コロナ体験談第2話〜コロナに家族が感染したら、どうする?お母さん、「一人にならない努力」をしてください

「コロナウイルスに家族が感染したら」なんて想像もしたくないですが、いつ、誰がかかるかわからない状況になってきました。もしそのときが来たとき、どんなことが起こってどんなことに気をつけて乗り越えていけば良いのか。体験談、第2話です。

コロナウイルスに家族が感染したら、どう乗り越える?あるママの体験談をお届けします

二人の幼児を育てるママ(仮名:Nさん)が、新型コロナウイルスに家族が感染した際にどのように乗り越えたか、体験談をベースにお届けしています。

Nさんは、「同じような状況に陥ってしまったお母さんを、孤独から救いたい。その一心です。」と、体験談を、勇気をもって語ってくださいました。

感染してしまうことは、もう誰のせいでもありません。そして、誰もが苦しい生活を余儀なくされている非常事態です。

今こそ、誰かに責任を押し付けたり、自責したり、ただただ悲しみにくれて過ごしたりするのではなく、「だったらどうしよう?」と、我が子や家族を守る行動を選択していくことが大切なのだ、と体験談から感じています。

生の声から、ぜひご自身のステイホーム子育てに置き換えるヒントを得ていただけると、嬉しいです。

第1話の翌日のお話となる第2話は、次の章からお届けします。

襲いかかってきたのは、不安の波でした

=====ここから第2話=====

夫の陽性が判明した当日は、非日常感や不安、興奮が入り混じり、怒涛のように過ぎ去りましたが、

夜があけた翌日、待ち受けていたのは現実の苦しさでした。

朝から、職場・子どもの幼稚園や保育園・接触した可能性のある人…関係各所への連絡に追われました。

事情の説明をすればするほど、「感染してしまった」という現実が襲いかかってくる。もしかするとうつしたかもしれない、と謝罪するしかない苦しさ。

・私たちはこれからどうなるのだろう。今は元気だけど、これから悪化するのだろうか。
・ご近所にバレたら、ここにも住めなくなるのだろうか。
・夫は仕事復帰できるのだろうか。
・子どもたちが、登園したときに心ないことを言われてしまったらどうしよう。

これからのことを考えると不安の波が押し寄せて、涙が溢れ出ました

それでも、夫のほうが、なくなってしまった味覚にショックを受けているだろうし、当事者のほうがもっと、責任を感じてつらいはず。

子どもたちのためにも、ここで母親の私が倒れてはまずい。体調的にも、精神的にも、しっかりしなければ

そう気持ちを奮い立たせてはみるものの、またしばらくすると不安が押し寄せ、涙が止まりませんでした。

どん底の状態を救ってくれた、2つのもの

そんなとき、私の心を支えてくれたものが2つありました。

1つ目は、あたたかい言葉

「大変でしたね。あなたのせいではないから、謝らないでいいんですよ。とにかく悪化しないことを祈っています、お大事に。」

この言葉をかけてくださることに、どれだけ救われたかわかりません。

そして、2つ目は、笑顔でした。

どん底の気持ちのとき、子どもたちがちょっとした変な行動をしました。

そのとき、思いっきり口角上げて、目尻下げて、声を出して笑ってみたら、ものすごく元気が出ました

ああ、前にななほし広場の記事で、「笑顔ってたとえ作り笑顔でも効果がある」って書いてあったけれど、本当だ。心からそう思いました。

ちょうど同じとき、夫からもこう言われたのです。

「いやでも色々考えてしまうし、自分を責め出すとどんどん精神的に参ってしまう。体調もだけど、心が蝕まれることが怖いって思った。

不安なことをきちんと共有して、一人で抱えないようにしよう。あと、こういうときこそ笑ったり楽しいことを考えたり、意識してやっていこう」

気持ちがマイナスになったら、とにかく笑おう。「笑っていること」だけは絶対に頑張ろう。涙を拭いて、そう家族で決意しました。

どん底に突き落とされたからこそわかった、笑顔の力でした。

お母さん、「一人にならない努力」をしてください

濃厚接触者と認定された私と子どもたちは、検査に行くことになりました。

その帰宅後、今度は私の体調がだんだんと悪くなりました。
精神的な問題も大きかったと今でこそ思いますが、頭痛にめまい、吐き気…立っていられなかったですし、寝るのも苦しかった。

けれど、夫は自宅内隔離中。子どもたちの面倒をみる人は私しかいない。けど、苦しい、休みたい。誰か助けて。

そんな状態のとき、子どもたちの面倒を見てくれたのが、両親、義両親、姉家族でした。

もちろん、家に来てもらうことはかないませんから、物理的な面倒はみられません。けれど、オンライン上でつながり続けてくれたのです。

ビデオ通話を発明してくださった人…ありがとう。と心から思いました。

今、顔と顔を突き合わせて会うことや、触れ合うことはできないけれど、オンライン上なら、安全に繋がり続けることができるのです。

さらに、子どもだけでなく私自身も、普段からななほし広場での活動はオンライン上で行なっているため、こんな状況でも外とのつながりを持ち続けられました

人とのつながりを持ち続けて、「いつも通り」を何か一つでも続けられることは、不安に襲われている状態の私にとっては大きな支えとなりました。

======第3話に続く======

ステイホームで、直接的なつながりを持ちにくくなった今。

家の中で子どもと密着して過ごす毎日は、外とのつながりを感じられず、孤独が増しているお母さんも多くいらっしゃるのではないでしょうか。

そんなときこそ、一人にならないでほしい。外とつながることをやめてはいけないんだ。体験談から、そう強く思いました。

家族や友達はもちろん、何か属しているオンラインのコミュニティがあるのなら、積極的に連絡を取って、「一人にならない」ように頑張ってみてください。

もし、そういうコミュニティがなければ、ここ、ななほし広場にアクセスしてください。発達でこぼこの子どもたちを育てるママたちが集まっています。あなたを孤立させません。

最終話となる第3話では、長い自宅待機期間を、デジタルメディアの活用で乗り越えた体験談を語ってくださいました。

執筆者:ななほし広場編集部

▼子育て緊急事態。一緒に乗り越えていく方法、お伝えしています

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