「そんなに頑張らなくたって大丈夫だよ」と思わず声をかけたくなるくらい、完璧主義な子ども。もしかするとお子さんは、HSCかもしれません。敏感な気質を持った子どもが「完璧にやりたいけど、できない!」とわめいて癇癪を起こしているときの対応法、ご紹介します。 |
完璧主義ゆえに癇癪を起こす、敏感な子ども
ひといちばい敏感な子ども「HSC」の特徴の一つに、完璧主義ということがあります。
0か100かで考えてしまい、100でないならもう全部ダメだ!という気持ちに支配され、わーっといっぱいいっぱいになってしまうのです。
HSCとは?▼▼
HSCだった私の1月2日のエピソード
私の子どものころ、「書き初めの宿題」が正にこの状態を引き起こしていました。
書き初めは1月2日にすると決めていたので、毎年1月2日は憂鬱でした。
学校からもらっている清書の半紙は3枚ですが、本番に入る前にまずは家にある練習用の紙に、何度も何度も練習します。
お手本を見ながら、何度も何度も何度も。
ここでまず、書いても書いても上手く書けないことにいら立ちます。
「全然上手く書けないー!」「もうやだー!ギャー!」と泣きわめいて癇癪を起こし、母に怒られます。
泣きながらも続け、だんだん上手くなってきて、気持ちも整ってきて、「よし、本番を書いてみよう!」と、ドキドキしながら3枚しかない本番用に手を出します。
けれど、緊張して失敗!また、ギャー!!となってしまう。
母には、「外で縄跳びでもして頭を冷やしてきなさい!」と叱られて、一度外で縄跳びやホッピングをして、心を整えて…また続きに取り組む。
そうやって何時間もかけてなんとか3枚を書き終えるので、書き初めの宿題は1日がかりで、精神も体力も使う物凄い苦行だ…と思いながら毎年行っていました。
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些細な違いにも敏感に気づくからこその完璧主義
大人になってから友達とその話をして、「え、書き初めなんて学校からもらった紙に3枚書いたら終わりだよ?」と言われたときは、
「え、そうだったの!?なんで私はあんな苦行をしていたの?しなきゃいけないことじゃなかったの?」と、ものすごい衝撃でした。
母ともその話をしましたが、「やれとは一言も言っていない」と言っていました。
完全にHSCだった私一人の「やらねばならない」という思い込みだったようです。
HSCには、「些細な違いにも気づく」という特徴もあります。
お習字に当てはめて考えると、お手本と自分の字の違いを、他の人から見ると「そんなところまで!?」という部分まで、はっきりと認識してしまうのですよね。
だから、「ここがダメだ!」とわかってしまう。
それもあって、延々と、「お手本通りに書くこと」に完璧主義を発動してしまうのだと思います。
大人になって、1月2日に書き初めをしなくてよくなり、心底ほっとしています(笑)
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「完璧にやりたい!」とわめいて癇癪を起こすHSCへは、この対応が正解!
私にはもうお習字の宿題は出ませんが(笑)、今度は娘たちにお習字の宿題が出る可能性はあります。
長女もHSCの気質を持っているので、お習字の宿題が出たとき、過去の私のように泣きわめきながらやるのだろうか…と今から覚悟していますが、
もし、完璧主義を発動して「うまくやりたいのにできない!」とわめいているHSCには、どう対応すれば良いでしょうか?
癇癪はスルーして見守り、最後に「頑張ったね!」
それはズバリ、わめいている言葉や様子には反応せずにスルーしつつ、静かに見守ること。
わめいている様子を見ると、「そんなに完璧でなくたっていいじゃない!」「そのくらいの失敗、気にしなくていいって!」とつい口を出したくなるものですが、
HSCにとっては、「気にしなくていい」と言われても「気になってしまう」ので、お母さんが、お子さんのために良かれと思ってかけた言葉でさえ、否定されたようにも感じてしまうのです。
頑張っている様子を見ると、なんとかしてあげたい。助けてあげたい。という思いから声をかけたくなりますし、わめいている姿を見ているとイライラもしてきますよね。
お母さんは本当に大変だと思いますが、火に油を注ぐことは言わずに見守っていると、いずれ自力で鎮火します。お子さんを信じて乗り切りましょう!
そして、お子さんが頑張って完成させたら、にっこり笑顔で「最後までよく頑張ったね!すごいよ!」としっかり褒めてあげればOK^^
敏感タイプな子どもの完璧主義、上手に見守ってあげてくださいね。
執筆者:青山あさひ
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