仕上げ磨きを嫌がる4歳におススメな声かけとは?

子どもが4歳くらいになると少し自分で歯磨きができるようになり、仕上げ磨きを嫌がることがありませんか?それは年齢的な心理状態やお子さんの特性が関係しているかもしれません。そんなお子さんのお口がパッとひらく我が家が実践した声かけをご紹介します。

磨けている!と言い張る息子

我が家の4歳の息子は、ちょっと衝動性が高い元気な男の子です。

赤ちゃんのころから落ち着きがなくじっとしていないので、歯磨きの時間も本当に苦労しました。

息子は歯ブラシを口に入れるのは大丈夫でしたが、ブラシ部分を噛んでやらせない、そのまま私から脱走して走り回るということを毎回繰り返していました。

歯ブラシを口にくわえたまま動き出すので、私はいつも「危ない!ダメ!離しなさい!」と注意ばかりで、歯磨きの時間はいつもイライラしてしまっていました。

そんな息子が3歳になり、私が学んで日ごろのコミュニケーションの対応を変えたことで、歯磨きも落ち着いてできるようになりました。

息子が4歳になり自分で歯ブラシもうまく動かし、1人で磨く時間が増えてきたころ「よし!じゃあママが仕上げ磨きするね!」と言うと、なぜか仕上げ磨きを拒否するようになってきました。

息子は「磨けてる!自分でちゃんとやったから!」と言い続けます。

気持ちは分かりますが、私としては息子が苦手な歯ブラシの角度も知っていますので、やはり仕上げ磨きはしたいところです。

「でもさ、バイキン残ってるかもしれないよ~」
「ちゃんと磨けてるか見ないと、虫歯になっちゃうよ~」

そう笑顔で伝えても「だから、磨いたの!」の一点張りです。

さて、これはどうしたものかな…。

息子にスムーズに口を開けてもらうためには、どうしたらいいのか?私は講座で学んだテクニックを振り返り、4歳の今の息子に合う声かけを考えていきました。

幼児のプライドと特性

幼児期の子育てをしていると「あ、自我が芽生えてきたな!」と感じる年齢がありますよね。

1歳半~2歳過ぎのイヤイヤ期はまさにそうで、この頃のお子さんも仕上げ磨きを嫌がることが多いと思います。

理由としては

・自分の行動を制限されるのが嫌
・口の中に歯ブラシが入るのが嫌
・痛い
・少しでも動くと怒られた経験があり、よいイメージがない
・何かを中断されて歯磨きをさせられる
・眠たい

などが考えられますね。

我が家も今思えばこの項目をすべて通ってきましたので、歯磨きからよく脱走されていました(笑)

学び、怒ることや、やっていることを中断させることをしなくなたら息子は仕上げ磨きをやらせてくれるようになりましたが、4歳になってからの拒否は一体何が原因なのでしょうか?

それには2つの理由があります。

4歳児の発達

発達心理学の面で4歳は3歳までとは違う感情で、嬉しさを感じたり、拒否するという研究があります。

例えば、理由もなく突然褒められたり怒られたりしたとき、3歳までは単純に褒められたから嬉しい!怒られたから泣いちゃう…という傾向がまだまだ多いのですが、

4歳くらいになると理由もなく突然褒められたり怒られたりすると、どちらの場合も「なんで?どうして?」という表情や質問をする子が多くなるそうです。

「理由がない」「整合性がとれない」ということに、それまでの経験や感情と結び付けて「なんで今褒められたんだろう?怒られたんだろう?」と疑問を持ち始めるようになったり、「理由」に意識ができるようになってくるんですね。

またプライド(誇り・自尊心)のような感情も、赤ちゃんから4歳までに経験したことから培われていて、今まで褒められたことがお子さんの誇りとなり、自分を大切にしたり、自分の思いや行動に自信をもつことができるようになってきています。

