ADHDっ子の「困った」を「才能」に変換するママたちの子育て【発達でこぼこキッズのママたちの座談会 わが子自慢ADHD編】

こんにちは!ななほし広場編集部です。

2022年6月、ななほし広場のママたちと【座談会】を開催しました。

その様子をご紹介しますね!

ADHDっ子の困ったところ、それ才能かも?

注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性を持っているお子さんのママ、落ち着きがなくときに悪目立ちしてしまうわが子にイライラしたりハラハラしたり…「もう困った!」となっていませんか?

一見「短所や苦手」とみられることが多いADHDの特性ですが、実はそれ、その子の才能強みかもしれません…!

今回、ADHDっ子を育てているママたちに集まっていただき、お話を伺いました。

今回の座談会のテーマは、【わが子自慢~ADHDっ子編~】

子どもの特性のことで悩んでいたママたちが、ADHDっ子のわが子、

こんないいところがあった、
こうやって伸ばしていけばいいんだ!
この部分を才能として捉えたら子どもも自分も変わった!

と、お話をしてくださいましたよ^^

子どもを見る目を少しシフトチェンジして、これがうちの子の才能かも!と、ぜひワクワクしながらママたちの話を聞いてみてくださいね!

ADHDとは?特性について知りたい方はこちらの記事でご確認くださいね!

座談会にご参加のななほし広場メンバー紹介

ななほし広場編集部(以下、編集部):今日はお集まりいただいてありがとうございます。
まずは、簡単に自己紹介をお願いします。

◇参加したママとお子さんの年齢・性別
・Iさん 小2・男の子、年長・男の子
・Kさん 年中・男の子
・Sさん 小3・男の子、年長・男の子
<スタッフ>
・ななほし広場編集部より3名

ーーIさん:小2、年長・男の子のママ
子ども二人とも特性が強めで、多動や自閉っぽいところが明らかに分かるくらいでしたので3歳になる前には発達障害の診断が出ていました。

長男は短時間睡眠や神経質なところがあり、赤ちゃんの頃は相手をしないと癇癪だったり常にピッタリくっついていないとギャン泣きでした。

子育て広場などに行くと他のママたちはお子さんをマットの上に寝かせてママ同士でおしゃべりできるけれど、うちはそんなの絶対にできなくて。常に一緒にくっついて移動しているので、ママ友と会話も無理、イベントに参加してもうちの子が輪を乱す…と悪目立ちするので、誰もいない公園や朝いちの時間帯に子育て広場に行ったりしていました。

現在は病気の治療中で育児が出来ないため、子どもたちと離れて暮らしています。

ーーKさん:年中・男の子のママ
1歳半健診で言葉の遅れがあり、様子を見ましょうとなりました。

私自身が不安になってしまったところもあり、知育講座など家で取り入れてみましたが、今思えばそれがストレスとなり癇癪につながっていたのかもと思います。

多動もあり、家の外では常にあちこち追いかけまわしている状態でした。他の子が使っているおもちゃを使いたい、自転車にのりたい、それだけで癇癪。泣きわめく息子を抱きかかえて帰るという感じで、自分も精神的につらかったです。

発達について学びを始め実践すると、言葉が出てきて、今はおしゃべりになりました。

今は衝動性が強く、ものに執着し気になったものは触らないと気が済まないことがあります。今は自転車のかぎ、自転車のボタン、他の人のキーホルダーなどが気になるようです。また、音に敏感なところもあり、「あれは何の音?」とその音の正体がわからないと癇癪につながることもあります。

好奇心旺盛でやりたがりで、いつもやらかしています。

ーーSさん:小3、年長・男の子のママ
長男は明らかに診断が出るような感じではないのですが、小さい頃から育てにくさがありました。

どこに相談に行っても「様子を見ましょう」と言われたり、発達検査をとっても「成長とともに…」や、ママ友に相談しても「こんなもんだよ」とずっと言われていて、このままでいいのかな?と思いながらいました。

