幼少期の子どもの相手は高齢ママになればなるほど気力、体力ともにしんどいですよね。さらにお子さんとのコミュニケーションがうまくいっていないと余計に疲れてしまうことも。そんなときはママの思考癖と子どもの特性を知ると育児がきっとラクになりますよ。 |
42歳で初産からの育児
私は42歳で息子を出産しました。
赤ちゃんのころから「良く動く子ね~」「パワフルね~!」と言われるくらいよく動き、いつも私は「待ちなさーい!」と息子の洋服のはしをギリギリつかんでは引きとめて、いつも息切れしている状態でした。
本当に、体力と気力がきつい…。
私はこのまま自分の時間も持てずに疲弊して、10年くらい過ごすのか…と本気で思っていました。
◆高齢ママの現状
世の中の高齢ママは、どんなお悩みがあるのか調べてみると、
・体力が回復しないままのワンオペ育児突入
・親が高齢で頼りづらい
・更年期の時期に近い
・将来の教育費問題
・鏡をみて老けたなーと落ち込む
などが出てきます。
深く、共感です(笑)
私もまったく同じ状況でした。
さらに私は「こうあるべき」という思考が強く、子どももちゃんとしつけなきゃ!と思っていましたので、自分の問題に加えて、子どもとのコミュニケーションの問題も発生していました。
息子がよく動くので危ない!と感じることをしたり、話を聞いていない息子をちゃんとさせなきゃと、イライラばかりがつのる。
40代も半ばになりこのイライラはプレ更年期なのか?と本気で思い、婦人科に通い漢方をもらっていました。
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晴れ晴れと楽しい毎日というよりは、常に不安とイライラがつきまとう毎日で、その結果、息子は激しい癇癪をおこすようになってしまい、私はただでさえ体力がきついのに、気力までどんどん失われていきました。
子どもの特性とママの思考
幼児期の育児はどんな方でも大変だと思いますが、より育児が大変と感じてしまう原因があります。
それは、子どもの特性を知らずにミスコミュニケーションをしてしまうことと、ママの思考の癖です。
◆子どもの特性を知るには?
まず、我が子の得意なこと(できていること)と、苦手なこと(できないことや困りごと)を冷静に観察して書き出してみましょう。
表面に見えている得意なこと苦手なことは脳の発達が関係していますので、脳の状態で理解すると具体的にお子さんの特性を知ることができます。
少し例にだしてみましょう。
例えば、落ち着きがないな…と感じていたら、それは主に脳の運動系エリアが活発です。
運動系エリアが活発な子は全身を動かす運動(足が速い、ダンスが好き)を好んでやることが多く、合わせて視覚系のエリアも鍛えられています。
その分、色々なことが目に入り動きたくなるタイプなので、ごはんを食べているときも立ち歩くということもありがちです。
それは脳の思考系エリアは苦手で、座って食べることに集中できていないということが考えられます。
このように、お子さんの行動を脳の状態におきかえると行動の理由がわかり、子どもの特性が見えてきます。
そして特性を知ったら、どの脳エリアにアプローチして得意を伸ばして苦手をひきあげることができるのか、方法が見つかるようになります。
ぜひ下記のページで、脳タイプをチェックしてみてくださいね。
◆ママの思考の癖
育児がうまくいかないことばかり続くと、声をかけるときに「どうせ言っても聞かないだろうな」という思いが前提にあること、ありませんか?
私はまさにその思考がいつもありました。
行動科学や心理学の世界では、人は考えていることが行動に現れるといわれています。
それは良くも悪くも発揮されることですが、最初から「できないだろうな」という思考でいると「できないだろうけど」というニュアンスを含んだ声かけになってしまうのです。
さらに子どもは言われている内容よりも「ママの表情、語調、声色などの情報」を先にキャッチしますので、良くないイメージを敏感に感じ取り「やりたくない」という結果になるのです。
このようにママの思考はママ自身に影響があるだけではなく、お子さんへの声かけにも影響があるのです。
子どももママもラクになる方法とは?
