コロナ体験談第1話〜コロナによる不安やストレス。いざというときのために、発達でこぼこ幼児を育てるママに知っておいてほしいこと

コロナ禍、子育ての非常事態です。同じように悩み苦しむママの力になりたいと、あるママが体験談を語ってくださいました。もし、不安やストレスを感じざるを得ない状況に陥ったときのために。どんなことが起こるのか、知っておいてほしいのです。

「コロナ禍で同じように苦しむママを救うことができるなら」と語ってくれたママ

「コロナの子育てで不安やストレスを抱え、孤独に苦しむママを救いたい」その一心で、ななほし広場からメッセージを贈ります。

今日から3話までのシリーズで、あるママ(仮名:Nさん)の体験談をシェアさせていただきます。

Nさんは、ある日突然、旦那さんのコロナウイルス感染がわかり、約20日間、幼児のお子さんとともに自宅待機を余儀なくされました。

今日配信する第1話では、旦那さんの感染がわかった経緯や、そのときに抱えた不安やストレス、それをどのように解消していったかが赤裸々に語られています。

もしそのときがやってきたとき、実際、どのような状況に陥るのか。そして、どうすればその苦しさを乗り越えられるのか。

この記事を読んでくださっているあなたも、心が少しラクになる、そしていざというとき、自分に置き換えるヒントになる部分がたくさんあるはずです。

次の章から、Nさんが届けてくださった体験談をお伝えしていきます。

もしかしてコロナ?不安をなくすため、検査へ行くことに

=====第1話=====

「今日はお出かけだね!楽しみだね!」と子どもたちの声が響く、とある土曜日の朝。前々から予定していた家族で出かける日でした。

「なんかおかしい。コーヒーの味がしない」と言い始めた夫。
そういえば、ここ数日だるそうだった。喉が痛いと言っていた。

これだけ気をつけて日々を過ごしているし、我が家は夫の仕事と子どもたちの通園以外、ほとんど外出していない。

まさか、夫に限って、我が家に限って、そんなことはないはず…。

出かけるにしても、病院に行って「陰性です」という確証を得てからにしよう。
そう自分たちを落ち着かせて、夫は病院へ出かけました。

「風邪の症状だけど、このご時世なので…念のため検査を」お医者さんでさえたぶん違うけど…とおっしゃっていたそうですが、検査することになりました。

結果が出るのは1〜2日後。お出かけは、残念だけれど、念のため自粛することを決めました。

そのことを子どもたちに告げると、

「わかったよ。行かなくても大丈夫。パパ、早く元気になってね。」と理解して優しくしたい気持ちと、
「お出かけ、行きたかった!楽しみにしてたのに!」と行きたかった悔しい気持ちで、

揺れ動く子どもたちをなだめながら、結果を待つ1日を過ごしました。

どん底に突き落とされた一本の電話。湧き出る不安・ストレス

「陰性でした」「ほら、大丈夫だった!よかったね、安心したね」

そう終わる未来しか予測していませんでした。しかし、検査から丸1日たったころにかかってきた、保健所からの電話でどん底に突き落とされます

「ごめん…陽性だった」

夫の言葉に、頭が真っ白になりました。

・夫はこれからどうなるの?
・私や子どもたちももうかかっている?
・すごく久しぶりに、お友達のおうちで遊んだばかり…うつしてしまっている?
・夫の仕事はどうなる?
・私や子どもたちはこれからどう過ごしたらいいの?
・子どもたちになんて伝えたらいい?

一気に不安や色々な感情が湧き出てきて、混乱しました。他人ごとだった「コロナウイルス感染」が、突然自分ごとになったのです。

この先の動きは、保健所からの連絡を待って、その指示に従うしかない。そんなことはわかっているけれど、不安ばかり湧き出ました

取り急ぎ、夫を自宅内隔離。

家族なのに突然、「近づいてはいけない」存在になる違和感、さみしさ
別室にいて、このまま、気づかないうちに倒れてしまっていたらどうしようという不安も募りました。

私も発症してしまったら、入院してしまったら、この子たちはどうなるの?
唯一、頼れるとしたら高齢の義両親……いや、頼れるわけなんてなく、自分たちでなんとかするしかないのです。

「両親 感染 幼児 どうする」と調べても、同じような状況の人は今までだっていたはずなのに、事例は全く出てこない。正解がない。
不安ばかり増し、ストレスで胃が痛くなりました。

そんな混乱した状況でも、子どもたちは待ったなしです。

「パパはどうしたの?」
「ね〜パパ〜!遊ぼうってば〜。お部屋から出てきてよ」
「なんで外に行ったらいけないの?」

どうやって伝えれば、まだ幼い子どもたちはわかってくれるのだろうか。

「パパはね、ウイルスが体に入ってたの。まずは、元気になるために一人でお休みするよ。うつりやすいから、あなたたちを守るために、別のお部屋で寝ようね。」

必死で伝えて、子どもたちとリビングに布団を広げて寝ることにしました。

スマホが、不安を感じやすい子どもを安心させるツールとして活用できました

上の子は不安が強いタイプで、敏感なところもあるため、親の不安がすぐに伝わってしまいますし、不安やストレスが高まると行動が激しくなってあらわれる特性ももっています。

今このタイミングで、子どもたちまで落ち着きがなくなってしまうと困る。何より、子どもたちを不安にさせたくない。

その一心でスマホを取り出し、別室にいる夫と、電話やビデオ通話を繋ぎっぱなしで1日を過ごしました。

顔が見えることで、子どもたちをとにかく不安にさせないように。そして、私自身が夫の安否を確認して安心できるように

子どもたちは非日常のワクワクを感じたようだし、パパの元気な様子を見ることができ、安心感を得たようでした。

今まで、スマホの操作をさせることは、「いけないこと」だと思っていたので、子どもに極力触らせたくない、そう考えていました。

けれど、この非常事態です。「もしママも急に具合が悪くなったら、ばあばに電話をかけて救急車を呼んでって伝えてね」と、上の子にスマホを操作させ電話のかけ方を覚えさせました。

=====第2話へ続く======

Nさんは、子どもがスマホやデジタルメディアを使用することに関して、どちらかというと否定的な考えを持っていたそうです。

けれど、不安が強いお子さんのために上手に活用されたことで、家族の非常事態が起こった当日は大きな混乱を起こすことなく過ごすことができた、とのことでした。

ソーシャルディスタンスを保たなければならない今、スマホは活用の仕方次第で家族のコミュニケーションの一端を担ってくれるのだと、体験談から学ぶことができました。

もちろん、感染しないことが一番ですから、感染予防の徹底はし続けていきますが、もし、同じような状況に陥ってしまったとき、こんな方法もあるのだと知っているだけで、少し、気持ちが楽になりました。

この記事で語られた翌日のお話を語ってくださった第2話は、こちらから▼

執筆者:ななほし広場編集部

▼緊急事態こそ、お母さん、孤立しないで。あなたを救うヒントがここに

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