ですが、小学校に入学してから不注意と落ち着きがないところが目立ち、爪噛みや母子分離が難しく付き添いが必要になったりと、いよいよ息子に真剣に向き合った方が良いと思い、調べていくうちにお母さんの小学校に出会いました。

好きなことやハマっていることに一直線で、ちょっとしつこいと感じるところもあります。また、のんびりしているところもあるのでからかいや仲間外れの対象になりやすいところもありますが、素直で優しい子です。

ADHDっ子は「素直さ」を身に付けると伸びます!こちらの記事から希望と勇気をゲットしてくださいね!▼

【編集部コメント】

同じADHDタイプでもそれぞれのお子さんで個性が全然違いますね。その中で共通の悩みもありますよね。なかなか他の人と話す余裕がない孤独感、何か違うという不安感…。分かります!

さぁ、ここから先は皆さんの明るい展望も聞かせてくださったらと思います!

ADHDっ子のわが子自慢!こんないいところ、こんな才能、こんなスゴイところがあります^^

編集部:それでは次に、お子さんのいいところや才能だと思うところを教えてください。思いっきり我が子自慢をしてくださいね^^

好きなことに対する熱中力、没頭力、行動力

ーーIさん:好きなことへの情熱は誰にも負けないかな、というのはダントツでありますね。

ハマったらすぐ調べて実行する。思い立ったら即行動!

好きなことに対する熱中力没頭力行動力も抜群です。

アンテナがすごくたくさんあり好奇心が旺盛な分だけ色んなことに興味を持っています。

ーーKさん:うちも思い立ったら即行動なタイプです。

また完璧主義なところもあり、工作がすごい好きなんですけれど、セロテープの貼り方に納得がいかないともう一回剥がして~となったり(新しいの切った方が早いのに)細かいことにこだわって、泣きながらでもできるまで粘り強く作るというところがあります。

色々工作をするのですが、こちらが思いつかないようなものを創っているのでアイディアはすごいなと思います。

ーーSさん:わが子は人見知りですが、グイグイいくところもあって。

好きなことへの熱意が強く、息子の(ちょっとしつこいと思えてしまう)言動がきっかけで人を動かして大きなイベントになったことがあります。

一見、しつこくて迷惑をかけているかもと思えるところも、相手には背中を押すきっかけとなることもあるようです。

その方に会うたびに、「今でも○○くんのおかげでできたんだよ~」と言ってくれて、すごくうれしいです。

また、私の働いているところに社会科見学に来る約束を学校で取り付けてきたり…

いつも「この子ひと言多いな」と思っていたけれど、人と人の縁を結んでくれるのが、この子の強みなのかなと思うようになってきています。

編集部:それは、すごいですね!こちらが思う以上のことを成し遂げることありますよね。

とっても素直でピュア、ムードメーカーの一面も

ーーIさん:行動が大きく目立つけれど、自分の気持ちに対してはとても素直だと思います。色々な指摘や叱責も多いけれど、好きなことに対してまっすぐで正直、そしてピュアです。

また、目立つぶんだけ周りも盛り上げてくれるムードメーカーなところもあります。

運動神経の良さ、ユーモア、愛されキャラ!

ーーKさん:運動神経は良くて、木登りやかけっこが得意です。歌も好きで、替え歌とかにして着替えながら歌ったり、Youtubeで昔流行った芸人さんのモノマネをしたり、ユーモアもあります。

人懐っこく、知らない人にも自分から話しかけたりします。ちょっと近すぎると思うところもあるけれど…(笑)周りのみんなが優しいので、可愛いねと言ってもらえています。

幼稚園では愛されキャラのようで、「面白いね」「好き」と言われていたり、一人でピューっとどこかへいってしまうときはお友達が手をひいてくれたり、みんなにお世話されて可愛がられている様子がうかがえます。

なんでもやりたがりなので、お手伝いは積極的にやってくれます!手を洗っていると思ったら洗面器や排水溝もきれいにしてくれたり。ママを助けたいという気持ちが強いので、今後もっと助けてくれるんだろうなと期待しています。

編集部:色んな見方ができますね。Kさんはそれをわかったうえでお子さんの良いところをたくさん見つけられているんだな、と大きなヒントになりました!

