衝動性が高い幼児に止まる!を身につけさせる方法とは?

衝動性が高い幼児の子育てをしていると走り回る子どもを追いかけたり、物に触らせないようにしたりと何かと大変なことありますよね。それは脳の得意と苦手に大きな差があることが原因かもしれません。お子さんがピタ!と止まれるようになる楽しい方法をご紹介します。

止まれない息子

幼児期の子どもを育てていると、子どもって本当に良く動くな!と思いますよね。

我が家の息子も3歳の頃は動きが激しく、私はいつも息切れぎれ。

家の中でもよく動き回りますが、公園に行っても隅から隅まで走り回ります。

遊具より、走る!です。

いつもお友達のママから「〇〇くん、今日も元気に走ってるねー!」と言われていました。

そんな状態ですから、私がちょっと話しをしていると、すぐ公園の出口付近に到達していることもあり、道に飛び出しかねないので「〇〇くん!待ってー!出ちゃダメー!!」と私はいつも大きな声で呼びながら、全速力で走り息子の洋服の端を引っ張っていました。

一言で「止まる」と言っても、身体を止める、触りたい衝動を止めるなど色々あり、それにともなう困りごともたくさんあると思います。

私も息子が触ってはいけないものにすぐ触るというのも、もう一つの悩みでした。

スーパーに買い物に行けばカートやベビーカーから落ちそうなくらい身を乗り出して商品を触ろうとするので、私がスーッと遠ざける。

すると息子が落ちそうになりながら「アレー!アレー!」と大きな声で指さし、触らせて欲しいと訴えてきます…。

当時の息子はなんでも舐めたり噛んだりする癖もありましたので、持たせてあげたい気持ちもありましたが難しい状況でした。

「あれは他の人も買う物だからダメなのよ」

そう伝えても息子は触りたい衝動を抑えられず「降りるー!!」とドタバタ暴れだします。

他のお子さんはママが「だめよ」というと、少しすればあきらめている様子なのに、息子はいつまでたってもぐずっており、しまいには大きな声で泣き出します。

そんな状態でしたので、私は息子と買い物に行くのも憂鬱になるくらい、息子の衝動性に困っていました。

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どうして衝動性が高いの?

息子のように、動きたい!触りたい!の衝動が高く止められないのはどうしてなのでしょうか?

息子は発達障害やグレーゾーンの診断はありませんが、他のお子さんと比べてみても、すごく動くと感じていました。

それは脳の発達に原因があります。

脳は大きくわけて8つのエリア(視覚、聴覚、記憶、理解、感情、運動、伝達、思考)があります。

人は、この8つのエリアを瞬時に働かせて、身体を動かし、考え、行動しています。

衝動性が高いお子さんは、身体や手、足を動かす運動系エリアが活発な状態で、合わせて働いてほしい考えて行動する(伝達、思考)ことや、話を聞くこと(聴覚)が苦手な傾向があります。

そのため、ママが「ちょっと待っててね」や「これは触ってはいけないよ」と言っても身体を動かすことが優位に働き、脳がママの声を聞いていない状態になり、話も聞かずどこかに行ってしまう、触ってしまうということがおきます。

それを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?

それは、思考系エリアを発達させてあげることです。

思考系エリアが発達すると、止まる理由止まることへの意識に考えが向きやすくなるので、そこをサポートしてあげると、行動を止めることができるようになってきます。

ただし、運動系エリアが活発なのは、悪いことばかりではありません。

きっと周りからは、走るのが早い、バランス感覚がいいなど、運動神経がわりと良いと見られていませんか?

