幼稚園に行きたくない!を繰り返すASD傾向の子どもにはこの対策!毎日のちょこっとポジティブ貯金のススメ

「幼稚園に行きたくない」を繰り返す子ども。行きしぶる心当たりもないのに、なぜ?と困りますよね。もしかすると原因は発達障害・ASDタイプの脳の特性によるものかもしれません。我が子の行きしぶりに長く悩んだ経験を参考に、行きしぶり対策をお伝えします。

「幼稚園行きたくない」何度も繰り返す息子の行きしぶり

幼稚園にも慣れて、元気に通えているときもあるのに、度々繰り返す

幼稚園行きたくない

またか~…つい最近までスムーズに登園できていたし、行きしぶる心当たりがないのにな~…

そんなお悩みがあるママ、いらっしゃいますか?

そのお気持ち、痛いほど分かります!

我が家の息子は、年少から「幼稚園に行きたくない!」を繰り返していました。

スムーズに行ける時期もあるのに、何の前触れもなく始まる行きしぶり。コレといった原因も思い浮かばないので対策のしようがないままだったんです。

年長になってからも、いきなり「行きたくない」が始まってしまいました。

教室の前まで必死に連れて行っても、結局泣いてしまい私と離れられない。

隣の教室に目をやると、息子より年下のクラスの子どもたちは笑顔でママたちにバイバーイ!としている姿…

そんな光景を見ると、なんともいたたまれない惨めな気持ちになっていたのはこの私です。

何で年長にもなって…、恥ずかしい…、来年小学生になるのに大丈夫なのかな?

息子が年少さんの頃に行きしぶっていたときとは、また違った焦り不安が押し寄せてきたのを覚えています。

なぜ行きしぶりは繰り返してしまうのでしょう?

実は、脳の特性に原因があったのです。次章で詳しくお話ししますね。

脳科学

原因は発達障害・ASDの脳の特性?

我が家の息子は小さい頃からとっても記憶力がいいんです。

「前にバーベキューしたとき、お母さんこの洋服着てたね」
「○○公園に行ったとき、この道は工事中だったから遠回りの道を通ったよね」

という具合に、ずいぶん前のことでも、エピソードをしっかり覚えていたのです。

うちの子すごいな~、なんて思っていたのですが、この“記憶力”こそくせ者だったのです。

発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)の特性のひとつに記憶の特性があります。

この脳の特性を持っていると、記憶力がとても良く、ずっと前のことでもいつまでも覚えていて、その出来事を鮮明に思い出せてしまうのです。

ASDタイプに特徴的なのは、ネガティブな記憶を最優先にインプットし定着させてしまう脳の特性のため、嫌な記憶を何かのきっかけで急に思い出したりなかなか忘れることができないことがあります。

思い返せば、我が子の場合もそうでした。

幼稚園での嫌だったこと違和感、本人もはっきり自覚していないような些細な「なんか嫌だな~」の感覚が積み重なって、ネガティブな記憶として積み重なっていたのですね。

このネガティブな記憶を自分で対処できなくなってしまったとき、行きしぶりという形でSOSを出していたのだと思います。

親側から見たら、何の前触れもないように思える行きしぶりを繰り返すのは、特性による記憶力が原因だったのです。

さらに、グレーゾーンの子どもたちは頑張って我慢することができてしまいます。

幼稚園にスムーズに行けているように見えても、ネガティブな記憶を人知れず溜め、嫌な気持ちは消えていないけれど、我慢して頑張っているのかもしれません。

親からみたら、普通に通えている、と感じますよね。

そのため、特性を見過ごされ、本当は支援が必要なのに「頑張れるんだから大丈夫」といった誤った対応をされてしまうケースが多くあります。

そんな行きしぶりを繰り返す、ネガティブ記憶をためやすいASDグレーゾーンの子どもへの処方箋をこれからご紹介します!

行きしぶり対策はコレ!ポジティブ記憶を貯金しましょう

行きしぶりを繰り返す子への対策は、普段の生活の中でポジティブな記憶のインプットを意識的にすることです!

ネガティブな記憶を貯めやすいASDタイプの子どもは、それを上回るポジティブな記憶を体験し記憶に残すことが大事です

我が家で取り組んでいたことは、

子どものできた行動良かった(好ましい)行動だけに注目し、それを「目で見て分かるかたち」にすることです。

◆カレンダーに記録する

我が家では卓上カレンダーを用意し、幼稚園に行けた日や楽しい出来事があった日に「今日頑張ったね、楽しかったんだね」など楽しい会話をしながら子どもの好きなシールを貼っていました。

また、幼稚園での楽しかった出来事をメモのように書き込みました。芋ほりが楽しかったときは芋のイラストを、良い気分の日だったときはニコちゃんマークを描きこんだりもしましたよ。

◆写真アルバムを作る

子ども本人がとても楽しんでいたときの写真を、現像してアルバムにとじておきました。

我が家では主に息子が好きな電車旅行やイベントの写真が多いのですが、リビングの見えるところに置いておき、そのときの楽しかった記憶を思い出しながら見返しています。

お手伝いをしている写真、真剣にブロックを作っている写真など、日常の何気ない一コマで、ママが「この子すごい!」と思ったときや「これ、うれしかったな~」の写真でも良いと思います。

このように日々を振り返る素材があると「こんな楽しかったことや良かったことがあったんだ」と目で見て確認でき、何度も見ることで記憶に残りやすくなりますよ。

ものごとの情報を耳で聞くよりも目で見て確認することが得意で記憶に残りやすい傾向があるASDタイプの幼児にはとても効果的です。

我が子もカレンダーを見ては、「休まず行けてる日がこんなにあるね!」と振り返り、自信になっていたようです。

どうしてもネガティブな記憶を優先的に貯めてしまう特性は変わらないかもしれませんが、ママが意識的にポジティブな記憶をインプットするサポートをすることで、子どもの心にポジティブな記憶の貯金をすることができますね!

毎日コツコツ少しずつ、心にポジティブ貯金をしてみませんか?

その貯金をエネルギーに、あなたとお子さんの毎日が少しでもハッピーになりますように^^

・こちらの記事では、ママと離れられない子の原因と幼稚園に行く勇気が出る作戦をお伝えしています▼

「幼稚園に行きたいけど行けない」とママから離れないASDタイプの子どもの不安は「お守り作戦」で安心に変えましょう!

執筆者:ひきのなつき

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