白いご飯しか食べないなどの自閉症スペクトラムタイプの子どもの偏食。「不安」を取り除けば解決できる!

白いご飯しか食べないなどの、自閉症スペクトラムタイプの子どもの偏食。感覚過敏などの特性に加えて、偏食を助長させているのは「不安」かもしれません。今日から、食事中のお母さんのコミュニケーションを変えてみましょう!一口挑戦する意欲が湧いてきますよ!

白いご飯しか食べない…など、子どもの偏食にお困りのママへ

あなたは、白いご飯しか食べないなどのお子さんの偏食で困っていませんか?
どれだけ調理の工夫をしても食べられるものが増えないと、
栄養はとれているのだろうか?
この先、大人になっても食べられるものが増えなかったらどうしよう…。
などと、お母さんの心配はつきないですよね。

工夫しても食べない…偏食のひどい息子を怒ってばかりいました

私にも、偏食のひどい小学生の息子がいます。
息子は3歳頃から、どんどん食べるものを選ぶようになり、安心して食べられるものは最終的に、白いご飯、うどん、そば、しらす、のり、さつまいも、きなこ、フライドポテトだけでした。
お菓子も、ポテトチップス、バニラアイス、チョコレートを一口くらいしか食べられませんでした。
食べられない食材を小さく刻んだり、柔らかく煮込んだり、揚げたり、擦ったり…
考えつく調理の工夫は全て試しましたが、息子は食べない。
「一生懸命調理したのに、食べられないのか…」と落ち込み
「せっかく作ったんだから、一口食べてみてよ!」とさらに息子にガミガミ言ってしまうという悪循環陥っていました。

発達障害?自閉症?と心配するより、効果的なこと

我が子のようにひどい偏食があると、「うちの子は発達に何か問題があるのではないか」「発達障害や自閉症なのだろうか?」と心配になるかもしれません。
確かに、我が子の場合は自閉症スペクトラム(ASD)の特性が偏食を助長していました。
けれど、偏食を改善するために大切なのは、「発達障害であるかないか」にかからず、「ママがどんなコミュニケーションをとるか」ということだったのです。

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偏食が起こってしまう理由

自閉症スペクトラム(ASD)の特性

自閉症スペクトラム(ASD)の傾向があるお子さんの中には、感覚過敏を持っている子がいます。
感覚過敏とは、五感と言われる視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の働きが敏感、逆に鈍感な場合のことで、
「イチゴの種がぶつぶつに見えて奇妙に感じる」
「キノコなどのねばねば・ぬるぬるした感触が耐えられない」
「おかゆなどのねちょっとした食感が気持ち悪い」
「揚げ物のサクサクが口の中で刺さるように感じる」
など、その子により感じ方も様々です。
また、こだわりが強い、不安が強いなどの特性によって、こだわりの強さから安全だと思った食品だけを選んで食べ続けてしまうことも起こります。

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どうしても食べられないのに、毎食注意されてしまうことによる恐怖感

先ほどご紹介した通り、自閉症スペクトラムタイプの偏食は、感覚過敏・鈍麻、こだわりが大きく関係していますが、
実はそれだけではなく、不安や恐怖といった感情がプラスされて、ますます偏食が助長されることがあると、息子との経験から知りました。
どういうことかというと、お母さんや先生は食べないお子さんに対して、「食べないとダメだよ!」「栄養がとれないよ!」と声をかけますよね。
注意するお母さんの気持ちはよく分かるのです。
食べることは生きることですし、食べられないことでお母さんは危機感を感じますからね。
偏食の改善法といえば、調理の工夫だと言われますから、ありとあらゆる調理の工夫をされた方も多いと思います。
お母さんは調理や盛り付けを工夫したし、きっと今日は食べられる!食べて欲しい!の思いで、食卓に食事を出しますね。
しかし、子どもは食べない。このがっかりした気持ちが、さらに「食べないとダメだよ!」と言ってしまう悪循環につながるのです。
感覚過敏やこだわりといった特性で、どうしても食べるのが苦痛なのに、3食の食事のたびに注意されたら子どもはどうなるでしょう?
だんだんと、子どもは食べることへの意欲をなくし、また食べなさいって言われる…と不安や恐怖まで出てきてしまうことは、想像できますよね。

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偏食を改善させる2ステップ

今まで「食べなさい」とガミガミ言って、お子さんの偏食はなおらなかったわけです。
そして、先ほどの章で触れた通り、ガミガミ言うことがさらに恐怖や不安を与えて、偏食を助長しているかもしれない…。
それなら、ガミガミ言うのを止めてみませんか?
お母さんが食事中のコミュニケーションを変えることで、お子さんの偏食は改善するかもしれません。
では、どんな風に変えればいいのか?2つのステップでお伝えしますね。

◆①子どもがどう感じているかを聞いて、理解しようとする

まず、「食べなさい!」と一方的に指示を出すのをやめて、食事に対してお子さんがどう思っているのか聞いてみてください。
どんな答えが返ってきたとしても、お母さんは否定しないで、まずはお子さんが言うままに「そうなんだね」と聞いてみてください。
すると、お子さんが食事に対してどう思っているか、お母さんにどうして欲しいかが見えてくることがあります。
息子の場合は、
「味が変に感じる」
「熱いものは口の中が痛い」
「おやつは変なにおいがする」
「べちゃっとするものはいやだ」
「お菓子のにおい(香料)がいやだ」
などの話しをしてくれました。
食事のたびに「食べなさい」と言われるのも、いやだと言っていました。
あっ!だからこの子はしつけやガミガミ言っても食べられないんだとやっと理解できました。
 

◆②食べないことはスルー!肯定的な声かけのみを心がける

息子の感じ方や本心がわかったところで、私は食事のときの声かけをガラッと変えました。
具体的には、食べないことはスルーをして、肯定的な声かけだけをすることを心がけたのです。
例えば、
息子が席についたら、「席に座れたね!」
お箸を持ったら、「お箸の持ち方いいね~!」
おかずをのぞきこんだだけでも、「今日のおかずは〇〇だよ!見てみたんだね!」
おかずをクンクン嗅いだら、「においを嗅げたんだね!」
もし、これは食べないと言われても「そっか!苦手だったかな」と言うだけで無理矢理すすめずに、
とにかく、食事に関して不安がなくなるように、肯定的に関わり怒られる機会をできるだけ作らないようにしました。
このように、否定せずに聞く・肯定的な関わりだけするというコミュニケーションへと変えただけで、
私もびっくりしたのですが、一口挑戦できる食材がぐーんと増えたのです!
偏食は、今日から何でももりもり食べられるというわけにはいきません。
しかし、お母さんが食事に関して否定しないで思いを聴いてくれる・怒られないことは、子どもの安心感につながり、結果的に偏食の子が変わるきっかけになります。
私の体験が、偏食で悩むお母さんに届いたらうれしいです。
執筆者:小出さとみ

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