お子さんの脳の得意な働きを「動いちゃダメ!」と抑え込むと、子どもにとっては得意なことをやってはいけないと言われたことになり、すごくストレスがかかりますし、否定された感情になります。

ですから、お子さんの得意の中で苦手な部分の発達をサポートして、ストレスなく成長させることが大切です。

幼児期は発達のプレ黄金期

脳の発達は大人になっても続いていきますが、3歳の頃の子どもの脳は、小さな木が大きく成長していく過程のような感じで、大きくなるためにどんどん枝を伸ばしています。

この木の枝が伸びていく状態というのが、先ほどお話した脳の8つのエリアをつなぐ大切なルートになり、そのルートをどれだけ使ったことがあるかで、脳の得意と苦手の差がでてくると言われています。

まさに、脳の土台を作っている時期なんです。

人はそれぞれ得意や苦手があることが、その人の魅力や特技になるので、均等にバランスがとれている方が良いということではありません。

しかし、困りごとが多い場合は、お子さんの脳が苦手な部分のルートをうまく使えていなくて、それが様々な困りごととなって現れていると考えられます。

その場合は、ちょうど成長をし始めた幼児期の今、サポートを始めてあげるといいと思います。

脳は早ければ1ヶ月で変わります。

大人になればなるほど、脳が変化するまでに時間がかかりますので、ぜひ、これからご紹介する遊びや肯定の声かけを始めてみてくださいね。

遊びで楽しく練習しましょう!

だるまさんがころんだ

古典的な遊びですが、得意な「動き」の中に「止まる」が入っていて、とても効果的な遊びです。

「だるまさんがころんだ!」という声を聞きながら、そろそろ止まらなければ!と考えなければいけませんし、自分で考えたタイミングで実際に身体を止めなければいけません。

脳の8つのエリアをフルに使っていますので、得意なエリアはもちろんですが苦手な部分も合わせて活発になり、自然と身体を止めたり、止まることへの意識を高めるトレーニングになっています。

幼児期のお子さんにはとてもおススメです!

息子はだるまさんがころんだが大好きになり、家の中でもやっていました。

最初は止まれませんでしたが、少しでも止まろうとした様子が見られたら、「そうそう!そういう感じ!」「お!今止まれたね!」とできたことに注目して声をかけていきます。

すると徐々にできるようになり、2ヶ月ほどするとピタ!っと止まれるようになりました。

また、今までかくれんぼをするとじっとしてられず出てきてしまっていたのが、じっと隠れることができるようになったり、公園で走っていても私が「ストーップ!!」というと、急ブレーキのように止まれるようにもなりました(笑)

積む遊び

積み木やブロックでもいいのですが、私がおススメなのはちょっと大きさがある紙コップや缶詰です。

衝動性があるお子さんは、大きく身体を動かすことは得意ですが、微細運動と言われる手先を使う運動は苦手なことみられませんか?

息子もボタンをはめたり、積み木をやさしく置くなどの微細運動が苦手でしたので、ちょっと大きさのある紙コップや缶詰の方がうまく積むことができました。

何かを積むというのは、手先の力加減を必要としますし、どんな形に置こうか?どうしたら崩れないかなど、思考系エリアを活発にしますので遊びながらトレーニングができます。

公園で石をつんだり、木の枝や葉っぱを積むなどから始めてもいいですね。

ポイントはできないことを訓練するのではなく、できることを選んで成功体験を積むことが大切です。

お子さんにとっては苦手な思考系エリアをがんばって使っていますから、小さな「できた!」を大切にして、たくさん褒めてあげてくださいね!

息子も缶詰から始まり、紙コップをやさしく置けるようになり、崩す専門だった積み木を積めるようになりました。

私もコミュニケーションを見直し、笑顔できたことに注目するように心掛けると、息子は動く遊びだけではなく、机でやる遊びをやるようになり落ち着いた様子が見られるようになりました。

スーパーでも「これは置いておいてね」と言うと、声かけに応えてくれるようになりました。

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私もそうでしたが、子どもの衝動性が高いとどうしても目立つ行動が多いので、ママも注意をせざるを得ないですし、周りの目も気になってしまいますよね。

ですが、ママもお子さんのできたことに注目したり、お子さんの苦手なことを理解できれば、お子さんの苦手は薄れていき、注意をしなくても、周りの目を気にしなくてもよくなってきます!

ぜひ、ご紹介した方法や声かけを、お子さんと楽しんでやってみてくださいね^^

今日もお子さんとの楽しい時間がすごせますように。

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執筆者:宮代さちこ

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