傾けるようになります。

そして、もっと褒められたい!とさらに好ましい行動が増え、脳も育ち、結果的に困った行動も減っていくのです。

このような対応を繰り返して4年が経った我が家。

落ち着きがなかった娘は、昔はじっとしていられなくて…と小学校で伝えても信じてもらえないくらい、落ち着いて過ごせるように成長しましたし、

持ち前の落ち着きのなさは底抜けの行動力に変えて、お世話上手な頼もしいお姉ちゃんになりました。

もし、あなたがいま、落ち着きがない我が子は発達障害かもしれない…と感じているのなら、過去の私のように絶望してしまう前に、脳の発達について知って希望を持ってもらえると嬉しいです。

「発達障害」という言葉にとらわれないで大丈夫。ぜひ、落ち着きのなさをお子さんの良いところに変換して、子育てをしていってくださいね。

執筆者:永崎りん

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