空気が読めないと感じる子どもの言動に困り、少しでも人の気持ちが分かる子になって欲しいと願うのは、親心ですよね。今回は、動物園へおでかけしながら「空気を読むチカラ」をつける方法をお伝えします。楽しく会話をしながら脳を伸ばしましょう! |
空気が読めない子の言動に困っていませんか?
・場に合わないことを話す、行動する
・相手の表情に合わせて行動できない
・自分が興味あることを一方的に話し続ける
こんな特徴があるお子さんに困っていませんか?
我が家の息子が幼稚園の頃、こんなことがありました。
法事のためお坊さんがお経を唱え終え、し~んと静まるお堂の中で息子がひとこと。「あ~、やっと終わった~!」
あるときは、感情が高ぶったときにお友達にいきなり抱きついてしまったり、
またあるときは、会話をさえぎって自分の話を一方的にして周りのお友達が去って行ってしまうことも。
幼稚園児のときは、「かわいいね、仕方ないね」で済まされることも多かったのですが、「もしかして、これが俗に言う、空気読めないってやつ…?」と、息子の言動に一抹の不安を感じたのを覚えています。
みなさんにも、同じような困りごとありませんか?
空気が読めないの正体は、○○眼と○○力がまだ育っていないから
空気を読むとは…
『その場の雰囲気から状況を推察する。特に、その場で自分が何をすべきか・すべきでないかや、相手のして欲しいこと・して欲しくないことを憶測して判断する。』ということだそうです。
我が子のように、場にそぐわない言動や、一方的な解釈をしてしまうのは、状況を観察し理解する力と想像する力が弱いことが一因となっていることがあります。
幼児期は観察眼と想像力がまだ発達途中のため、周囲に合わせて行動したり、相手の立場になって考えて行動することが難しいのです。
3歳くらいから、または集団生活を経験するにつれてこの力が自然と身についていくとされています。
ですが、発達でこぼこを抱える子どもの中にはこの力が自然に育たず、「空気を読む」能力をつけるのにサポートが必要な子もいます。
年長さんの今、空気を読む力は必要?
空気が読めないことは、悪いことではありません。
ですが、小学校は集団行動や一斉指示が主流となり、空気が読めない(状況に応じて行動できない)ことが原因で、怒られたり恥ずかしい思いをしたり失敗体験が多くなってしまいます。
特に繊細なタイプや記憶の特性がある子は、この失敗体験が重なることによって、自信をなくしやる気や頑張る力をなくしてしまいます。
ですので、本人が必要以上に傷つくことを避けるために、状況に応じて行動できるように意識してもいいかもしれません。
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動物園で「空気を読む」チカラを鍛えるトレーニング法
空気を読むのには、見て理解し想像できるスキルが必要です。
普段なら、療育やSST(ソーシャルスキルトレーニング※)で訓練されるスキルですよね。これを普段の生活の中でやってみましょう。
※対人関係や集団行動を上手に営んでいくための技能(スキル)のこと。
周りの人の行動を観察しながらその人の気持ちを想像していくことで、見て理解し想像するトレーニングもできますが、まだ小さい幼児にとっては面白くないかもしれません。
幼児期の脳にとっては、「楽しさ」が発達するための一番大事な要素なんです。
そこで、動物園へおでかけして親子でコミュニケーションをとりながら、楽しくトレーニングをしてみませんか?
動物園の中でも私のおすすめはサルです!
サルは人間に近い動きをしますし、ボスがいたりと、人間関係ならぬサル関係が見られるからです。
では、実際に我が家でやってみた例を参考に、トレーニング方法をご紹介しますね!
癇癪やこだわりがひどくて外出が難しい…こちらの記事を参考にお子さんに接してみてくださいね▼
ステップ1「よ~く見て!なんでかな~?」
「サルが追いかけっこしてるね~、このサルはあのサルをいつも追いかけてるね~」と一緒に観察します。
そして、「何でこのサルは追いかけているのかな?」「なんで相手のサルは逃げるんだと思う?」と会話をしてみてください。
よ~く観察し状況を理解することは、空気を読むチカラにつながる初めの一歩です。
ステップ2「どんな気持ちかな~?」
次に、「追いかけてるサルはどんな気持ちなのかな?」と問いかけます。
「一緒に遊びたいのかな?好きだからかな?楽しいのかな?」と、感情を引き出す質問をどんどんし、気持ちを感じ取り、言葉にしてみましょう!
さらに逆の立場のサルについても「追いかけられているサルはどんな感じかな?」と質問します。
戸惑ってしまう子に対しては、大人側が率先して感情を言葉で表してあげてくださいね。
自分や他者の感情を感じることも空気を読むためには大事な要素の一つです。
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ステップ3「想像してみよ~!」
最後に「一緒に遊びたくて追いかけてるのに逃げられたら悲しいよね」「だけど追いかけられてるサルは、今は遊びたくないのかもね、だから追いかけっこみたいになってるのかな~?」などと想像力が膨らむような会話をしてみてください。
状況を見て理解し、「このサルはこんな気持ちだからあの行動をしたのか」を一緒に考え、会話することによって想像力が養われ、空気を読むチカラのトレーニングになりますよ。
正解を当てることが目的ではなく、まずはよく観察して、自分以外にも「気持ち=感情」があるということが分かればOK!
状況を観察する力が育ち、相手や周囲のことにも意識が向くようになると、だんだんとその場に合った言動ができるようになっていきます。
うちの場合、周りの状況を見てもうちょっと想像力を働かせてほしいな~という場面で「あのおサルさんのときにさ~」という例を出すことで、気づきを与えることができスムーズ行動できることもありました!
動物園へのおでかけで、親子で楽しんで子どもの「空気を読む力」の発達をサポートしませんか^^
水族館へおでかけの際は、こちらも参考にしてみてくださいね!▼
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