◆マイナスの感情を変換する
例えば、お子さんに食事を座って食べて欲しいという場面です。
同じ「座って食べよう」の声かけですが、ぜひ声にだして確認してみてください。
マイナスの感情のとき、
(どうせ言っても聞かないだろうけど)「座って食べよう」
ポジティブな感情のとき、
(きっと戻って座ってくれるはず)「座って食べよう」
いかがですか?
感情の違いで、同じ言葉を使っても言い方の声色やトーン、わずかに笑顔になるなど少し違いがありませんか?
このわずかな違いが子どもに行動をおこさせるためにとても大切なのです。
私はマイナスの思考癖が強かったので、少しずつのステップで、思い浮かぶ言葉をポジティブな言葉に変換し、思考を変える練習をしました。
(どうせだめだろうけど)→(ためしに言ってみる?)→(言ってみよう)→(きっとやってくれるはず)→(息子ならできる)
こんな感じです。
ポイントは(どうせだめだろうけど)→(絶対できる!)のように、いきなり100%ポジティブに変換しないことです!
私のように自己肯定感が低くなっている場合、いきなり(絶対できる)の言い換えは、まだ自分の中に(絶対できる)の事実がないので、思考のどこかに(本当にできるかな?)とわずかな疑いが発生したり、よい手段が見つからなかったりします。
(だめだろうけど)→(ためしに言ってみる?)のように、少しでも自分ができることで言い換えると、その手段が見つかり実際行動にうつすことができます。
すると次の段階は、その経験をもとにしたポジティブな言い換えの言葉が見つかります。
それを繰り返すことで、浮かぶ言葉も自然とマイナスな言葉が減ってくることを感じられると思います。
私もこの1つずつの工程を焦らず丁寧にやったことで、今は目の前に困りごとがおきても(きっとやってくれるはず)の思考からスタートできるようになりました。
ご自身の悩みに対しても同じように考えればOKです。
(私にはできないな)→(この方法ならできる?)→(これならできるかも)
の言い換えにしていき、その都度、実際にできることを、少しでもいいので取り組むのです。
次第にご自身の気持ちもラクになっていくと思います。
けれど、たまに戻ったっていいんですよ。
女性はホルモンバランスも大きく関係して、気分が落ち込みやすくなったりしますよね。
だから、1ミリでも前に進んでいればそれでOKなんです。
実際経験した私が1ミリの前進でここまでこれたのですから^^
◆ジェスチャーのコミュニケーション
特性に合わせたコミュニケーションの方法は色々あるのですが、子どもの反応も良くママがちょっとラクできる方法をご紹介します。
それは、ジェスチャーであらわす褒め。
・グッジョブサイン
・笑顔でうなずく
・手を振る
・拍手する
です。
我が家の息子はグッジョブサインが一番好きですが、笑顔でうなずく、手を振る、拍手するなどもとても嬉しそうな顔をします。
声を発するコミュニケーションも大切ですが、ママが疲れているときはマイナスな思考になりやすいので、あえて言葉を多く使わない方法もおススメです。
お子さんが食事中の立ち歩きから戻って来てくれた
→ 笑顔でうなずく
お風呂に誘ったら来てくれた
→グッジョブ!
夕飯の支度で子どもと離れているとき、あなたにも関心があるよと気持ちをあらわす
→手を振る
といった感じです。
お子さんも疲れているときは言葉を多くかけられることを嫌がる場合もあるので、お互い疲れない笑顔のジェスチャーで無理のないコミュニケーションがとれるといいですね。
いかがでしたでしょうか?
大人の思考は長年蓄積されてなかなか変えられないイメージがありますが、大人の脳も成長は続けていて、ちょとした気づきがきっかけで変化し、楽しくラクに感じる思考に変えていくことができます。
高齢ママは、これから更年期との戦いがあるかもしれません!(泣)
けれども、ご自身を見つめなおす方法が分かっていれば、お子さんへのコミュニケーションも、ご自身の感情のコントロールも、落ち着いて楽しくできると思います。
高齢ママの育児、みなさんと一緒に楽しめたら嬉しいです。
今日もお子さんとの楽しい時間がすごせますように。
執筆者:宮代さちこ
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