ひといちばい敏感な子ども(HSC)への声かけ。肯定:否定=10:0がオススメです!

敏感な気質を持った子(HSC)を褒める声かけをしているのに、伝らない…と悩むあなたへ。たった1回の否定的な声かけが、HSCには10倍の否定に感じているのかもしれません!敏感な子どもとお母さんの心をつなぐために必要な、肯定と否定のバランスについてお伝えします。

ひといちばい敏感な子『HSC』を褒める声かけをしていますか?

子育ては「褒めることが大事」とよく聞きますね。

そんなことわかっています、子どものことは褒めています!と思いがちですが、実際のところ、子どもを褒めていますか?

お母さんの「褒め」、その量じゃ足りていないかも!?

お母さんは褒めているつもりでも、子ども自身が感じている肯定の量とお母さんが思っている量では全く違う!ということがあります。

あくまでも、子どもが感じる「お母さんは私のこと肯定的に受け止めてくれる」という実感の量が大事なので、いくらお母さんが「たくさん褒めている」と思っても伝わっていなければ足りていないのです。

「肯定」と一緒に「否定」もしていないか注意!

そして、もう一つ重要なのは、肯定しているけれども否定もしていないか?!ということ。

特に、ひといちばい敏感な気質を持っている子ども(HSC1の否定を10倍に感じて傷つきやすいですので、

せっかく肯定的な声かけを積み上げても、1つ否定的な声かけをしただけで「肯定してもらっている」という実感はどんどん減ってしまうのです。

日常に潜む否定的な対応

ここで、そもそも「否定」ってどういうこと?と考えてみます。

「否定」とは、ひどいセリフを言うことだけではありません

「わがまま言うんじゃありません!」とか「全く、この子はなんて悪い子なんだろう!」という声かけ。これは、存在を否定する言葉です。

否定しないということは、こういうセリフを言わないことだと思っている方も多いと思います。

けれど、こんなひどいセリフは言わないから大丈夫と思っていても、実はそれ以外にも否定は山のように潜んでいます。 

日常の声かけが「否定」として伝わっている!?

例えば食事中の場面を思い浮かべてほしいのですが、

「お味噌汁もっとこっちに置きなさい」
「そこに置いたら落とすでしょ!」
「手が汚れてる!洗ってきな!」
「洗ったらちゃんとタオルでふきなさいよ~!」

これ、矢継ぎ早に言われたら、もう否定否定のオンパレードです。

普通にしゃべっているつもりでも、子どもにとってはダメ出しの嵐!!
一挙手一投足文句つけるの?もう、勘弁して~!って気持ちになります。

ものすごくひどいセリフで否定していなくても、こうやって子どもの行動をいちいち正してばかりいると、それは全て「あなたのそのやり方ではダメ!」という否定として伝わってしまうのです。

言われた子ども自身は当然ものすごくイライラしますし、否定が続いたら、自分の心を傷つけないようにと、どんな言葉にも耳を貸さなくなるのがよくわかります。

そうなってしまうと、ますます指示が通らなくなってお母さんも大変ですし、子どもの心もどんどん離れていってしまいます。

否定しないと「悪い子」になる?

「否定することはよくない」とはわかったものの、「否定しないとどんどん悪い子になってしまうのではないか?」と不安になりませんか?

不安になるわけは、日本の「しつけ文化」

日本はしつけの文化です。
「できていないことを見つけて指摘・指導してなおしていく」という方法で育てられた方が多いのではないでしょうか。

しつけ以外の子育てを知らないから、
「いけないことはいけないと伝えないと。なんでも「いいねいいね~」と肯定していたら、わがままになっちゃう!」
そんな風に思ってしまいますよね。

実は、肯定を積み重ねると、自然と困った行動が減るのです

けれども実は、なんと、肯定を積み重ねていくと、自然と困った行動は減っていく!ということがわかっています。

たくさん肯定を積み重ね、親子の心がしっかりとつながると、親の気持ちは子どもに伝わりやすくなります。

そうなると、わざわざ否定的に「○○しなきゃダメでしょ!」「○はやめなさい!」などと言わなくても、「○○しようか^^と声かけするだけで子どもは行動できるようになります。

今まで、否定的な声かけでお子さんは変わりましたか?

少し考えてみてほしいのですが、今まで、「○○しなさい!」「なんで○○できないの!!」と否定的に叱ることで、お子さんは望む姿になりましたか?

きっと、なってはいないと思います。(私も散々否定的に叱ってきたのでわかります…)

ということは、このやり方を続けるよりも、他のコミュニケーションを試してみた方が良いですよね^^

HSCへの声かけのポイントは

声かけは、最低でも「肯定:否定=3:1」

否定を続けて、「お母さんの言葉=嫌なこと」と脳がインプットすると、何も伝わらなくなりますが、

肯定を続けて「お母さんの言葉=いいこと」と脳がインプットすると、お子さんにちゃんと言葉が届くようになります。

そこで、否定の声かけを減らして、肯定の声かけを増やしていくことがとても大事になってくるのですが、肯定と否定のバランスは、最低でも3:1が良いとされています。

もし1回否定してしまったら、3回肯定する!ということです。

繊細なHSCへの声かけは、「肯定:否定=10:0」でちょうどいい!

しかし、繊細で傷つきやすいHSCに関しては、もっともっと肯定が多い方が良い。

1の否定も、敏感に強く感じるので、何倍にもなってしまう気質を持っていますから、10:0を目指して、9:1になるくらいでちょうどいいのです。

肯定の言葉も10倍に感じてくれたら良いのですが、どうしてもネガティブなことの方が記憶に残りやすいという性質があります。

それでも、肯定がちゃんと心に届けば、しっかり受け取って、本当にすくすく伸びていくのがHSCです!

子育てをしていると、否定したいこともたくさん起こりますが、一回そこはスルーして、肯定するところを見つけて声をかけていく

遠回りなようで、結局はこれが一番の近道です。

HSCに対しては、1回否定してしまったら10回肯定する!を意識して、親子の心をつないでいってくださいね。

執筆者:青山あさひ

▼ひといちばい敏感な子ども(HSC)も、ママのコミュニケーションで伸ばしていけます!

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