保育園や幼稚園から帰ってきた子どもに「今日は何をしたの?」と聞いても答えてくれない…。自分の話したいことしか話さない。そんなときは子どもの発達を意識した会話のコツを抑えるのが大事です。ママのちょっとの工夫で子どもとの会話を楽しみましょう! |
今日は何をしたの?に答えられない子ども
幼稚園や保育園から帰ってきた子どもに、
「今日は何をして遊んだの?」
「今日は何が楽しかった?」
などと質問をしても答えてくれないことってありませんか?
「忘れた~」「わかんな~い」と言って終わらせたり、
質問をしても無視しているかのように何も答えず。自分が話したい関係のない話を始めたり。
自分の好きなことや興味のあることは、たくさん話すし、親子の関係が悪いわけでもない。
だけど、こちらから何か質問をしてもなかなか返事が返ってこない。
なんで教えてくれないんだろうと私はいつも疑問に思っていました。
保育園や幼稚園のことを話してくれないと、何か嫌なことでもあるのかなとか、お友達とうまく遊べていないのかなという心配もでてきますよね。
まだ幼児の時期であればお迎えの時に先生から様子を聞くこともできます。
ですが、これから小学生になり親の目が届きにくくなることが増えると考えると、外であったことを話してくれるようになってほしいなと思うのではないでしょうか。
なぜ答えられないのか。それは脳の発達が関係しています
なぜ質問をしても答えられないのでしょう。
それは、脳の発達がまだ未熟ということがあります。発達障害やグレーゾーンであるかどうかに関わらず、幼児の脳の発達はまだまだ未熟です。
園での出来事を思い出して、
何のことについて話すか整理し、
そしてそれを言葉にして伝える。
というのは、記憶力や伝達力が育たなければ難しいのです。
聞いたことになかなか答えられない子どもは、この記憶力や伝達力の脳の発達がゆっくりだと考えられます。
人は苦手なことをするのにはエネルギーがいりますから、子どもにとっても、そんな難しいことをするよりは、目の前の今思いついたことを話す方が楽なんです。
ですので、会話をするにもお子さんの発達に合わせた会話をすることが大切になってきます。
ママが上手にコミュニケーションをとって、この部分をしっかり伸ばしていってあげたいですよね。
そしてもう一つ、もし不安が強い子であれば、大人から質問をされたときに、間違ったらどうしようと不安になってしまい答えられないということもあるんです。
わが子もお友達とはキャッキャ話をしていても、保育園の先生が何か質問をすると、だんまりになってしまうということがよくありました。
息子は発音の苦手さもあったので、今まで、話しても伝わらないという失敗体験が重なったことで、会話が不安となり、大人と話がなかなかできないということもあったようです。
幼児であればうまく話せないこともよくありますが、そんなときに「ちゃんと喋って!」というような反応を繰り返してしまうと、話すことが不安になり何か質問をしても答えられなくなる可能性があります。
ですが大丈夫です!
お母さんが少し会話のコツをつかめば、子どもとのコミュニケーションも楽しく変わりますよ!
子どもと園での出来事について話ができるようになる会話のコツは3つ!
まずは待つ!
先ほど述べたように子どもの脳はまだ未熟で、言葉を発するまでにすごく時間がかかります。
ここで実は、何を話そうと考えているときが子どもの脳は一番よく活動しているのです。
もしだんまりして、一見無視しているのかなと思えるときでも、子どもは何を言おうとゆっくり脳を使って考えていることがあります。
矢継ぎ早に、「ねえ聞いてる?どうなの!?」とせかせることはせず、ぐっとこらえて待ってみましょう。
うちの子は、保育園で昼食の時間に先生がした質問に、食後みんなで遊び始めて先生も質問したことを忘れたころに「先生〇〇だよ」と質問の答えを言いに来たことがあるそうです。
考えていないように見えて、子どもなりに話すことを考えている場合もあるのでよく観察してみましょう。
具体的に聞く
今日は何をしたの?のようなおおざっぱな質問だと、子どもにはハードルが高いことがあります。
その場合は時系列にそって聞いたり、限定した答えやすい質問から始めるといいでしょう。
たとえば、
「今日は外で遊んだ?中で遊んだ?」「外で遊んだ~」
「そうなんだね~。公園?園庭?」「公園」
「公園では何が楽しかった?」「う~ん鬼ごっこ!」
「いいね~鬼ごっこ!鬼にはなった?」「鬼は、〇〇君と〇〇君だよ。それでね~」
という感じです。まずは選択できるような質問から始めましょう。
非言語のコミュニケーション
コミュニケーションにおいて、メラビアンの法則というのを聞いたことはありませんか?
感情を伝えるコミュニケーションにおいて、言葉の情報と、視覚や聴覚情報(表情・声の大きさ・声のトーンなど)といった非言語コミュニケーションとどちらが重要視されるかというものです。
メラビアンの法則では、約9割が非言語の情報をより重要ととらえると示されたそうです。
子どもとの会話でも同じです。もっとも大切なのはお母さんの聞く姿勢です。
お母さんが笑顔で、「うんうん」「それで?」と嬉しそうに話を聞くことがとっても大切です。
会話が苦手なお子さんも、自分の好きなことや得意なことならすごく話すというお子さんもいると思います。
私もゲームの話ならめちゃくちゃされるんですが、正直よくわからなかったりして「ふ~ん」で済ませてしまうこともありました。
ですが、そういうときこそお母さんは笑顔で!
前のめり気味にでも「それでそれで?」と聞いてあげることで、子どもにママはお話を聞くのがとっても嬉しいと伝わり、それ以外の話もだんだん話してくれるようになります。
話すことに不安があるお子さんも、まずはお母さんがどんな話でも笑顔で聞いてくれるという安心感を与えてあげることが大切です。
子どもの発達に合わせた会話のコツを意識して、お母さんと話すのが楽しいと感じられるところから始めてみましょう。
そうすると、お母さん自身もお子さんとの会話が楽しく変わりますよ!
執筆者:岡村 由美
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