発達障害の傾向がありちょっとしたことで癇癪を起こしてしまう子に「もう泣き止みなさい!」と怒ったって泣き止まないもの…。ママはその相手をしていると「時間がない…」という悩みまで出てきますよね。ここでは癇癪を起こさない会話の方法で、ママに時間と心のゆとりを手に入れるコツをお伝えします。 |
でこぼこ子育てママが「時間がない」と感じる理由は、子どもの癇癪!
発達でこぼこのある子どもを育てていると、ママには「時間がない!」「煮詰まる!」という悩みがつきもの。
そう感じる最大の原因は、子どもの癇癪をはじめとした感情のコントロールの苦手さ。これに尽きます。
なぜなら、癇癪が起こると全ての活動がストップするし、切り替わるまで次の活動に進めないからです。
きょうだいがいるお家は、癇癪自体がケンカの引き金になることも多いし、幼児期の癇癪は「なぜ泣いている!?」と原因不明に見えることも多いため、お母さんがドッと疲れます。
癇癪を起こさないように気を遣うのもママのストレスに…
子どもがちょっとしたことですぐに怒って泣き始めるので、家族は地雷を踏まないようにいつも気を遣ってビクビク…
そうしていても一旦地雷を踏んでしまうと、延々と泣き続けるし、収まりかけても、ちょっとしたことで癇癪の火が再燃する。
「いい加減にして〜!!」とお母さんの堪忍袋の緒が切れ、感情をぶつけて叱り飛ばしてしまったら…火に油を注ぐようにさらに癇癪が激化します。
「時間がない」のは癇癪に振り回されて1日が終わるから
こんな毎日を過ごしていたら、そりゃ時間もないし、煮詰まるし、心が休まることがありません。
癇癪に振り回されて1日が終わった…という感覚がするのも無理はないですよね。
これが、発達でこぼこ子育て中のお母さんたちが「時間がない」と感じる背景に潜んだ本質的な問題です。
逆にいうと、ママが癇癪を起こさない対応ができて子どもの気持ちが安定し、子どもがスッと行動してくれるように発達させてあげられたら、
子どもも楽になるし、
お母さんの1日の時間も自由度が広がる
ということなのです!
お母さんの1日の時間も自由度が広がる
ということなのです!
癇癪を起こすのは「脳」が発達途上だから
幼児の脳はまだまだ発達途上。何かを我慢したり、コントロールする脳は成長の最後の方に発達することがわかっており、コントロール系の脳がまだ育っていないのが普通です。
だから我慢することなんてできないし、ちょっとしたことですぐにコントロールが効かなくなります。
また、言葉でうまく表現できないために、泣く、怒る、といった形でネガティブな気持ちの処理をするのです。
よく2歳くらいの子どもを「イヤイヤ期」と表現するように、幼児が癇癪を起こすのはごくごく普通のことなんですね。
ですが、これが年中になっても、年長になっても収まる様子のない場合は注意が必要です。
癇癪を起こした時の対応が「感情系の脳」の発達に影響する
幼児期の癇癪は、癇癪を起こしたときに大人がどう関わるかで、その後の感情系の脳の発達が大きく影響を受けることがわかっています。
脳の感情を司る部分は、人の笑顔が大好きで良い刺激として成長を促していきます。
とくに、自分の親や、きょうだい、おじいちゃんおばあちゃんや先生など、自分の「なじみのある人」の笑顔によく反応し記憶するようにできています。
そのため、子どもが癇癪を起こすたびに叱られたり、苦い顔をされて育っていくと、この感情の脳がいつまでたっても成長できません。
発達障害・グレーゾーンの子は「怒った顔」を見る回数が多い
発達障害やグレーゾーンの子どもは、癇癪を起こしていないときも
何度も同じ失敗したり、
言われたことがスッとできなかったり、
じっと座っていられなかったり、
ゲームばかりにはまってしまったり…
言われたことがスッとできなかったり、
じっと座っていられなかったり、
ゲームばかりにはまってしまったり…
こうしたことがとくに繰り返し起こりやすいですよね。
すると日常的に、お母さんの笑顔や肯定の回数より怒った顔や叱られる回数の方がバランスとして多くなってしまいます。
これが固着化していくと、ある程度年齢が上がり、気持ちの切り替えができるような脳の発達段階になっても、キレやすい、感情がコントロールできないといった状態になっていくのです。
では、どうすればよいのでしょうか?
