ADHD・多動タイプの子どもに合う幼稚園はどこだろう?と悩んでいませんか。色々な幼稚園がありますから、お母さん自身が「軸」をもって選ぶことをおすすめします。活発な娘の幼稚園選びに奮闘した我が家の経験がお役に立てれば幸いです。 |
活発な子の幼稚園選び、悩んでいませんか
もうすぐ願書受付開始の時期になりました。どこの幼稚園にしようか、ギリギリまで悩んでいらっしゃるご家庭もあるかもしれませんね。
特に、活発で元気な注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプのお子さんの場合、「落ち着きがなくて先生から怒られてばかりにならないかな」「みんなと同じようにできるかな」など、心配は尽きないことと思います。
我が家にも、ADHDグレーゾーンでおてんばな5歳の娘がいます。
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小さな頃から活発で、行動の目立つタイプでしたので、幼稚園で問題児になるのではないかと、入園前は不安でたまりませんでした。
「幼稚園楽しい!」と毎日ニコニコ通ってほしい、そのためには、我が子の特性を理解して見守ってくれる先生がいてほしい…と、たくさんの幼稚園を検討しました。
けれど、見学したり調べたりすればするほど、どこが我が子の特性に合うのか、どこに通わせたらよくわからなくなってしまったことを覚えています。
最終的には、「これだけは譲れない」という軸をいくつか設定した上で、今の園を選びました。発達でこぼこっ子の幼稚園選びの参考になれば幸いです。
幼稚園選びの重要性。3歳以降は子どもの脳の発達の黄金期です
ちょうど幼稚園に入園する頃である3歳以降の脳は、脳の発達の黄金期と言われるくらい、脳の発達に重要な時期だとご存知ですか?
一般的によく聞かれるのは、「3歳までに脳の80%が完成する」ということかもしれませんが、実は、人の脳は、使い続ければ大人になっても発達を続けます。
脳の土台となる、基礎的な能力を育んでいくのが、3〜8歳ごろの「幼児脳」と呼ばれる時期。
そんな重要な時期に、1日の大半を過ごす幼稚園。せっかくなら、我が子の発達に良い影響をもたらしてくれる園に通わせたいですよね。
脳は、本人が楽しい!と感じることをしたとき、発達していきます。
叱られるよりも、認められたり褒められたりすることで、発達していきます。
幼稚園という集団に身を置くと、どうしても「みんなと同じようにやりなさい」「周りに迷惑をかけてはいけません」という場面は出てきますが、
ADHD傾向で多動タイプの子どもは、本人も悪気なく動いてしまって周りと同じようにできなかったり、行動が目立ってしまったりして、叱られてしまう場面が増えてしまいます。
しかし、叱られたところで脳には届きません。さらに、刺激されることで問題行動がなくなるどころか悪化してしまい、「叱られる自分はダメな子なんだ」とどんどん自信をなくしてしまうことにもつながりかねません。
ネガティブな記憶を積まないためにも、でこぼこが大きいと感じるお子さんは特に、叱られてしまう環境が少ない園や、先生から理解を得られる園かどうかを事前にしっかりと確認した上で、幼稚園を決めてほしいと思います。
幼稚園選び、大切にしたいことを決めよう!
条件として挙げたいことはたくさんあるものですが、すべてに納得できる、という園はなかなか見つけられないもの。
だからこそ、我が家は4つ、これだけは譲らない!という軸を決めて、幼稚園選びをしました。
①通いやすいかどうか
送迎をするお母さんの負担を考えると、家から近いかどうかはとても重要だと感じています。
でこぼこキッズは、不安が強く行きしぶりも起こりやすいです。
娘は入園当初、「今日はバスじゃなくて連れて行ってほしい…」と言うことが何度かありましたが、家からそんなに遠くなかったため、「いいよ!」と迷いなく言えました。
娘は満足して、幼稚園にすんなり行きました。私自身も、送迎に対するストレスを持たずに済み、娘の気持ちに添うことができてよかったと思います。
また、災害時の緊急事態などに、歩いて駆けつけられる範囲かどうかも大事にしました。
②教育方針が子どもに合っているかどうか
どの園も、それぞれの教育方針があり、特色をもって保育してくださっています。どれがいいとか悪いとかではなく、我が子の特性に合っているかを考えることが大切です。
例えば、娘のようにじっとしているのが苦手なADHDタイプの子どもは、お行儀を重視するタイプの幼稚園だと余計な叱られ体験が増えてしまう可能性があります。
また、自由遊び中心の園でも、自分で遊びを見つけるのが苦手な子の場合は、何をしていいかわからずに手持ち無沙汰になり、自由な時間が苦痛に感じる可能性もあります。
親が「やらせたいこと」や「やったら良さそうなこと」を選択するのではなく、我が子が楽しい!と思いながら過ごせる活動がたくさんある園を選ぶと良いですね。
③先生の人数
幼稚園のひとクラスの人数は、学校教育法により原則35人以下とされています。
私は以前、小学校の教員をしていましたが、1クラス30人を超えると一人一人の子どもたちの様子をみとるのはとても難しいと感じていました。
もし、我が子に配慮してほしいと思っても、子ども35人に先生一人だとしたら、とても手に負えないことは想像がつきますよね。
幼稚園によっては、クラスを二人で担任していたり、クラスの人数自体を制限していて先生対子どもの人数を減らしていたりします。また、配慮の必要な子のフォローのために、いろんな学級を回ってくださる先生もいたりします。
でこぼこの子どもは本来素直ですから、ちょっとサポートする声かけがあったり目をかけたりしてもらえると「問題行動」を起こさずに過ごせるものです。
子ども一人一人に目が行き届くだけ、先生がいらっしゃるかどうか?も大事なポイントです。
④地域の発達支援センターと繋がりがあるか
幼稚園見学に行ったとき、「うちの子ちょっと落ち着きがなくて、〇〇という発達支援センターに通っています」と言っただけで「そういう子はちょっと…」と断られた園がありました。
娘の様子を見たわけでもなく断られたことにとてもショックを受けましたが、ここに入園したとしてもきっと、我が子が理解されずに悲しい思いをするだけだと思い、早くわかってよかったと感じました。
今通っている園は、地域の発達支援センターと繋がりが深いようで、センターの心理士さんが幼稚園へ子どもの様子を見に参観に行ってくださいます。
保護者、園、発達支援センターの3者の繋がりがあると、連携して我が子を育てていけますので、その点もぜひポイントにしてみてください。
ご家庭の事情によって、給食があるのかどうか、預かり保育をやっているのか、など、軸となる部分は変わってくると思います。
大切なのは、親子ともに納得して選び、楽しく通うこと。ぜひ、軸を決めて幼稚園選びをしてくださいね!
幼稚園選びをするときの見学のポイントは、こちらの記事で解説しています▼▼
執筆者:永崎りん
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