褒める育児をしたいのに子どものやる気が出なかったりと、なんだかうまくいかないな…と感じたことはありませんか?それは良かれと思ってしていた対応に原因があるかもしれません。私が経験して見直したコミュニケーションのPart2をご紹介します。 |
褒めているのにやる気のない息子
Part1の記事でお話しましたが、私は褒める育児を意識して、できたことを一生懸命褒める声をかけていましたが、実際は私がイメージしている子育てにはほど遠い状態でした。
Part1の記事はこちら▼
一般的に褒める育児とは?と検索すると「子どもに自信がつきチャレンジする子になる!」とあるのに、息子はいつも不安がちで挑戦することもせず、ママべったりでした。
いくら褒めても公園でお友達とだけでは遊べず、いつも「ママもきてー」と私の手を引き、家でも私が離れるとすぐに大きな声で「ママー!ママー!」と呼んで私のあとをくっついてきます。
さらに、お友達が楽しそうにやっている遊びを、息子も笑顔で見ているので「やってみようよ!」と誘うのですが、決まり文句のように「いい!やだ!やらない!」と言います。
この現象も「どうしてだろう?」と答えが分からず、消極的だなー。甘えん坊だなー。性格かな?と思う反面、1日中「ママー!ママー!、あれやってー!これやってー!ここにいいてー!」と言われ、私もすごく疲れてイライラすることがとても多くなりました。
Part1の記事では、このようなイライラを減らして「困りごとには冷静な対応をとることで、褒める育児がうまくいく」というお話をしましたが、今回は私の2つ目の問題「先回りの育児」をすると、子どもの脳はどう反応するのか?のお話をしたいと思います。
やる気がなくママべったりの原因
私がしていた先回りの育児、よく「過干渉」という言い方もしますが、それは親が良かれと思って先手先手で常に子どもに助言したり手を貸したりすることです。
私もこれは無意識にやっていたり、息子の為と思ってやっていたところもあるので、ご自身の行動が先回りの育児になっていると認識していない方もいらっしゃるかもしれません。
助言や手を貸すことは悪いことではありませんが、頻度やタイミング、また子どもの状態を理解していない一方的なものは、子どもの発達にあまり良い影響をあたえません。
例えば私の場合
・息子の遊びを尊重しているようで、ダメ!と思ったら私が良いと思った方へ誘導している
・もう少し見ていれば息子自身で解決できたかもしれないことに、待てずに手を貸している
ということがありました。
大人に例えると分かりやすいのですが、自分が「これでいいかな」と思って進めていたことを「こうするともっといいんじゃない?」と注意や助言してくれる人がいるとします。
それがたまに起きることで、自分もそうだなと感じれば助言は嬉しいことで良い方向にいきますよね。
しかし、毎日、1日中、自分の行動に注意や助言をされたらどうでしょうか?
・私はこれでいいと思ったのに…
・また、何か言ってる…
・はぁ…じゃあ、自分でやればいいのに…
そんな気持ちになってきませんか?
私は毎日、息子の行動に良かれと思って何かしらの注意や助言をしていましたが、
それではじわじわと「もうママがやっていいよ」「ぼくはやらない」となってしまいますよね。
まさに「やる気」がなくなる声かけをしていたのです。
脳の発達という観点から見ても、自分で物事を考えるときに使われる、思考系や理解系エリアの発達を妨げていますので、自ら取り組むという思考になりにくくなってしまいます。
結果、ママがいないとできない、不安、という思考になり、挑戦しないママべったりの状況に拍車がかかってしまっていたのです。
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先回りの育児をしないための知識を得よう
幼児期の子どもの場合、話を伝えてからどれくらいで脳が理解すると思いますか?
実は、大人が理解する速さにくらべると、数倍時間がかかると言われています。
大人は話を伝えたら、3秒くらいで返事が返ってくるイメージですが、子どもの場合、私の経験では
だいたい15秒くらいかかって返事が返ってくることが多いです。
一度数えていただくとわかりますが、結構長い待ち時間に感じます。
ですが、子どもの脳の理解するネットワークは大人のようにしっかりした状態ではありません。
ましてや、発達がゆっくりなお子さんは、もっともっとネットワークが細い状態なのです。
そこに矢継ぎ早に情報を入れても、細いネットワークは処理しきれないでパンクするだけです。
ですから、子どもが何かしているときは、ママは黙って子どもの様子を観察しましょう。
また、大人からみると失敗に見えることでも、子どもはそこから力加減や空間認知能力を養っていたり、感情コントロールを身につけたりしています。
それを繰り返すことで、できないことができることへと定着していきますので、ぜひママは子どもの脳が発達していると理解して、やさしく見守り、子どもが助けを求めたときに初めてサポートをしてあげてください。
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やる気のでる声かけはコレ!
お子さんへの声かけはぜひ、「こうしたら?」ではなく「こうしたんだ!」にしてみましょう。
お子さんの行動を認めてあげる声かけはお子さんの自信につながりますし、「こうしたんだ!」と伝えることでなぜそうしたのかの理由を話してくれるかもしれません。
我が家の息子も私が「こうしたら?」と頻繁に伝えていたときはあまり会話が成立していなかったのですが、「こうしたんだ!」「かっこいいのできたね」と伝えるようにしたら、「そう!かっこいいでしょう~」や「へへ~!ママもやってみる?」など、たくさん話をしてくれるようになりました。
その会話のコミュニケーションこそ、子どものあらゆる脳エリアを刺激して発達させていくのです。
このように術を知っていれば、ママ自身も自分の育児はこれで大丈夫なんだ!と安心できますし、必要以上に子どもに干渉しないことで、自分の時間も少しできたりします!
先回りの育児は、私も無意識のところでやっていたので、今でもついやってしまった!言ってしまった!なんてことがあります。
しかし、それは子どもにとって必要のないことなんだと理解できているからこそ、自分にブレーキをかけれますし、子どもの様子も変わっているのです。
今4歳の息子は、「ママ大好き男子」に変わりはありませんが「ぼくこれやる!」ということもすごく増えてきて、その成功体験を積むことで自信にもなり、ママべったりから卒業できました^^
もし私もそうかも…と思った方はぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
シリーズ記事の最後のお話は、普段使っている褒め言葉は、お子さんにちゃんと合っていますか?です。こちらから!▼
今日もお子さんとの楽しい時間がすごせますように。
執筆者:宮代さちこ
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