癇癪を起こす「育ちきっていない脳」を育ててあげよう
子どもができないことは、まだ脳の中でそこを処理する担当の場所が育ちきっていない、
だったら脳を育ててあげればいい!
ということを基本に考えます。
だったら脳を育ててあげればいい!
ということを基本に考えます。
癇癪も同じで、 ネガティブな感情をうまく処理する感情系の脳が未発達だから、ちょっとしたことですぐに大泣きして感情を爆発させてしまうのです。
脳がうまく処理できなくてわ〜っと泣いている子に「泣き止みなさい!」というのはそもそも無理なのです。
だから、感情系の脳を発達させ、わ〜っと感情に圧倒されないように育ててあげられたら良いのです。
癇癪を起こさない脳に発達させる対応は「笑顔」が鍵!
先ほどもお伝えした通り、脳の感情を司る部分は近しい人の「笑顔」が大好きで、基本的に人と接する機会が多ければ多いほど豊かに成長していく、コミュニケーションで伸びる脳です。
たくさんの人との触れ合いももちろん効果的ですが、発達を促す一番の鍵は、お父さん、お母さんとのコミュニケーション。
お父さんお母さんと穏やかでポジティブなコミュニケーションを重ねることでこの感情のコントロールを支える根っこの脳を育ててあげることができるのです。
感情の脳へポジティブな情報を届けよう
そこで子どもに声を掛けるときには、ぜひ次のことを意識してコミュニケーションをスタートしてみてほしいと思います。
子どもが思わず聞きたくなるような声で。
脳が情報を処理する時間を与えてあげるためにゆっくりと間を取りながら。
そして、感情の脳が大好きな「笑顔」で。
脳が情報を処理する時間を与えてあげるためにゆっくりと間を取りながら。
そして、感情の脳が大好きな「笑顔」で。
同じ指示を伝えるのでも、
「早く~しなさい!」
「まだ~してないの!?」
と怒った顔でガミガミ言うのでは、
「まだ~してないの!?」
と怒った顔でガミガミ言うのでは、
“また怒られた…!お母さんはわかってくれない!” と子どもの癇癪のもとになるネガティブな声掛けになってしまい、脳への伝わり方が違ってきます。
少しずつでも、意識していくことで「親子」で良い変化が現れます
そうは言っても、子どもの癇癪に振り回されている状況で、
「いやいや、毎日ヘトヘトで笑顔なんて作れないんです…」
そんな風に感じるお母さんもいるかもしれません。
「いやいや、毎日ヘトヘトで笑顔なんて作れないんです…」
そんな風に感じるお母さんもいるかもしれません。
そんな中でも希望が持てるのは、感情の脳は、一生涯にわたって育ち続けるという特徴を持っていることです。
つまり、家族で穏やかなコミュニケーションを重ねる時間が多ければ多いほど、子どもだけでなく、私たち大人の感情の脳も同時に成長させることができる。
だからお母さん自身も、少しずつでも笑顔を意識していくことで、穏やかな対応が自然にできるよう成長していける好循環を親子で生み出すことができるのです。
癇癪がおさまると「時間がない」悩みが改善される!
イライラや怒りなど、ネガティブな感情は私たちの脳に強く残ります。
だから、それらを意識的に癒すイメージで3つのポイントを意識しながら、親子のコミュニケーションを重ねてみてください。
子どもの繰り返す「癇癪」をおさめれば、
子どももニコニコ楽しくなる!
お母さんに時間も心もゆとりができる!
お母さんにゆとりができれば家族みんなが幸せになる!
子どももニコニコ楽しくなる!
お母さんに時間も心もゆとりができる!
お母さんにゆとりができれば家族みんなが幸せになる!
ぜひ一日一回の笑顔から試してみてくださいね!
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執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)
(お母さんの小学校★ななほし代表)
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