このプライドと理由への意識が合わさり「行動や言動」になって現れてくるのが4歳頃の子どもなのです。

息子の仕上げ磨きに置き替えると、今まで通り「よし!じゃあママが仕上げ磨きするね!」といきなり私が言うことは、息子からしてみると

・プライドを無視された感じがしてきた
・自分はちゃんとやったという思いが出てきて、仕上げ磨きの必要性を感じない

と感じたのでしょうね。

今回の場合は、今までは仕上げ磨きをできていたので本当は必要性を理解していたのだと思います。

しかし、自分ができた行動にリアクションがなかったのと、仕上げ磨きをしなくてもいいはず!という理由を言えるようになったので、息子の拒否がでてきたのだと感じました。

衝動性が高い子の特性

息子のように少し衝動性が高いと、長い時間じっとしていることが苦手ですよね。

息子も色々なことが気になり衝動的に見たい!とキョロキョロすることがあります。

このように衝動性が高い理由は脳の運動系エリアが活発なことと、視覚系エリアも優位なことが考えられます。

じっとしていなければならない場面と分かっていても、運動系エリアがすぐに反応して動きたくなる。

合わせて視覚系も優位なので、色々なものを見つけるのも得意です。

ですから仕上げ磨きを始めても、少し時間がたつとママの顔より周りに見える部屋のことに目がいきキョロキョロ顔を動かし始めるんですね。

息子は仕上げ磨きを始めて20秒くらいすると顔を動かし始めます。

お子さんがどれくらいで動きたくなるのかを観察してみると、今のお子さんに合った仕上げ磨きの時間が見えてきますよ。

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できていることを認める

人の脳は、自分の行動を一度肯定されてから指示を出されると、素直に行動できるということがありますので、お子さんが歯磨きを1人でやり終わりそうになったら「自分でも磨けたね!」と、とびきりの笑顔でお子さんができたことの事実を認めてあげましょう。

これはお子さんのプライドを守ってあげる声かけでもあります。

お子さんも普段ママから歯磨きの大切さを聞いていれば、仕上げ磨きの大切さも本当は理解していて、ママがやる理由も心の中では整合性がとれているのです。

ですから「自分で磨けたね!」と肯定し、お子さんのプライドをしっかり守ってあげて、仕上げ磨きを受け入れやすい状態を作りましょう。

息子もこの声かけの後は、得意げな笑顔でニッコリして嬉しそうです^^

短く伝える

仕上げ磨きを受け入れてもらえる土台ができたな、と感じたら仕上げ磨きに誘ってみましょう。

衝動性があるお子さんは長い話を聞くことが苦手なことがありますので、短く目的を伝えることが大切です。

また、男の子だと数字に反応しやすい傾向がありますので数を入れたコミュニケーションは興味を持ってくれる可能性が高いです。

我が家では「じゃあ、ママが5秒できれいにするよ!」がヒットしました。

受け入れてもらえる土台ができていると、「自分でできたね!」の後にこの声かけをすぐにしてもお子さんはニッコリすると思います。

もし、何で?と疑問を投げかけてくるようでしたら、まだ自分の行動を認めてもらった満足感が足りない…と感じているか、その日はたまたま、お子さんの気分がのらないのもしれません。

無理に仕上げ磨きを進めず、

「〇〇くん、歯磨き本当に上手になったもんね」

と共感してみてください。

お子さんの気持ちに変化があればお口があくと思います。

無理せずにお子さんの気持ちに合わせて取り組んでみてくださいね。

息子の場合は、「えっと3秒で!」など交渉してくることもありますが「いいよ~!じゃあ3秒ね!」と言って受け入れると、息子のお口がパッと開きます。

そしてわざと「い~ち、に~~~い、さ~~~~ん」とゆっくり数えます。

すると、実際の10秒くらいは磨けます(笑)

息子も「ママ、なんか長いよー!」と笑い、楽しく歯磨きの時間を終わらすことができます。

また、歯ブラシを鉛筆持ちにして、息子が苦手な歯ブラシの角度をメインに、サッと磨くようにもしました。

このコミュニケーションを意識して続けたことで、息子も自分の歯磨きを認めてもらえた満足感を得てくれて、

今では「ママにもやらせてね!」というと「はい」と歯ブラシを渡してくれるようになり、30秒以上磨かせてくれることも多くなりました。

幼児期のお子さんの歯磨きの時間は、ママのイライラタイムとなってしまう方も多いと思いますが、子どもの年齢や特性にあった声かけをすると、楽しんで歯磨きをしてくれるようになると思います。

お子さんの特性を知るには、日ごろのママの観察がとても大切になります。

ぜひお子さんのことを知って、我が子にあったコミュニケーションを見つけて、育児を少しでもラクに楽しくしていきましょうね!

今日もお子さんとの楽しい時間がすごせますように。

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執筆者:宮代さちこ

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