入学後の「持ち帰り忘れ」を叱らずに対策する!忘れっぽい繊細な子への対応法

小学生になると、持ち物の管理は自分ですることになりますよね。特に学校から持ち帰ってくるものは親の目が届かずに忘れ物をしがちな子も。不安が強く繊細なタイプの子は忘れ物をしたこと自体が心の傷となってしまうことがあります。そんな子へ、叱らず注意せず、忘れ物を減らす対応法をお伝えします。

入学後の「持ち帰り忘れ」モンダイ

うわばき、水筒、教科書も~!?

学校から持ち帰ってくるはずのものが、ないんですけど!と子どもと一緒にランドセルを開いてびっくりしているそこのあなた!私と一緒です(笑)!

入学後、わりとすぐに起こるモンダイの一つとして、”忘れもの”がありますよね。

家から持っていくものは親がチェックできるけれど、学校から持ち帰ってくるものは親の目も手も届かない

どうしたらいいんだろう?と対応に困りますよね。

忘れてしまうのは脳の特性?

脳は、緊張していたり疲れていたりと、負荷がかかっている状態だとうまく働いてくれないことがあります。

ですので、入学後間もなくで緊張が不安が高かったり、学校生活で疲れていると、忘れもの率が高くなってしまうこともあるかもしれません。

また、注意して覚えておく持続時間が短かったり、そもそも覚えられる容量が少なかったり、直前まで覚えていたのに注意がそれて忘れてしまったり、などの不注意の傾向があると、何度言い聞かせても忘れものが減らないことがあります。

とくに注意欠陥多動性障害(ADHD)に多くみられる特徴と言われていますが、どの発達傾向の子も、幼児期にも不注意は多く見られます。

環境が原因で脳の特性が強まることもあるので、本人が悪いわけでもなく、叱ったり注意してもコントロールが難しいのです。

不安が強い繊細なタイプの子どもは忘れものへの対応に注意!

忘れものをしてしまうのは本人の問題で、親が介入するものでもないと言われることが多いですが、サポートが必要な子どももいます。

「忘れ物をして苦い思いをすれば、次からその反省を生かせるだろう!」と突き放しても成長する…わけでもないのが、

「忘れっぽい繊細なタイプ」の子どもたちです。

我が家の息子がまさにそのタイプ。

私が何気なく言ってしまった「また忘れちゃったんだね」のひと言でひどく落ち込んでしまうこともありました。

繊細な子は、忘れものをしたという”苦い思い出”のダメージが大きく不安感が記憶に残ります。

そのイメージで「私って、ぼくって、ダメだ~」と自分を責めてしまいます。

さらに忘れっぽいことで、苦い経験が積み重なると、自信喪失への拍車がかかってしまいます。

次章では、忘れものを絶対しないように!ではなく、忘れてしまったことが心の傷にならないように、叱らずに忘れ物を減らしていく対応法をお伝えします。

忘れものをしてひどく動揺している子への対応はこちらが参考になりますよ▼

忘れっぽい繊細っ子の忘れものを減らす対策

まず一番大事なことは、不安が強い繊細タイプの子の心を傷つけないために、忘れものをしたことを責めないことです。

息子は忘れものをした事実に気づくと動揺してしまっていたので、「よく気づけたね」とサラっと声を掛け、忘れたことは目を向けませんでした必要に応じて、一緒に学校に取りに行くこともしていました。

代わりに目を向けるのは、忘れなかったこと

これで我が家では忘れものが減りました!

以下の3つのステップに沿ってお伝えしていきますね。

①忘れなかったことに注目
②忘れなかったときに質問
③忘れなかった状況を褒め気づきを与える

ステップ① 忘れなかったことに注目

まず、忘れものをしなかったとき注目してみてください。

例えば、ランドセルに教科書は入ってなかったけどふでばこは入っていた状況では、「ふでばこ持ち帰ってきたね~!」と忘れていないものに注目して声を掛けます。

うわばき袋にうわばきは入ってなかった場合も、「うわばき袋、忘れないで持ち帰ってこれたね~!」など、です。

もし奇跡的に持ち帰り忘れがなかったときは、大チャンス!盛大に「持ち帰ってきた」行動に注目します。「持ち帰ってきたね~!」と笑顔で声を掛けてみてくださいね!

ステップ② 忘れなかったときに質問

さらに忘れものがなかった日に、「どうして忘れなかったの?どうやって気づいたの?」と質問をします。

どうやって忘れないで持ち帰れたのかを、子どもが自分で思い出すまでゆっくり待ってあげましょう。話はじめたら、「うんうん」と真剣に聞きます。

ステップ③ 忘れなかった理由や状況を褒める

子どもが「忘れないで持ち帰ってこれた」状況を教えてくれたら、具体的な言葉で褒めます。

例えばうちの場合では「帰るときに皆を見たらうわばきを持ち帰ってたから思い出したの!」と教えてくれたので、「周りの子を見て気づいたんだね!」と声を掛けました。

こうやったから忘れないで持ち帰ってこれたんだ!と、子どもに気づきを与えるイメージで褒めてみてくださいね。

このやりとりを続けていくことで「持ち帰ってきたらいいことがあった」と脳が学習し、「持ち帰る」という行動が増え、「忘れる」行動が減っていきます

我が家では半年ほどで、毎週忘れずにうわばきを持ち帰ってくるようになりました!

連絡帳にふせんを貼ったり、出発前にひと声かけたり、忘れないような工夫もしていたのですが、結局のところ、親の対応のベースとしてできたときに注目して行動を改善させていくことが大切だと感じました。

しつけのような厳しい指導はときに不安が強い繊細な子の心を壊してしまうものにもなり得ます。

子どもの心を守りながら、困りごとに対処してあげたいですね(^^)

朝のお支度が進まない子にイライラ…そのお悩みはこちらの記事を参考にしてみてくださいね!▼

執筆者:ひきのなつき

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