しつこさ=粘り強さ 見方によって才能に変換できる!

ーーIさん:しつこさはひっくり返してみると、最後まであきらめない力だったり、熱意だったり、相手を動かす力だったり、人と人とのつながりをつくる原動力だったり。

しつこさがないとできないこともありますよね。それがADHDの特性を持ってる子の強みなのかなと、KさんやSさんのお話を通して感じました。

編集部:マイナスの面で見てしまうけれど、見方で全然違ってきますね。なかなかできないことで、すごい才能だなと感じます!

困ったと才能は裏返し?捉え方をかえて伸ばすとこれからの時代で生き抜く力になるかもしれませんね▼

学んでから、ママ自身にどんな変化がありましたか?

編集部:お子さんのいいところたくさんお話してくださいましたが、きっと、かつてはそう思えないこともあったと思うんです。

学んだことがきっかけで、子育ての考えや子どもへの接し方が変わった部分などはありますか?

「肯定の目」を持てるようになった

ーーSさん:息子ができないから、私はイライラするんだ!私をこんな鬼にしたのは息子だ!どうして、息子はこんなに私を悩ませるんだ!誰か助けて!と、以前は思っていました。

かわいい息子に違いないのに、複雑な思いが溢れ出てきて、そんなことを思う自分も母親失格だと自分をかなり追い詰めてました

ずっと息子の特性が、私を苦しめてると息子のせいにしてましたが、そうじゃなかったと気が付きました。
私が息子の悪いところばかり見て、いいところを見てあげられてなかったんです。

お母さんの小学校に出会って、一番変わったのは「私自身」でした。私が肯定の目をもてるようになってきたら息子も変わってきました。

褒めるってすごく難しかったけれど、「すごいね、えらいね」というだけが「褒める」ことじゃなくて行動をそのまま言葉にしたり、存在自体を肯定する声をかける、それだけでも「褒める」ということが分りました。

肯定的な関わりを徹底していくと、息子のキラリと光るもの「優しさ」や「好きなことをとことん追求する粘り強さ」がよく見えてきました。

あとは、息子の見てる世界を想像できるようになり、よく頑張ってるなと心から言えるようになりました。

子どもが伸びる言葉って知ってますか?こちらの記事で答え合わせをしてみてくださいね!▼

子どもをもっと伸ばしてあげたい!と思えるようになった

ーーKさん:息子がまだ小さいときは話しかけても全然私のこと見てくれなかったし、私のことお母さんだと思っているのかな?と悲しい時期がありました。

脳に届くコミュニケーションで声掛けするようになって、私の顔を見てくれるようになったり反応が見えるようになって、お母さんの育て方が悪いんじゃなくてやり方を知らなかっただけだからと分かって安心しました。子どもをもっと伸ばしたいという気持ちに変化しました。

困っていた癇癪が減っていったり変化が見られたのですごいと思ったし、癇癪が起こったときも「今は疲れているんだな」と冷静にみられるようになりました。

うちは子どもが低年齢のときから学びを始めて、特性や年齢のこともあり、石澤さんから「しんぼうする時期があるけど頑張ろうね」と言われていました。

4歳になった今、お手伝いしてくれたり、私のことを気遣ってくれる言葉もかけてくれるようになってきました。時間はかかったけどちょっとずつ積み重ねてきたことが結果となってこの子成長しているんだなと実感できています。

子どもを丸ごと受け入れられるようになった

ーーIさん:定型発達で産まれてくれたら…と思ってしまうことって何回もありました。長男の子育てがうまくいかず自分が相当追い詰められていました。発達障害の子の子育てってわからないんですよね。激しい癇癪や、それに私も巻きもまれてしまったり…本当に大変でした。

あとは、理想のママ像にガチガチに縛られていて「ママはこうしなければならない」の呪縛にがんじがらめになっていました。

一番の壁が「褒めトレ」でした。やったことがないことをするのはすごくエネルギーがいるし、褒め慣れていないので恥ずかしいし言えずに、苦痛なこともありました。

ですが、実践していった中で子どもが素直になっていくのを間近で見て私自身も影響を受け変わっていきました。今はふつうに「大好き!」と言えます!

以前はとてもひねくれた考えを持っていたりママとして自信がなかった私ですが、色々あっても「まぁいいか」と思え、肝っ玉母ちゃんの要素の土台を作れたように感じます。

息子たちの好ましくない言動もたまにありますが、その中でも冷静に子どもの成長や小さな変化も見つけられるようになっています。

お母さんの小学校に出会ってなかったら、こんなポジティブな考え方になってなかったし明るくいられなかったです。

よく石澤さんが言われますが、ママの背中を見て子どもは育つということはまさしくその通りだと思います。口でいうのも大事だけど、非言語情報、ママの前向きな背中で見ることで、子どもたちが色んなこと感じてくれるのかなと思えるようになりましたね。

ADHDっ子を持つママが実践している、子どもの困りごとを才能に変える方法はこちら▼

わが子とのこれから。子どもをどう伸ばしていきたい?

編集部:皆さん変化して、お子さんの良いところを見つけていますね。今後、お子さんのどんなところを伸ばしていきたいですか?

一緒に成長していきたい

ーーSさん:まずは私が掛ける言葉を変えていきたいです。

「しつこい」ではなく「粘り強い、あきらめない」などポジティブな言葉に変換して声を掛けていき、子ども自身も自分の強みだと思って成長していってほしいです。

また、息子の学校に行きたくないという気持ちを理解し「どうしても行きたくなかったら行かなくても大丈夫」とうわべじゃなくやっと心から言えるようになりました。息子も本音で話してくれるようになりました。

私が息子の気持ちを受け入れることで、息子の心もラクになれるように一緒に成長していきたいです。

今の良いところを残して大人になってほしい

ーーKさん:

息子は色々知りたい欲=探求心があるので、そこを伸ばしてあげたいと思います。

また、ユーモアの部分も大人になっても持っていて欲しいです。

お世話好きでもあるので、これからどんどん人の役に立つようなことをしてほしいなと思います!

わが子らしさを守り育てる側になりたい

ーーIさん:息子二人にそれぞれ伸ばしたい部分はありますが、共通して思うのは、私が子どもたちの安全基地になりたい、味方でいたいということです。

先生や周りの大人たちは息子たちの特性に理解はあるけれど、「落ち着きがなけれな落ち着かせるように」としがちになります。集団生活では必要なことだけれどあまりにやり過ぎてしまうと、本人たちの良いところがなくなっていく気がして…。

ですので私だけは、息子たちの良いところや才能の芽を守り育てる立場でいたいなと思います。

また、もっとコミュニケーションを丁寧に子どもたちに関わっていきたいです。

【編集部コメント】

みなさんのお話をお聞きして本当に感動しますね。学べる環境を活用し続けることで、子どもの良いところや才能に気づき伸ばしていこうと思え、穏やかに子育てしていけるのですね。

わが子の特性を「才能」と捉えるには、環境も大事!

発達でこぼこっ子の子育てを一人でしていると、どうしても困ったところに目がいってしまい、「集団からはみ出さないように子どもを変えないと」と苦しくなってしまいますよね。

ですが、ななほし広場のような発達でこぼこっ子の子育てに前向きな環境に身を置くことで、

「子どものこんなところ、実はこの子の強みになる部分なのかもしれない」と気づけることがあります。

そう思えたら苦しかった子育ても、良いところをもっと伸ばしていきたい!とワクワクの子育てに変わります^^

あなたの子育てが希望で溢れるような、そんな場所をななほし広場は目指しています☆

以前にも、子どものいいところを認めて伸ばすママたちの座談会を開きました。その様子はこちらの記事でご覧になれます(^^)

編集者:ななほし広場編集部

▼ADHDのわが子の才能に気づきもっと伸ばしていくママになるための「学べるメールマガジン」はこちら

タイトルとURLをコピーしました